「ブラックパンサー」で知られる故チャドウィック・ボーズマンさんの遺産をめぐり、兄2人が、管財人を務める未亡人の解任を裁判所に申し立てたと、米NBCニュースが報じた。遺産が適切に分配されず、故人の肖像や知的財産が家族の同意なく扱われていると訴えている。
ボーズマンさんは2020年、大腸がんのため43歳で死去した。闘病を公にしていなかったため、その突然の死は多くのファンや共演者を驚かせた。「ブラックパンサー」で主人公ティ・チャラを演じたほか、大リーガーのジャッキー・ロビンソンや歌手のジェームズ・ブラウンといった実在の偉人を数多く演じ、遺作「マ・レイニーのブラックボトム」では死後にアカデミー主演男優賞の候補となった。
ボーズマンさんは遺言を残しておらず、遺産は妻が半分、両親が残りの半分を相続することになった。だが管財人には妻が就き、死去から4年近くが経っても両親への分配は終わっていないという。両親は自分たちの取り分の管理を兄2人に委ね、今回の申し立てに踏み切った。
兄たちがとりわけ問題視するのは、故人の肖像や知的財産の扱いだ。妻がこれらをめぐる契約を両親に相談なく結んでおり、管財人の権限を越えていると主張する。申し立てには、こんな一文も盛り込まれた。
「テレビをつけていて、亡くなった息子や兄弟が出演する映画にたまたま出くわす。見ず知らずの人物が、その姿で利益を得ている。そんな状況を想像してほしい」
ボーズマンさんの闘病と早すぎる死を描く伝記ドキュメンタリーの企画も進んでおり、大きな注目と収益が見込まれるという。兄たちは、妻がこの件でも家族に知らせないまま別の契約を結んでいた疑いがあるとしている。
妻は死去の時点で遺産を380万ドル(現在のレートで約6億円)と申告したが、これには印税や肖像権などが反映されていないと兄たちは指摘。妻に代えて専門の会計士を管財人に立て、遺産の全容を明らかにするよう裁判所に求めている。
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