7月30日(木) 23:00
ナルトたちが属する「忍(しのび)」の世界における推定年収を算出するにあたり、まずはその具体的な計算方法や根拠となる3つのポイントを整理しておきましょう。
原作の設定や公式データブックの記述をもとに、報酬の通貨レートや任務回数の数え方などを論理的に定義していくことで、よりリアルな年収を導き出すことが可能になります。
作中で流通している「両(りょう)」という通貨は架空の単位であるため、現実の日本円に換算するための変換レートを定義する必要があります。コミックス単行本の第17巻の注釈にもあるように、作中の「1両」は現実世界の「10円」に相当するとされているようです。
今回の試算でもこの公式設定をベースに、「1両=10円」のレートを用いてナルトたちの経済事情を紐解いていきます。
ナルトたちが実際にこなした任務の経験や回数については、公式データブックである『秘伝・臨の書』や『秘伝・闘の書』に記録されている公式データを参照します。
これらの書籍には各キャラクターの年齢やこれまで完遂した任務回数が詳細に記載されており、たとえば『秘伝・闘の書』の時点(第一部の終盤)でナルトは13歳とされています。ナルトたちのアカデミー卒業年齢は12歳であるため、この期間にこなした任務がちょうど「下忍1年目の実績」として計算できる仕組みです。
忍が受け取る任務報酬の金額については、公式データブック『秘伝・兵の書』に記載されている各ランクの報酬規定を基準とします。
・Dランク任務:5000~5万両(平均2万7500両/4人分配で1人あたり6875両)
・Cランク任務:3万~10万両(平均6万5000両/4人分配で1人あたり1万6250両)
・Bランク任務:8万~20万両(平均14万両/4人分配で1人あたり3万5000両)
・Aランク任務:15万~100万両(平均57万5000両/4人分配で1人あたり14万3750両)
・Sランク任務:100万両以上(今回は最低ラインの100万両で計算/4人分配で1人あたり25万両)
それでは、公式データブックの任務実績をもとに、ナルトの同期や1期上の先輩たちを対象とした「下忍1年目の推定年収ランキング」を一挙に見ていきましょう。任務の難易度や、ストーリーの裏側でどれほど危険な任務をこなしてきたかによって、驚きの格差が生まれているようです。
栄えある第1位に輝いたのは、一味違う知略で頭角を現した奈良シカマルです。12歳から13歳までの1年間における任務経験は、Dランクが8回、Cランクが3回、さらに下忍としては異例のAランク任務を2回もこなしているとされています。報酬の合計は以下の計算式の通りです。
57万5000両×2回+14万両×0回+6万5000両×3回+2万7500両×8回=156万5000両
(156万5000両×10)÷4=391万2500円
これを1両10円で換算した上で4人分配すると、およそ391万2500円(税込)という、10代前半としては破格の推定年収が導き出されるようです。
第2位は、本作の主人公であるうずまきナルトです。ナルトの1年目の任務経験は、Dランク7回、Cランク1回、Bランク1回、そしてAランク2回と、かなり過酷な実績を残していることがわかります。報酬の合計は以下の計算式の通りです。
57万5000両×2回+14万両×1回+6万5000両×1回+2万7500両×7回=154万7500両
(154万7500両×10)÷4=386万8750円
1位のシカマルとは僅差であり、命がけの戦いに見合ったそれなりの高収入を得ていたと考えられそうです。
第3位は、相棒の赤丸とともに戦う犬塚キバです。キバの1年目の任務経験は、Dランク7回、Cランク4回、Aランク1回と記録されています。高額なAランク任務を1回クリアしていることが大きく影響していることが分ります。報酬の合計は以下の計算式の通りです。
57万5000両×1回+14万両×0回+6万5000両×4回+2万7500両×7回=102万7500両
(102万7500両×10)÷4=256万8750円
同様のロジックで日本円に換算して4人で分配した場合、推定年収はおよそ256万8750円(税込)となる計算になり、若手忍として非常に順調なキャリアを歩んでいる様子がうかがえます。
第4位にランクインしたのは、シカマルと同じ第10班に所属する秋道チョウジです。チョウジの1年目の任務実績は、Dランク8回、Cランク3回、Aランク1回となっています。報酬の合計は以下の計算式の通りです。
57万5000両×1回+14万両×0回+6万5000両×3回+2万7500両×8回=99万両
(99万両×10)÷4=247万5000円
