7月28日(火) 0:00
自転車でイヤホンを使うと、すぐに違反になると思っている人もいます。しかし、警察庁の考え方では、イヤホンの使用そのものを一律に禁止しているわけではありません。
問題になるのは、イヤホンやヘッドホンを使ったことで、安全な運転に必要な音や声が聞こえない状態になることです。安全な運転に必要な音には、車の接近音、救急車やパトカーのサイレン、自転車や歩行者の声、踏切の警報音などが考えられます。
たとえば、音量が大きく、後ろから車が近づいても気づけないような状態で走っていれば、違反と判断される可能性があります。反対に、片耳だけに装着している場合や、音量がとても小さい場合、骨伝導イヤホンやオープンイヤー型イヤホンを使っている場合には、周囲の音が聞こえている可能性があります。
ただし、片耳なら必ず安全、骨伝導なら必ず違反にならない、という意味ではありません。イヤホンの種類よりも、実際に安全確認ができる状態だったかが重要です。
警察に止められたとき、「周囲の音は聞こえています」と主張したくなるかもしれません。しかし、その言葉だけで違反ではないと決まるわけではありません。警察官は、呼びかけに反応できたか、イヤホンの形状はどうか、音量はどれくらいかなどを確認することがあります。
たとえば、後ろから声をかけられても反応できなかった場合や、音漏れするほど大きな音で音楽を聴いていた場合は、安全運転に必要な音が聞こえていないと判断される可能性があります。
青切符制度が施行された2026年4月以降、イヤホンが安全運転を阻害していると判断されれば、公安委員会遵守事項違反として、5000円の反則金対象となります。
また、音量が小さくても、音楽に気を取られて周囲への注意が薄くなる点にも注意が必要です。音そのものは聞こえていても、意識が音楽に向いていると、歩行者の動きや車の接近に気づくのが遅れることがあります。
自転車は小回りが利く分、歩行者の近くを通る場面も多い乗り物です。少しの判断遅れが、接触事故につながることがあります。事故を起こせば、交通違反だけでなく、治療費や慰謝料などの賠償問題に発展する可能性もあります。
違反になるかどうかの境目を考えながら走るよりも、危険な場所ではイヤホンを外すほうが安心です。特に、交通量の多い道路、見通しの悪い交差点、歩行者の多い歩道、通学路、踏切の近くでは、周囲の音を聞き取る力がとても重要です。
どうしても音声を聞きたい場合は、音量をかなり小さくする、片耳だけにする、走行中は音楽ではなくナビ音声だけにするなどの工夫が考えられます。ただし、この場合でも、サイレンや警報音、後方からの車の接近にすぐ気づけるかを基準にしましょう。
また、スマートフォンを操作しながらの運転にも注意が必要です。イヤホンで音楽を聴きながら、スマホ画面を見て曲を変えるような行為は、さらに危険です。
スマホを「手に保持して画面を注視した」と判断されれば、青切符制度では1万2000円の反則金対象です。停止してから操作する習慣をつけましょう。安全確認の基本は、目と耳の両方を使うことです。車の運転と同じように、自転車でも周囲の変化にすぐ反応できる状態を保つ必要があります。
イヤホンで音楽を聴きながら自転車に乗る行為は、イヤホンをしているだけで必ず違反になるわけではありません。しかし、安全な運転に必要な音や声が聞こえない状態で走れば、違反と判断される可能性があります。その場合、5000円の反則金対象となります。
「聞こえている」と主張しても、実際の音量、イヤホンの形状、警察官の呼びかけへの反応などから個別に判断されます。片耳イヤホンや骨伝導イヤホンでも、周囲への注意が足りなければ安全とはいえません。
自転車に乗るときは、違反になるかどうかだけでなく、事故を防げるかを基準に考えることが大切です。交通量が多い場所や歩行者の近くでは、イヤホンを外して走る習慣をつけると、より安全に自転車を利用できます。
警察庁交通局自転車を安全・安心に利用するために ー自転車への交通反則通告制度(青切符)の導入ー【自転車ルールブック】
警察庁警察庁 丁交指発第86号、丁交企発第187号 令和5年7月25日
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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