7月31日(金) 2:00
電気代を毎月3000円節約できれば、年間では3万6000円の支出を減らせます。日々の節電は家計管理に役立ちますが、それ以上に見直したいのが固定費です。
固定資産税は、毎年1月1日時点で土地や建物を所有している人に課税される税金です。住んでいなくても所有している限り、原則として固定資産税が課税されます。
年間12万円の固定資産税を毎月に換算すると約1万円です。これは、毎月3000円の電気代節約のおよそ3倍にあたる金額であり、家計への影響が大きいケースもあるでしょう。
さらに、固定資産税は一度支払えば終わりではありません。年間12万円の税額が変わらないと仮定すると、10年間所有し続けた場合は固定資産税だけで約120万円を支払う計算になります。
もちろん、土地や建物という資産を持っていること自体に価値はあります。しかし、今後も住む予定がなく、活用方法も決まっていない場合は、維持するためだけに大きな支出が続いてしまう可能性があります。
家計を見直す際は、毎月の節約だけでなく、このような大きな固定費にも目を向けることが重要です。
「空き家にかかる費用は固定資産税だけ」と考えている人もいますが、実際にはそれ以外の支出も発生することがあります。
例えば、火災保険料や庭木の剪定、草刈り、建物の点検などです。遠方に実家がある場合は、様子を見に行く交通費がかかることもあります。
また、建物は人が住まなくなると傷みやすくなるといわれています。換気が行われないことで湿気がたまり、カビや腐食が進むこともあります。屋根や外壁の補修が必要になれば、数十万円以上の修繕費がかかるケースも珍しくありません。
さらに、空き家を適切に管理しないまま放置すると、雑草や庭木の繁茂、建物の老朽化などが近隣へ影響を及ぼすことがあります。
管理状況によっては自治体から改善を求められる場合もあり、空き家対策に関する制度では、管理が不十分な空き家について税制上の優遇措置の対象外となる可能性もあります。こうした制度は改正されることもあるため、最新の情報を確認することが大切です。
このように、空き家は固定資産税だけでなく、さまざまな維持費や管理の手間が発生することを理解しておきましょう。
住む予定がなく、家族も利用する予定がないのであれば、売却を選択肢に入れるのも一つの方法です。
売却が成立すれば、原則として固定資産税や管理費などの維持費の負担はなくなります。また、売却代金を老後資金や住宅ローンの返済、教育費などに充てることもできます。なお、売却時には仲介手数料や税金などの費用が発生する場合があります。
相続した実家の場合は、「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」を利用できる可能性があります。一定の条件を満たせば、譲渡所得から最高3000万円を控除できる場合があります。ただし、適用には相続した住宅であることや譲渡する時期などの要件があるため、事前に確認しておくことが重要です。
また、不動産市場の状況や建物の状態によっては、時間の経過とともに売却が難しくなる場合があります。建物の老朽化が進めば修繕や解体が必要になる可能性もあるため、「まだ先でいい」と考えず、まずは不動産会社へ査定を依頼して現在の価値を知ることから始めるとよいでしょう。
査定は無料で受けられる場合が多く、売却するかどうかを決める前でも相談できます。現在の資産価値を把握することは、今後の家計や資産管理を考えるうえでも役立ちます。
毎月3000円の電気代を節約することは、家計改善につながる大切な取り組みです。しかし、年間12万円の固定資産税を払い続けている空き家がある場合、その負担は節約額を大きく上回ります。
さらに、空き家には固定資産税だけでなく、保険料や管理費、修繕費なども発生する可能性があります。利用予定がないまま所有し続けると、将来的な負担はさらに大きくなるかもしれません。
もちろん、思い出のある実家を手放すかどうかは慎重に判断する必要があります。それでも、まずは現在の維持費や資産価値を確認し、売却や活用方法を家族で話し合うことが大切です。早めに情報を集めて選択肢を整理しておけば、自分たちにとって納得できる判断をしやすくなるでしょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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