7月28日(火) 6:00
祖父から「好きなことに使いなさい」と100万円を受け取り、自分の口座へ入金しようとした際、銀行員から資金の内容や出どころを確認されると、「税金がかかるのでは」と心配になるかもしれません。しかし、銀行で質問されたことと、贈与税が発生することは別の話です。
贈与税は、個人から財産をもらった場合にかかる税金です。一般的な「暦年課税」では、1月1日から12月31日までの1年間に受け取った贈与額の合計が110万円以下であれば、贈与税は原則としてかからず、申告も不要です。
そのため、その年に祖父から100万円だけを受け取ったのであれば、通常は贈与税は発生しません。
ただし、判断基準となるのは「1回でもらった金額」ではなく、「その年に受け取った贈与の合計額」です。例えば、祖父から100万円、親から30万円を受け取れば年間130万円となり、110万円を超えた分が課税対象になる可能性があります。
現金を銀行へ預ける際、資金の出どころや利用目的を尋ねられることがあります。
これは利用者を疑っているわけではなく、金融機関がマネー・ローンダリングやテロ資金供与、特殊詐欺等を防止するため、法令やガイドラインに基づいて一定の取引を確認しているためです。そのため、高額な現金の入金などでは、資金の内容を確認されることがあります。
銀行で確認を受けたからといって、自動的に税務署へ連絡されたり、入金しただけで贈与税が発生したりするわけではありません。大切なのは、資金の内容を正確に説明できるようにしておくことです。
年間110万円以下でも、贈与の方法によっては注意が必要なケースがあります。
代表的なのは、最初から「今後10年間、毎年100万円ずつ渡す」といった約束をしている場合です。このようなケースでは、毎年独立した贈与ではなく、将来受け取る権利をまとめて贈与したと判断され、課税対象となる可能性があります。
また、祖父が孫名義の口座を作ってお金を管理し、孫自身は自由に使えないような「名義預金」も注意が必要です。この場合、実際には贈与が成立していないと判断され、相続時に相続財産として扱われる可能性があります。
一方で、「好きなことに使いなさい」と100万円を渡され、自分の口座へ入金し、自分の意思で自由に使える状態であれば、通常は一般的な贈与として考えられます。
祖父母や親からお金を受け取ること自体は珍しいことではありません。しかし、後から「本当に贈与だったのか」が問題になることもあるため、記録を残しておくと安心です。
例えば、贈与した日付や金額を簡単な書面に残したり、現金ではなく銀行振込を利用したりすると、資金の流れを説明しやすくなります。また、受け取ったお金は自分の口座で管理し、自由に使える状態にしておくことも重要です。
年間110万円以下であれば、多くの場合は贈与税はかかりません。しかし、「110万円以下だから必ず安心」と考えるのではなく、贈与の方法や管理状況にも目を向けることが大切です。
制度を正しく理解し、不安な点があれば国税庁の情報や税理士などの専門家に相談することで、家族からの大切な財産を安心して受け取れるでしょう。
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.4402 贈与税がかかる場合
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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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