55歳からマンガを描き始めたナランフジコさんによる、夫・フジ夫さんとの出会いをつづったマンガ。
バブル全盛期。フジコさんは、いわゆる「ちゃんとした人」を求めて合コンを繰り返していました。そんなとき、「ちゃんとした人」とは正反対のフジ夫さんと出会ったフジコさん。マルチ商法の勧誘を受けていたフジ夫さんを、その場から連れ出します。そのお礼をフジ夫さんから受け取った後、、フジ夫さんと連絡が途絶えてしまいます。その後、フジ夫さんはインドに行ったというウワサを耳にします。フジ夫さんと会えない間、フジコさんはまた、「ちゃんとした人」とデートをしてみるのですが、心はときめきません。心に浮かぶのは、なぜかフジ夫さんの姿で……。
その数カ月後。友人の結婚式に参列したフジコさんは、新郎の元同僚として参列していたフジ夫さんと再会します。フジ夫さんは余興のステージに登場し、『マイ・ウェイ』を大熱唱! 久々に見るフジ夫さんは、サイズの合っていないスーツを着ていました。それだけでキュンとしてしまうフジコさん。各テーブルを歌いながら練り歩くフジ夫さんに、「私よ!」と声をかけますが、フジ夫さんはフジコさんに気が付きませんでした。
結婚式の二次会会場に到着したフジコさんは、フジ夫さんを探しますが……。
思い出してくれたのはいいけど…











結婚式の二次会は、ショーパブで開かれました。
フジ夫さんの姿を見つけ、隣に座るフジコさん。
「お久しぶり」
「え、いや、僕はこの店は初めてなので……、あ!! マルチ商法のフジコさん!!」しばくぞ!
「えと……、セイウチ(お礼のぬいぐるみ)は元気ですか?」
1年ぶりに会って、聞くことそれ!? ひたすら存在感を発揮してくるわ!インドに行っていた話を聞いてみると……。
「先輩に『インドに行けば人生が変わるぞ』と言われたのですが、変わりませんでした。僕は僕のままでした」「僕は僕のまま……」その言葉にハッとするフジコさん。
私は、「正解」を演じるのに必死だった。なのにこの人は、ただ「自分」でいるだけでいいんだ。フジ夫さんは、フジコさんのことを「僕の救世主です」と周囲に紹介します。
やっぱり変な人。でもやっぱり、放っておけないわ。もっと知りたい……。そこでフジコさんは、会場を出て2人で話をしないかとフジ夫さんを誘います。
ウルウルと瞳を潤ませて!でもフジ夫さんは「ショーを観ないと!」と即答。
ドテッ!
この人には、渾身のウルウル顔は通用せん……。
いや、この人の前では、うまくやらんでいいんや。----------------
「お久しぶり」と声をかけたフジコさんに対し、フジ夫さんが思い出したのは「マルチ商法のフジコさん!!」。助けてもらった相手を「マルチ商法の人」として覚えているあたりに、フジ夫さんらしさが表れているように感じました。フジコさんの「しばくぞ!」という心のツッコミにも、思わず笑ってしまいました。
一方、インドに行っても人生観が変わらなかったと話すフジ夫さん。「僕は僕のままでした」。この言葉は、周囲の評価を気にして「正解」を必死に演じていたフジコさんにとって、救いになったようです。環境が変わっても、自分は自分のまま。飾らないフジ夫さんの言葉に、ハッとさせられるフジコさん。そんな気付きを得たフジコさんが、フジ夫さんをさらに知りたいと思う様子が印象的でした。
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著者:マンガ家・イラストレーター ナランフジコ
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