7月30日(木) 2:40
「蓄電池の無料設置」は、実際にあるサービスですが、すべての費用が無料になるわけではありません。
「蓄電池を無料で設置できる」という説明が何を指すかは、契約によって異なります。初期費用0円の定額・リースサービスでは、契約期間中、月額のサービス料やリース料などを支払います。
一方、本体代金をローンで分割払いにし、頭金や工事費だけを0円としている場合もあります。そのため、「無料」でも総支払額が0円とは限りません。契約前にどこまでが無料で、何に費用が生じるかを確認しましょう。
蓄電池を設置すると、料金プランによっては、電気代を抑えられる場合があります。料金単価の安い時間帯に貯めた電気を、単価の高い時間帯に使うことで、電気代の削減につながるためです。
また、蓄電池は災害による停電時に、自宅で電力を確保できる点もメリットです。ただし、停電時に使える家電や使用時間は、蓄電容量や定格出力、200ボルト対応の有無などによって異なります。
さらに、太陽光発電と組み合わせると、発電した電気を効率よく活用できます。太陽光発電だけでは余剰電力を貯めておくことができず、売電契約がある場合は余剰分が売電されます。蓄電池があれば、余剰分の一部を蓄え、必要なときに活用できます。
蓄電池の契約期間は、10~15年と長期間になるケースもあります。さらに、契約したあとは、業者によっては契約満了まで解約できないとしている場合もあるため、注意が必要です。あとで生活費に困らないよう、契約期間中、継続的に費用を支払えるか試算をしておきましょう。
独立行政法人国民生活センター(以下、国民生活センター)によると、60代の人が13年の分割払いで蓄電池の契約をしたものの、契約後に老後は支払いが難しくなることに気づいた、というケースも報告されています。今後の生活に影響を与えるようでは、電気料金を抑えられてもあまり意味がありません。
また、初期費用0円でも、標準工事の範囲外となる追加工事費が発生する場合があります。太陽光パネルを同時に工事するサービスでは、足場代が別途かかることもあります。「0円」と言われた場合は、無料の範囲と追加費用の有無を事前に確認することが大切です。
訪問販売をはじめ契約するときは、必ず契約内容を詳細までしっかりチェックしましょう。営業をしている人物が、悪質な販売業者のケースもあるためです。国民生活センターが2021年6月に公表した資料によると、家庭用の蓄電池に関する相談件数は2016~2020年度で次のように推移しています。
・2016年度:325件
・2017年度:553件
・2018年度:926件
・2019年度:1302件
・2020年度:1314件
2020年度までの結果を見ても、少なくとも対象期間内では増加傾向にあることが分かります。相談の内容は、事業者が突然訪問し、うその説明をされたことに気づかず契約した、強引な勧誘を受けたなどです。契約する前に詳細までチェックし、その場ですぐ契約することは避けてください。
なお、契約後に、事前の説明と話が違うなど業者とトラブルになった場合は、消費生活センターなどの相談窓口へ相談するとよいでしょう。クーリング・オフが適用される可能性があります。
蓄電池の「無料設置」が何を指すかは契約によって異なり、初期費用0円の定額・リースサービス、本体代金を分割払いにするローン、工事費だけを無料とする販売などがあります。月額料金や総支払額、契約期間、中途解約の条件、追加費用などを確認し、長期間にわたって支払いを続けても問題がないか、よく考えてから契約することが大切です。
また、蓄電池の訪問営業のなかには、悪質な業者もいます。契約内容を詳細にチェックし、分からないところがない状態で契約することで、悪質な業者との契約を防ぎやすくなります。自分だけで判断できない場合は、一度契約を保留にして、信頼できる人や相談窓口に相談するのもよいでしょう。
独立行政法人国民生活センター 先々の負担も考慮して!家庭用蓄電池の契約
独立行政法人国民生活センター 家庭用蓄電池の勧誘トラブルにご注意!-事業者の突然の訪問を受けてもその場で契約はせずによく検討しましょう-
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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