7月24日(金) 0:00
高額療養費制度とは、1ヶ月に支払った保険診療の自己負担額が、年齢や所得に応じた上限を超えた場合に、超過分が支給される制度です。
ただし、高額療養費がすべての人に自動で振り込まれるわけではありません。例えば、会社員などが加入する協会けんぽでは、原則として加入者本人による支給申請が必要です。
一方、健康保険組合では、申請が必要なところもあれば、自動支給に対応しているところがあり、対応は一律ではありません。このように手続き方法は加入先によって異なるため、事前に確認しておくことが大切です。
国民健康保険では、高額療養費の支給対象になる可能性がある世帯に対して、自治体から申請書や案内が届くことがあります。
ただし、案内を送る時期や申請方法は自治体によって異なります。毎回申請が必要な場合もあれば、一度口座を登録すると次回以降は自動で振り込まれる場合もあるため、初回の申請が必要かどうかも含め、住んでいる自治体の窓口やWebサイトで確認することが大切です。
病院の説明は、母親が過去に口座登録を済ませていることや、自治体の自動支給制度を前提としている可能性があります。そのため、「病院に言われたから大丈夫」と判断せず、保険者へ確認することが重要です。
窓口で15万円以上を支払っていても、その金額だけで高額療養費の支給額は決まりません。高額療養費は、毎月1日から末日までにかかった保険診療分をもとに計算されます。そのため、月をまたいで入院した場合は、支払額が月ごとに分けられるため、それぞれの月で上限を超えているか確認する必要があります。
なお、高額療養費の対象になるのは、原則として保険診療にかかった自己負担分で、入院中の食事代や差額ベッド代、先進医療の費用、日用品代などは含まれません。例えば、請求額15万円のうち個室料金が5万円、食事代が2万円を占めている場合、この7万円は高額療養費の計算に入りません。
また、自己負担の上限は母親の年齢や所得によって変わるため、領収書に記載された「保険診療分」や「一部負担金」の金額を確認しておきましょう。
高額療養費の手続き方法を確認するには、最初に母親が加入している公的医療保険を把握する必要があります。加入先が会社の健康保険、協会けんぽ、国民健康保険、後期高齢者医療制度のどれに当たるかによって、問い合わせ先や申請方法が異なるためです。
加入先へ連絡する際は、受診した月と支払額を伝えたうえで、高額療養費が自動で支給されるのか、申請書の提出が必要なのかを確認するとスムーズです。その際、領収書や診療明細書、加入している公的医療保険が分かる書類を手元に用意しておけば、具体的な案内を受けやすくなります。
なお、高額療養費の払い戻しには診療内容の確認などが必要になるため、受診した月から支給まで数ヶ月かかることがあります。そのため、すぐに通知が届かなくても対象外になったとはかぎりません。
ただし、申請が必要なケースでは、手続きをしないまま待っていても支給されない可能性があります。申請には期限も設けられているため、数ヶ月たっても案内が届かない場合は、母親が加入している公的医療保険の窓口へ確認しておくと安心です。
今後、高額な治療が予定されている場合は、マイナ保険証や限度額適用認定証を利用すると、対応する医療機関では窓口負担を自己負担限度額までに抑えられます。利用方法を事前に確認し、必要な手続きを済ませておけば、窓口で高額な医療費をいったん支払う負担を軽減できます。
高額療養費が自動で振り込まれるかどうかは、母親が加入する健康保険や自治体、過去の申請状況によって異なります。そのため、病院から申請不要と言われても、すべての人が黙って待つだけで受け取れるとはかぎりません。
必要な手続きを早めに済ませれば、払い戻しの受け忘れを防ぎ、今後の医療費にも落ち着いて備えられます。領収書で保険診療分を確認したうえで、加入先に申請の要否や支給方法を問い合わせ、必要な手続きを早めに進めましょう。
厚生労働省 高額療養費制度を利用される皆さまへ
全国健康保険協会(協会けんぽ) 医療費が高額になりそうなとき(限度額適用認定証等)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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