日本円にして4人で均等に分けると、推定年収はおよそ247万5000円(税込)となるようです。大好きな肉や忍具の購入費用を十分にまかなえるだけの、納得の稼ぎっぷりといえるのではないでしょうか。
第5位は、ナルトたちより1期上の天才忍者である日向ネジです。ネジは12歳から14歳までの2年間の任務経験(Dランク22回、Cランク12回、Aランク1回)が公式記録として残っています。
2年間の総報酬は196万両(4人分配で490万円)と算出されます。計算式は以下の通りです。
57万5000両×1回+14万両×0回+6万5000両×12回+2万7500両×22回=196万両
(196万両×10)÷4=490万円(2年間の総年収)
ここで忍の「昇給率」を現実世界の経済を参考に年3パーセントと仮定し、逆算して1年目の年収を以下の計算式で割り出してみると、およそ241万3793円(税込)という非常にリアルな数字が浮かび上がってくるようです。
490万円÷2.03≒241万3793円
第6位は、ナルトと同じ第7班のメンバーである、うちはサスケと春野サクラの2人です。彼らの1年目の任務実績は、Dランク7回、Cランク1回、Aランク1回と同じ班ゆえに共通しており、班全体の獲得報酬は83万2500両となります。
これを4人で分配して日本円に直すと、推定年収はおよそ208万1250円(税込)となる計算です。計算式は以下の通りです。
57万5000両×1回+14万両×0回+6万5000両×1回+2万7500両×7回=83万2500両
(83万2500両×10)÷4=208万1250円
サスケの離脱やそれぞれの修行期間なども影響しているのか、上位陣に比べると少し控えめな年収に落ち着いていると考えられます。
第7位は、ネジと同じ班で空間忍術や忍具の扱いに長けたテンテンです。テンテンの2年間の任務経験はDランク24回、Cランク13回で、総報酬は150万5000両(4人分配で376万2500円)となります。計算式は以下の通りです。
57万5000両×0回+14万両×0回+6万5000両×13回+2万7500両×24回=150万5000両
(150万5000両×10)÷4=376万2500円(2年間の総年収)
ネジと同様に、年3パーセントの昇給があったものと仮定して下忍1年目の年収へと補正をかけると、およそ185万3448円(税込)と試算され、Aランクなどの危険度の高い任務がない分、手堅く稼いでいる印象を受けます。
376万2500円÷2.03≒185万3448円
第8位は、努力の天才であるロック・リーです。リーの2年間の任務実績は、Dランク22回、Cランク12回となっており、総報酬は138万5000両(4人分配で346万2500円)という結果になっています。計算式は以下の通りです。
57万5000両×0回+14万両×0回+6万5000両×12回+2万7500両×22回=138万5000両
(138万5000両×10)÷4=346万2500円(2年間の総年収)
中忍試験での負傷や療養期間などのバックグラウンドも考慮しつつ、同様に年3パーセントの昇給率から1年目の年収を逆算してみると、およそ170万5665円(税込)となります。
同期や先輩たちの中では低い推定値となりましたが、ここからの彼の這い上がりを応援したくなる、泥臭くもリアルな数字といえそうです。
346万2500円÷2.03≒170万5665円
今回の試算の結果、うずまきナルトは1年目でいち早く中忍へと昇格した奈良シカマルには僅差で及ばなかったものの、同期のアカデミー卒業生の中では2番目に高収入だったようです。
作中やアニメでは、愛用している緑色の「ガマ口財布(通称・ガマちゃん)」に小銭がパンパンに詰まっているお馴染みのシーンも描かれており、過酷な任務をこなし、しっかりと稼いでいた裏付けといえそうです。
大好きな一楽のラーメンを頻繁に食べつつも、あの若さで計画的に貯金ややりくりをしていたのであれば、ナルトは意外にも優れた金融リテラシーを持ち合わせていたといえるのではないでしょうか。
集英社 ジャンプコミックス NARUTO―ナルト― 17(2003年5月1日発売)
集英社 ジャンプコミックス NARUTO―ナルト―[秘伝・兵の書](2002年10月4日発売)
集英社 ジャンプコミックス NARUTO―ナルト―[秘伝・闘の書](2005年4月4日発売)
集英社 ジャンプコミックス NARUTO―ナルト―[秘伝・臨の書](2002年7月4日発売)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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