7月31日(金) 6:00
総務省の「2025年(令和7年)家計調査報告」によると、65歳以上の単身無職世帯は月に2万9980円、65歳以上の夫婦のみの無職世帯は月に4万2434円の赤字となっています。
令和7年簡易生命表によると、65歳の平均余命は男性19.68年、女性24.52年です。ここでは老後を20年間と仮定すると、単身世帯では719万5200円、夫婦2人世帯では1018万4160円の赤字になります。
月5万円の家賃を20年間支払う場合、家賃総額は1200万円です。なお、同調査で計上されている住居費は、単身無職世帯で月6069円、夫婦のみの無職世帯で月1万1237円にとどまります。
賃貸住宅で家賃が月5万円かかる場合、平均との差額は単身世帯で月4万3931円、夫婦世帯で月3万8763円となり、赤字はその分さらに膨らみます。20年間ではそれぞれ約1054万円、約930万円の追加負担となり、もともとの赤字額と合わせると、単身世帯では約1774万円、夫婦世帯では約1949万円になります。
国土交通省「令和7年度 住宅経済関連データ」によると、平成15年から令和5年にかけて、現在借家の世帯で持ち家への住み替え意向がある割合は53.9%から33.2%に減少し、借家への住み替え意向は18.8%から48.8%に増加しています。
こうしたなか、令和7年10月1日に「改正住宅セーフティネット法」が施行されました。改正住宅セーフティネット法では、主に次のような取り組みが進められています。
・大家が賃貸住宅を提供しやすく、住宅確保要配慮者が円滑に入居できる市場環境の整備
・居住支援法人等が入居中のサポートを行う賃貸住宅の供給促進
・住宅施策と福祉施策が連携した地域の居住支援体制の強化
また、2026年3月には、「高齢期の暮らしを支える住宅の供給数」を2023年の108万戸から2035年の150万戸に増やす目標を盛り込んだ住生活基本計画が閣議決定されました。こうした取り組みにより、将来的には高齢者も賃貸住宅へ入居しやすい環境が整備されることが期待できるでしょう。
自治体によって実施の有無や金額に違いはありますが、一定の収入要件を満たす世帯が対象住宅に入居する場合、大家等への補助を通じて家賃が引き下げられることがあります。この支援も住宅確保要配慮者向けの制度であり、高齢者はその対象の一つに該当します。
対象となるセーフティネット住宅は「セーフティネット住宅情報提供システム」、居住サポート住宅は「居住サポート住宅情報提供システム」で検索できます。
自治体によっては「居住支援協議会」を設置し、不動産関係団体や居住支援団体等との連携を進めています。将来的には、高齢者の住まいの確保と空き家・空き室の活用につながることが期待されています。
総務省の「2025年(令和7年)家計調査報告」によると、65歳以上の単身無職世帯は月に2万9980円、夫婦のみの無職世帯は月に4万2434円の赤字となっています。賃貸住宅で調査の平均住居費を上回る家賃を負担する場合は、条件によっては「老後2000万円問題」が現実となる可能性があります。
また、国土交通省のデータによると、現在借家の世帯では借家への住み替え意向が増加しており、国としても「改正住宅セーフティネット法」などの制度で対策を進めている状況です。こういった制度を利用すれば住まいに関する不安を軽減できる可能性があります。
総務省統計局2025年(令和7年)家計調査報告
厚生労働省令和7年簡易生命表の概況
内閣府令和7年版高齢社会白書(全体版)第1章高齢化の状況(第2節 4)
国土交通省令和7年度 住宅経済関連データ
国土交通省住宅セーフティネット制度 ~誰もが安心して暮らせる社会を目指して~
国土交通省セーフティネット住宅情報提供システム
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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