西島秀俊が主演を務める映画「時には懺悔を」の新場面写真が公開された。
映像化不可能と言われた打海文三の同名小説を、「渇き。」の中島哲也監督が構想18年を経て実写化に挑んだ本作。凍りついた大人たちの心がかつてないほど激しく揺れ動く感動の物語が描かれていく。出演は西島のほか、満島ひかり、黒木華、宮藤官九郎、毎熊克哉、鈴木仁、野呂佳代、長井短、柴咲コウ、塚本晋也、片岡鶴太郎、佐藤二朗、役所広司ら。
探偵がひとり、殺された。被害者は、「死んだほうがマシな人間」と呼ばれていた男・米本(佐藤)。その死の真相を調べることになったのは、米本の元同僚で一匹狼の探偵・佐竹(西島)と、探偵助手として修業中の聡子(満島)。対照的な二人が反発し合いながらも調査を進めていくうちに辿り着いたのは、9年前に起こった新生児誘拐事件だった。殺された米本が死の間際まで調べていたのは、9年前に失踪し、現在は父親の明野(宮藤)と二人で暮らす重い障がいのある少年・新。「生きているのが奇跡」と言われたそのひとつの小さな命が、逃げ場のない現実にもがき苦しむ大人たちの心を動かしていく──。
本作で西島が演じるのは、脳性麻痺を患う息子を数年前に亡くし、妻や娘との関係に深い傷を抱えた探偵・佐竹三雄。探偵が主人公の物語と聞けば、鋭い推理力を発揮し、事件の真相へ突き進む人物を思い浮かべるかもしれないが、佐竹は一般的な探偵映画の主人公とは異なる。自らの正義を声高に語るのではなく、過去に縛られ、後悔に溺れながら日々を過ごし、他人と距離を置きただ仕事として事件を追っているだけの探偵だった。
中島監督が佐竹について「僕が今まで作ってきた映画のキャラクターとしてはすごく珍しい」と語るほどの難役を、西島は表情の奥に言葉にはならない感情をにじませる“まなざし”で体現。自分の感情を言葉にすることが苦手な新たな探偵像を演じた西島について中島監督は、「そこに西島さんの役者としての凄さがある」と絶賛する。
一方、撮影現場での中島監督について西島は、「リアルな演技にこだわられていました。どのシーンでも、声の大きさやトーンに至るまで、もっと自然に、もっと何かを“意識しない”ということを追求されていて、とても印象に残っています」と、リアルな演技を求める中島組の演出方法を明かし、何げない沈黙やしぐさにも緻密な演出と、俳優陣の繊細な表現が積み重ねられていった。
西島について、大手探偵社のオーナー・寺西役で共演した役所は、1999年に公開された映画「ニンゲン合格」の頃の西島に思いを馳せながら「今や素晴らしい俳優さんになっていますが、若い時から本当に良い意味で変わらない。彼の魅力がそのまま年月を経てきている感じがします」と、その変わらぬ人柄と俳優としての魅力を語り、佐竹とともに探偵殺害事件を調査する探偵・舟尾を演じた片岡も「非常に穏やかで、感情の起伏を抑えながら、その奥に思慮深さを持つ人物」と最敬礼。ふたりが語る西島自身の魅力は、撮影を通じて佐竹という役柄にも深く重なっていったようだ。
「時には懺悔を」は、8月28日から全国公開。
【作品情報】
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時には懺悔を
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