7月26日(日) 23:00
障害年金は、病気やけがによって生活や仕事が大きく制限されている人を支える公的年金です。身体の障害だけでなく、うつ病などの精神疾患も対象になります。
障害年金の受給可否を判断する審査では、単に「休職している」「うつ病と診断された」という事実だけで決まるわけではありません。
症状によって日常生活にどの程度の支障が出ているかも重視され、食事や入浴、掃除、買い物、金銭管理、他人との交流などを自分で行えるかが確認されます。また、家族の声かけがなければ生活できない、外出が難しい、復職の見通しが立たないといった事情も重要です。
さらに、原則として初診日から1年6ヶ月を過ぎていることや、一定の保険料納付要件を満たすことも必要です。初診日とは、現在のうつ病につながる症状について、初めて医療機関を受診した日を指します。
例えば、うつ病と診断される前に、不眠や頭痛などで最初に内科を受診していた場合、その受診日が初診日になることもあります。
障害年金には、主に「障害基礎年金」と「障害厚生年金」があります。初診日に国民年金へ加入していた人などは障害基礎年金、会社員として厚生年金へ加入していた人は障害厚生年金の対象となります。
2026年度の障害基礎年金2級は、昭和31年4月2日以後生まれの場合、年額84万7300円です。月額に直すと約7万600円であり、単身で子の加算がない場合は月10万円を下回ります。ただし、障害の程度が1級に該当する場合や加算の対象となる子がいる場合は、受給額が増えることがあります。
一方、障害厚生年金の1級・2級は、過去の給与や厚生年金の加入期間などをもとに計算する「報酬比例部分」が障害基礎年金に上乗せされるため、合計が月10万円を超えるケースはあります。
ただし、金額には個人差があり、「うつ病なら必ず月10万円以上」とはいえません。また、障害厚生年金3級は1級・2級と異なり、基礎年金部分が支給されない点にも注意が必要です。2026年度の障害厚生年金3級には、年額63万5500円の最低保障額が設けられています。
障害年金では、原則として初診日から1年6ヶ月後を「障害認定日」とします。その時点ですでに障害等級に該当していたと認められれば、障害認定日の翌月分までさかのぼって受け取れる可能性があります。
ただし、さかのぼって支給される年金は、時効により原則5年分が上限です。例えば、障害基礎年金2級の年額を単純に5年分として計算すると、400万円を超えます。本来は過去分を受け取れる状態でも、請求が遅れると、時効によって一部を受け取れなくなる可能性があるため注意が必要です。
一方、現在の症状だけをもとに行う「事後重症請求」では、原則として請求した翌月分から支給が始まります。そのため、過去の期間までさかのぼって受け取れるわけではありません。
過去分の支給を受けるには、障害認定日時点で障害等級に該当していたことを示す必要があります。その際は、障害認定日当時の診療記録や診断書が必要になるため、当時通院していた病院にカルテが残っているかを早めに確認しましょう。
うつ病で休職している場合、障害年金を受け取れる可能性がありますが、支給額や過去分を受け取れるかどうかは、初診日や加入していた年金制度、症状の程度によって異なります。
また、障害年金だけで生活費が足りない場合は、生活保護を利用できる可能性もあります。貯金が尽きそうなときは、障害年金の結果を待たず、自治体の福祉事務所へ相談することが大切です。
あわせて年金事務所や主治医に相談し、必要な書類を早めに確認してください。利用できる制度を適切に活用し、生活の不安を減らしながら治療に専念できる環境を整えましょう。
日本年金機構 障害基礎年金の受給要件・請求時期・年金額
日本年金機構 障害厚生年金の受給要件・請求時期・年金額
厚生労働省 生活保護制度
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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50代前半ですが糖尿病になってしまいました。会社の同僚に「障害年金がもらえるかも」と言われたのですが、本当ですか?