実在の連続殺人犯ヘンリー・リー・ルーカスの日常を描いた犯罪スリラー『ヘンリー』(86)が、8月28日(金)に公開される。このたび、日本オリジナルの本ポスタービジュアルと予告編が解禁となった。
【写真を見る】『ヘンリー』より日本オリジナルの本ポスタービジュアルと予告編が解禁
1970年代後半から80年代にかけて全米で300人以上を殺害したとされるルーカスをモデルに、その日々を淡々と冷たい筆致で描く本作。流血や残虐なシーンはほとんどないにもかかわらず、作品の放つ空気と徹底したドキュメンタリータッチの描写で、映画史に残る衝撃作として知られている。
14歳の時に虐待を繰り返す母を殺害したヘンリーは、相棒のオーティスと、その妹ベッキーとの奇妙な同居生活をはじめる。しかしヘンリーは、しだいに本能的ともいえる殺人への衝動が抑えられなくなっていく。そしてヘンリーに惹かれ、自ら迫るベッキーの様子を見たオーティスが嫉妬し、共同生活は惨劇と化していく。
完成した1986年当時、『13日の金曜日』(80)のような観客を楽しませるホラー映画を望んでいた出資会社は、感情を寄せつけない本作の内容に唖然。さらにアメリカ映画協会(MPAA)からX指定を受けたことで、数年間にわたり正式な劇場公開が見送られた。近年日本では限定的な上映にとどまっていたが、今回が正式なリバイバル上映となる。
解禁された日本オリジナルとなる本ポスタービジュアルは、マイケル・ルーカーが演じるヘンリーのまなざしにフォーカスしたデザイン。感情の読み取れない平坦な面構えと、真一文字に結ばれた口元からは、他人が踏み入れることのできない領域を持つことがうかがえる。添えられた「それは俺がやった。それも俺がやった。」という言葉は、実際にヘンリーが供述したものとされている。
あわせて解禁された予告編には、売春婦の母のもとに生まれ、虐待された過去を話すヘンリーの様子や、オーティス、ベッキーとの奇妙な共同生活、抑えきれない加虐性など、不穏な要素が並ぶ。
ひたすらに殺人を繰り返し、共感も同情の余地も差し挟ませない男の日常を映しだした『ヘンリー』に注目したい。
文/鈴木レイヤ
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