サマーマイルシリーズ第2戦のGⅢ関屋記念(新潟・芝1600m)が7月26日に行なわれる。
夏の新潟の伝統の一戦であり、名物重賞のひとつでもある同レース。昨年から施行条件が一部リニューアルされ、開催時期が夏の新潟の開幕週へと移行し、別定戦からハンデ戦に変更された。それによって、研究ニュースの藤田浩貴記者は「これまでとは傾向が変わる可能性があります」という。
とはいえ、「以前と変わらない点もある」と藤田記者。
「それは、ひと筋縄ではいかないレースであるということ。昨年も10番人気のオフトレイルが2着(同着)に突っ込んできましたが、過去10年を振り返ってみても伏兵の台頭が頻繁に見られます。現に昨年を含めて、6番人気以下の馬が8度も連対。波乱含みのレースと言えます。
そして今年も、ダノンセンチュリー(牡4歳)、アンパドゥ(牡5歳)が人気を集めそうですが、ともに重賞実績はなく、他馬がつけ入る隙は十分にあると見ています」
そこで、藤田記者はまず、昨年の結果に着目。重賞実績がありながら、重いハンデが嫌われて人気薄となったオフトレイルに似たタイプに目をつけた。58kgの斤量を背負うことになるが、昨年5月のGⅢ新潟大賞典(新潟・芝2000m)を完勝している
シリウスコルト
(牡5歳)だ。
関屋記念での大駆けが期待されるシリウスコルトphoto by スポーツ報知/アフロ
「ここ最近は振るわない状況が続いていますが、外枠で折り合いを欠いたり、逆に内枠でスムーズにさばけなかったり、その多くの敗因ははっきりしています。前走のGⅠ安田記念(14着。6月7日/東京・芝1600m)にしても、発馬でつまずいて万事休す、でした。
管理する田中勝春調教師も、同レース後には『展開的には前残りだったし、いつもの競馬ができていれば、掲示板はあったかもしれない』とコメント。着順は大きかったものの、決して悲観するような内容ではなく、馬自身はずっといい状態をキープしているのではないでしょうか。
また、今回は田辺裕信騎手に手が戻るのもプラス材料です。ケガから復帰後は地元・福島で重賞をふたつ勝つなど好調。当たりの柔らかさは、折り合いに不安のある同馬にはぴったりといった印象を受けます。
この中間も3週連続で同馬の追い切りに騎乗。密にコンタクトを取っていて、田辺騎手とのコンビで5着と奮闘した2走前のGⅡ京王杯スプリングC(5月2日/東京・芝1400m)以上のパフォーマンスが期待できそうです」
藤田記者はもう1頭、気になる馬がいるという。
クランフォード
(牝5歳)だ。
「昨年もカナテープ(1着)とボンドガール(2着同着)が馬券に絡んだように、"夏は牝馬"の格言どおり、この一戦は牝馬の活躍が際立っているレースです。それを踏まえて今年注目したいのは、この馬。
前走のリステッド競走・谷川岳S(5月10日/新潟・芝1400m)は1番人気ながら11着と崩れましたが、久々の1400m戦だったこともあって、速い流れにやや苦心。加えて、外の馬を気にして集中して走れなかったのが敗因です。全4勝は1400m戦で挙げていますが、今なら自分の形に持ち込みやすいマイル戦のほうが合っているように見えます。
実際、2走前のGⅡ阪神牝馬S(4月11日/阪神・芝1600m)では、好位につけてリズムよく追走。鮮やかな逃げきり勝ちを決めたGⅠ3勝のエンブロイダリーから、コンマ2秒差の4着と善戦しました。
しかも今回は、徹底先行型がメタルスピード(牡6歳)のみ。新潟の外回りならすんなりと隊列が決まり、好走した2、3走前のような、前へ行く馬にとって有利な展開になる公算が高いです。
マイルの持ち時計も1分31秒8と、出走メンバーのなかでは上位。比較的恵まれたハンデ54kgを生かすことができれば、粘り込みがあっても不思議ではありません」
夏の新潟開催の幕開けを告げるマイル重賞。今年のレースで波乱を演出するのはどの馬か。ここに挙げた2頭がその有力候補であることは間違いない。
土屋真光●文text by Masamitsu Tsuchiya
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