是枝裕和が監督・脚本・編集を兼任し、藤本タツキ氏の人気漫画を実写映画化する「ルックバック」が、第83回ベネチア国際映画祭コンペティション部門に選出された。是枝監督と主演を務めた出口夏希、蒔田彩珠らのコメントが公開された。
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出口夏希と蒔田彩珠がダブル主演を務める本作は、「チェンソーマン」「ファイアパンチ」などの代表作を持つ漫画家・藤本氏の人気漫画を初めて実写映画化するドラマ。漫画の腕に絶対の自信を持つ藤野(出口/子ども時代:七瀬ふうり)と、彼女に憧れを抱きながらも圧倒的な画力を秘めた京本(蒔田/子ども時代:岡田六花)。漫画へのひたむきな思いで結ばれたふたりを、ある日思いもよらない出来事が襲う。原作と同様に、小学生時代から始まるふたりの13年間の軌跡を、繊細かつみずみずしく描き出す。撮影は主に秋田県にかほ市で四季を通して行われた。
是枝監督作品としては、監督デビュー作「幻の光」が1995年の第52回で金のオゼッラ賞を受賞、2017年の第74回では「三度目の殺人」が、2019年の第76回では「真実」が、それぞれコンペティション部門に選出されており、7年ぶり4度目のベネチア国際映画祭参加、およびコンペティション部門選出となる。イタリア時間9月2日(水)から12日(土)までの会期中には、現地へ是枝監督とともにダブル主演を務めた出口夏希、蒔田彩珠も参加予定だ。
本作はすでに台湾、香港、韓国での公開が決定し、さらに北米の配給会社GKIDSとの合意により、アメリカ・カナダ・イギリス・アイルランドでの配給も発表されている本作。世界的な注目を集めるヴェネチア国際映画祭への出品を受けて、国際的な舞台でのさらなる盛り上がりにも期待が高まる。映画は9月11日公開。
また、今回の出品決定に合わせて、藤本タツキによる原作漫画「ルックバック」の無料公開キャンペーンが、7月24日~7月31日の期間、集英社のマンガサイト/アプリ「少年ジャンプ+」にて実施される。
<コメント全文>
■監督・脚本・編集/ 是枝裕和
コロナ禍で「不要不急」にカテゴライズされた職業に従事していた人間は、自分が心血を注いできた対象への愛や時間を否定されたような気がしてしばし、立ち止まり、悩んだのではないか?
自分のしてきたことはその程度のものなのか、と。まさに僕自身がそうだった。
そんな丸まった自分の背中を優しく抱いて背筋を伸ばし、もう一度前を向いて歩かせてくれたのが藤本タツキさんの『ルックバック』だった。
感謝しかない。なので直接お会いして「作って頂いてありがとうございました」とお伝えした。しかし、それはゴールではなくスタートだった。
帰り道、自分は自分の仕事としてこの感謝を形にしようと覚悟した。
31年前、僕のデビュー作を上映してくれた
ヴェネチア国際映画祭でこの作品を再びお披露目出来ることに特別な感慨を抱いている。
是枝裕和
■藤野役/出口夏希
ヴェネチア国際映画祭という特別な場所に、是枝監督と一緒に行けると聞いてすごく嬉しいですし、とてもワクワクしています。
「ルックバック」は、時間をかけて積み重ねてきた大切な作品なので、この作品に関わる方の思いも含めて日本だけではなく、様々な国の方に知ってもらえることや、観てくださるみなさんがどう感じていただけるか、すごく楽しみです。
■京本役/蒔田彩珠
いつか是枝監督と海外の映画祭に行くことが夢だったので、今回、「ルックバック」がヴェネチア国際映画祭コンペティション部門への出品が決まって、とても嬉しいです。
撮影している時から、この作品は絶対にたくさんの人の心を揺さぶるものになるはずだと思っていたので、より多くの方に見ていただけること、日本だけではなく、いろんな国の方の感想が聞けることが、今から楽しみです。
■企画・プロデューサー/小出大樹
先日、スタッフやキャスト、関係者のみなさんと一緒に、完成した作品を初めて観る、初号試写を迎えることが出来ました。
試写後には、原作者である藤本タツキさんが是枝監督に興奮気味に撮影方法や演出に関して質問されて、是枝監督が照れながらも嬉しそうに答えていたり、藤野役の幼少期を演じてもらった七瀬さんが初めてスクリーン
で観る自分を少し恥ずかしかったといいながらも満足げな顔をしていたり、秋田県にかほ市の四季をこだわりぬいて撮影してきたカメラマンの上野さんとお互いを讃えてハグしたり、ロケーションで重要な道をみつけてくださった、にかほ市観光課の方がもう号泣しすぎてなにも話せなくなっていたり、と、そういう姿をあちらこちらで見ることが出来て、プロデューサーとしてはこれ以上に緊張しつつも、幸せな時間はないと思う瞬間でした。
そんな、みんなで力を尽くして作った『ルックバック』がお客さんに初めて観ていただけるワールドプレミア、世界初上映を、ヴェネチア国際映画祭で迎えられることは、幸運であり、光栄なことだと感じています。9月2日から始まるヴェネチア国際映画祭から間をおかずに、日本では9月11日に公開される今作を、日本のお客さんにも劇場で観てもらいたいです。
海外、日本を問わず、鑑賞後のお客さんからいただくリアクションや感想に接することもまた、プロデューサーとしてはこれ以上に緊張しつつも、幸せな時間になることはありません。
作品を楽しみにしていただければと思います。
【作品情報】
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ルックバック
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