7月24日(金) 6:00
日本の公的年金は、原則として偶数月に前月までの2ヶ月分が支払われる仕組みです。そのため、年金を受給していた人が亡くなった後でも、亡くなる前の月までの年金が口座に振り込まれることがあります。
例えば、父親が5月に亡くなった場合、4月分と5月分の年金が6月以降に支払われることがあります。亡くなった月分までの年金を受け取る権利はありますが、本人はすでに亡くなっているため、遺族が所定の手続きを行わなければなりません。
一方で、手続きが遅れたために、亡くなった月の翌月以降の年金まで振り込まれることもあります。この分は本来受け取れないため、後日、日本年金機構から返還を求められる可能性があります。
振り込まれた20万円が受け取ることのできる年金か判断できない場合は、生活費などに使わず、そのまま口座に残しておくことをおすすめします。
公的年金は、本人が納めた保険料を預金のように積み立て、亡くなった後に家族が引き継いで受け取れる制度ではありません。一定の受給要件を満たした人に対して年金が支給される社会保険制度であり、受給権者が亡くなると、原則としてその時点で年金を受け取る権利も終了します。
そのため、「父親が長年保険料を払った」という理由だけで、死亡後に振り込まれたお金を家族が自由に使えるわけではありません。受け取れるかどうかは、父親が亡くなった日や振り込まれた年金の対象月などによって決まります。
誤って受け取った年金を使ってしまうと、後から返還を求められた際に、自身の家計から返還金を用意しなければならないケースもあります。振り込みを確認した時点で、早めに年金事務所へ相談することが大切です。
年金を受給していた人が亡くなった時点で、まだ受け取っていない年金がある場合、一定の遺族は「未支給年金」として請求できます。
請求できるのは、亡くなった人と生計を同じくしていた配偶者や子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹などです。母親が父親と一緒に生活していた場合は、未支給年金を請求できる可能性があるでしょう。
請求時には、「年金受給権者死亡届(報告書)兼 未支給年金・未支払給付金請求書」を提出します。戸籍謄本や住民票、振込先口座を確認できる書類などが必要になる場合もあります。
未支給年金は自動的に遺族へ支払われるわけではないため、対象となる場合は請求手続きを忘れずに行いましょう。
父親の死亡後に年金20万円が振り込まれていても、すべてをそのまま使えるとは限りません。亡くなった月分までの年金は、一定の要件を満たせば未支給年金として遺族が受け取れる可能性があります。一方、亡くなった翌月以降の分まで振り込まれていた場合は、原則として返還の対象となります。
まずは通帳の振込日や金額を確認し、基礎年金番号が分かる書類を用意したうえで、最寄りの年金事務所などへ問い合わせましょう。
自己判断で使わず、早めに確認すれば、返還対象の年金を誤って使ってしまう事態を防げます。正しい手続きを進めることで、遺族が受け取れる年金を安心して受給できるでしょう。
日本年金機構 年金を受けている方が亡くなったとき
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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