7月30日(木) 23:30
押しボタン式信号機と聞くと、歩行者が押す小さなボタンの値段を思い浮かべる人が多いかもしれません。実際、部材としての歩行者用押しボタン箱だけなら、仕様によって数万円〜十数万円程度とされています。
しかし、押しボタン式信号機の設置費用は、ボタン代だけではありません。歩行者用信号、車両用信号、信号を制御する機械、信号柱、配線、基礎工事、道路工事、交通誘導員の費用などが必要です。
たとえば、横断歩道に押しボタン式信号機を1基設置する場合、信号柱を2本程度立て、車両用灯器、歩行者用灯器、制御機、押しボタン箱を組み合わせることになります。こうした設備と工事費を含めると、概算で200万円台後半から300万円程度になることがあります。
もちろん、これはあくまで目安です。道路の幅、歩道の有無、電源の取りやすさ、既存設備の有無、地中配線か架空配線か、バリアフリー対応の有無によって費用は変わります。見た目は小さな設備でも、公共工事として安全に使える状態にするには大きなお金がかかるのです。
押しボタン式信号機は、通常の交差点信号より安く設置できる場合があります。
通常の交差点信号では、複数方向の車両用信号、歩行者用信号、矢印信号、感知器、制御機などが必要になります。交差点の規模が大きくなるほど、信号柱や灯器の数も増えます。
一般的な交差点では、信号機1基の設置費用が500万円〜600万円程度になることがあります。矢印灯器が多い交差点や、車両感知式、バリアフリー対応、音響式信号などを追加する場合は、1000万円規模になることもあります。
一方、押しボタン式信号機は、主に横断歩道を渡る歩行者のために設置されることが多く、交差点全体を制御する信号より設備が少なく済む場合があります。そのため、通常の交差点信号よりは安くなる可能性があります。
ただし、「押しボタン式だから必ず安い」とは言い切れません。道路条件が難しい場所や、視覚障害者向けの音響装置、経過時間表示、歩行者感応機能などを付ける場合は、費用が上がります。設置費用は、信号の種類だけでなく、現場条件で大きく変わります。
近所の道路が危ないと感じると、「押しボタン式信号を付けてほしい」と思うことがあります。しかし、希望すればすぐ設置されるわけではありません。
信号機は、主に都道府県公安委員会や警察が交通状況を見て設置を判断します。交通量、歩行者数、事故の発生状況、見通し、通学路かどうか、近くの信号との距離などを総合的に確認します。
信号機を増やせば安全になると思いがちですが、必ずしもそうとは限りません。信号が近い間隔で増えると、車の流れが悪くなったり、信号無視が増えたりすることがあります。維持管理費もかかります。
また、信号機は設置後も電気代、点検、修理、更新費用が必要です。全国的に信号機の老朽化も課題になっており、新設よりも既存設備の更新が優先されることもあります。
そのため、危険な横断場所では、信号機だけでなく、横断歩道の見直し、道路標識、路面表示、注意看板、車止め、ガードレール、速度抑制対策など、別の方法が検討される場合もあります。
押しボタン式信号機は、押しボタン箱だけなら数万円〜十数万円程度の部材ですが、実際に道路へ設置するには、信号灯器、制御機、信号柱、配線、基礎工事、交通誘導などが必要です。そのため、横断歩道1か所でも数百万円規模になることがあります。
通常の交差点信号は、複数方向の信号や矢印灯器、歩行者灯器などが必要になるため、500万円〜600万円程度、規模によっては1000万円程度になることもあります。押しボタン式は設備が少なく済む場合があり、通常の交差点信号より安く設置できる可能性があります。
ただし、場所によっては電源工事やバリアフリー対応などで費用が上がります。また、設置後も点検や更新などの維持費がかかるため、希望すればすぐ設置されるものではありません。
押しボタン式信号機は、歩行者の安全と車の流れを両立しやすい便利な設備です。ただし、設置には大きな費用と慎重な判断が必要です。危険な場所がある場合は、まず自治体や警察に相談し、信号機だけでなく道路全体の安全対策として検討してもらうことが大切です。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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