7月22日(水) 23:30
死亡保険金には、相続税、所得税、贈与税のいずれかがかかる可能性があります。どの税金が適用されるかは、保険料の負担者、被保険者、受取人の組み合わせで決まります。
一般的なのは、親が自分で保険料を支払い、親の死亡によって子どもが保険金を受け取る契約です。この場合、死亡保険金は「相続税」の対象となります。
一方、子どもが保険料を負担し、その子ども自身が親の死亡保険金を受け取る場合は、原則として「所得税」の対象です。このうち、保険金を一時金で受け取った場合は「一時所得」として扱われます。具体的には、受取額から支払った保険料と特別控除50万円を差し引き、残額の2分の1が課税対象になります。
また、父親が被保険者、母親が保険料の負担者、子どもが受取人というように、三者がすべて異なる場合は贈与税の対象です。このように、死亡保険金にかかる税金は契約形態によって異なります。そのため、500万円という金額だけで申告不要と判断せず、保険証券や保険会社の支払通知書を見て、保険料を負担した人と受取人を確認することが大切です。
親が保険料を負担していた死亡保険金を相続人が受け取る場合、「500万円×法定相続人の数」の非課税枠があります。法定相続人が1人なら500万円、2人なら1000万円、3人なら1500万円です。相続人が受け取った死亡保険金の合計がこの範囲内であれば、その保険金には原則として相続税がかかりません。
例えば、法定相続人が子ども1人で、その子どもが死亡保険金500万円を受け取った場合、全額が非課税枠に収まります。そのため、死亡保険金だけを理由に相続税が発生する可能性は低いでしょう。
ただし、非課税枠は「受取人1人につき500万円」ではなく、法定相続人の人数を基に計算し、相続人全体で使う枠です。また、相続人ではない孫や知人が受取人の場合、この非課税枠は使えません。
また、死亡保険金が非課税に収まっていても、それだけで相続税の申告が不要になるとはかぎりません。預貯金や不動産、株式などを含む正味の遺産額が相続税の基礎控除を超える場合は申告が必要です。基礎控除は、「3000万円+600万円×法定相続人の数」で計算します。
本来申告が必要だったにもかかわらず死亡保険金を申告しなかった場合、あとから本来の税金に加えて、無申告加算税や延滞税を求められる可能性があります。生命保険会社などは、一定の保険金を支払った際に「支払調書」という書類を税務署へ提出します。そのため、受取人が申告しなければ税務署に分からないとはかぎりません。
無申告加算税は、期限内に申告しなかった場合のペナルティーです。税務調査の連絡を受ける前に自主的に申告すれば、負担が軽くなることがありますが、税務調査を受けてから申告すると、より高い割合で課される場合があります。
延滞税は、納付期限の翌日から実際に納付する日までの日数に応じて加算されます。対応が遅れるほど負担が増えるため、申告漏れに気づいたら放置せず、早めに税務署や税理士へ相談することが大切です。
親の死亡保険金500万円を受け取っても、非課税枠に収まれば、その保険金に相続税がかからない場合があります。ただし、死亡保険金が非課税だからといって、相続税の申告まで不要になるとはかぎりません。なぜなら、申告の要否は、預貯金や不動産、株式などを含めた相続財産全体で判断するためです。
そのため、まずは相続財産の総額を確認し、基礎控除を超えるか判断する必要があります。申告漏れに気づいた場合は放置せず、早めに税務署や税理士へ相談しましょう。
国税庁 No.1750 死亡保険金を受け取ったとき
国税庁 No.4114 相続税の課税対象になる死亡保険金
国税庁 F2-1 生命保険金・共済金受取人別支払調書(同合計表)
国税庁 No.2024 確定申告を忘れたとき
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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