7月28日(火) 2:00
近所の人や親しい知人へ土地を貸す場合でも、契約書を作成することをおすすめします。
法律上、契約は口頭でも成立する場合があります。しかし、口約束だけでは「月額料金はいくらだったか」「いつまで借りられるのか」「車を増やしてもよいのか」など、お互いの認識が食い違うことがあります。
例えば、「しばらく貸してほしい」と言われて了承したものの、貸主は半年程度を想定していた一方で、借主は何年でも利用できると考えていたというケースも考えられます。このような認識の違いは、時間が経つほど解決が難しくなります。
契約書があれば、利用条件を文書として残せるため、後から「言った・言わない」というトラブルを防ぎやすくなります。また、家族が土地を相続した場合でも、現在どのような契約になっているのか把握しやすくなるというメリットもあります。
契約書がない場合は、小さな問題が大きなトラブルへ発展することがあります。
例えば、利用料金の支払いが遅れても、支払日や支払い方法を決めていなければ、いつまで待つべきか判断しにくくなります。また、「今月だけ払えないので来月まとめて支払います」と言われたまま、未払いが続いてしまうケースもあります。
さらに、貸していたスペースに利用者以外の車が止められていたり、駐車場以外の目的で使われたりする可能性もあります。契約内容が曖昧だと、利用方法について注意したくても根拠を示しにくくなります。
万が一、車両からオイル漏れが起きたり、塀やフェンスが破損したりした場合も、「誰が修理費を負担するのか」が決まっていなければ話し合いが長引くおそれがあります。
特に、知人同士だからこそ遠慮してしまい、問題を指摘しにくくなることも少なくありません。良好な関係を維持するためにも、最初にルールを決めておくことが重要です。
契約書には、難しい法律用語を並べる必要はありません。少なくとも次のような内容は記載しておくと安心です。
・貸す場所の範囲
・月額利用料
・支払日と支払方法
・契約期間
・解約する場合の手続き
・車両の台数
・又貸しを禁止すること
・事故や盗難が発生した場合の責任の範囲
例えば、「1ヶ月前までに申し出れば解約できる」と決めておけば、急に土地を返してもらう必要が生じた場合でも、双方が落ち着いて対応しやすくなります。
また、駐車場経営による収入は、不動産所得などとして確定申告が必要になる場合があります。収入額や経費などによって手続きが異なるため、国税庁の案内を確認し、不明な点は税務署や税理士へ相談すると安心です。
さらに、土地の利用方法によっては、固定資産税などの税負担に影響が生じる場合があります。例えば、住宅用地の特例の適用関係などが変わるケースもあるため、土地活用を始める前に市区町村や税理士へ確認しておくと安心です。
実家の庭の一部を駐車場として貸すことは、使っていない土地を有効活用できる方法の一つです。しかし、近所の人や知人だからといって口約束だけで貸してしまうと、利用期間や料金、責任の所在などを巡ってトラブルになる可能性があります。
契約書を作成しておけば、お互いの約束を明確にできるだけでなく、将来的に家族が土地を引き継いだ場合も契約内容を確認しやすくなります。安心して土地を活用するためにも、事前に契約内容をしっかり話し合い、必要な事項を文書として残しておくことが大切です。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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