西川美和監督「わたしの知らない子どもたち」、日本映画として初のトロント国際映画祭コンペティション部門オープニング上映作品に決定!

西川美和監督「わたしの知らない子どもたち」、日本映画として初のトロント国際映画祭コンペティション部門オープニング上映作品に決定!

7月22日(水) 12:40

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西川美和監督が原案・脚本・監督を務めるオリジナル映画「わたしの知らない子どもたち」の第51回トロント国際映画祭コンペティション部門への正式出品が決定。さらに日本映画として初めて、同部門のオープニング上映作品に選出されたことが発表された。

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本作は、戦後の日本で家族を失い社会からこぼれ落ちた子どもたちを題材に描くドラマ。戦争で家族と日常を奪われた12歳の少女・琴子は、生き延びるため自らの性別を隠し、少年として生きることを選ぶ。進駐軍相手の慰安施設や路上売春が広がるなか、少女であること自体が危険となる現実から逃れるための決断だった。音楽家の父のもとで穏やかに暮らしていた琴子の人生は戦争と敗戦によって一変し、「自分自身を手放す」という過酷な選択を迫られる。一方、かつて琴子が疎開していた学校の教師・曽根は、戦時中は軍国主義教育に加担した側だったが、敗戦により信念も立場も失い、過去の責任と向き合いながら生きることを余儀なくされる。

琴子役には、オーディションで約500人の中から選ばれた新人の小八重葵美(こやえあみ)を抜擢。二階堂ふみが女性教師・曽根役を務め、竹野内豊、櫻井海音、花瀬琴音が脇を固める。

トロント国際映画祭(TIFF)は、カナダで毎年9月に開催される、北米最大規模の映画祭。最高賞が観客の投票によって決まる「観客賞」(ピーブルズチョイス・アワード)を採用しており、同映画祭の受賞作がその後の米アカデミー賞の最有力候補に直結することから、“アカデミー賞の行方を占う世界で最も重要な前哨戦”として注視されている。

本作の出品が決定した「プラットフォーム部門」は、2015年から新設された唯一のコンペティション部門で、なおかつすべての上映作品から選ばれる「観客賞」の対象となっている。さらに、本年度からプラットフォーム部門の最高賞である「プラットフォーム・アワード」受賞作品に、米アカデミー賞国際長編映画賞の応募資格が付与されることとなり、同部門への注目度はより一層高まっている。そのオープニング上映作品は、同部門のレベルの高さを世界に証明し、プログラム全体のトーンを決定づける最重要作だが、本作の「プラットフォーム・アワード」受賞への期待が高まるとともにオスカーへの道が開けるのかにも注目が集まる。

注目のワールドプレミアは、映画祭の開幕日となる9月10日の18時頃(現地時間)を予定。同映画祭の心臓部である「TIFFライトボックス」内の最大規模を誇るシアターで上映され、国内外の観客や主要メディアが詰めかけるなか、これ以上ない最高の形で世界へ向けて初披露される。

この吉報を受け、ダブル主演を務めた小八重は「西川監督やたくさんのスタッフがいろんなこと調べて、頑張って準備してきてくれて、撮影もみんなで一緒に頑張ってやってきたから、いろんな人に見てもらえるのはすごく嬉しいです」とコメント。同じく主演の二階堂は「映画祭って国を越えて、映画という1つの文化を共有できる場所だと思うので、そういう場所で対立ではなく、想いを寄せ合えるような、そういう作品にきっとなるんじゃないかと思います。いま世界中のいろんなところで争いが続いている中、みんなそれぞれの”戦争”というものに対して、様々な思いや考えを持って、きっとこの作品を観てくださると思います」と世界の観客一人ひとりに寄り添う本作の普遍性を強調した。

また西川監督は「お知らせを聞いた時は、『やったー!』と飛び上がりました。素敵な映画祭なので私たちの作品を持っていけるのがとても嬉しいです」と喜びを滲ませ、「今回の作品は子どもから大人までみんなが総力を挙げて挑んだ作品ですし、日本の映画人の”力の結晶”のような仕上がりになっているので、世界の人にも作品のクオリティを味わって頂きたいなと思っています」と、並々ならぬ熱意を覗かせた。

「わたしの知らない子どもたち」は、10月16日から全国公開。西川監督、⼩⼋重、二階堂のコメント動画ならびにコメント全文は以下のとおり。

【原案・脚本・監督:西川美和】

お知らせを聞いた時は、「やったー!」と飛び上がりました。過去にもトロント国際映画祭へ3度招待頂いているのですが、プラットフォーム部門への参加は初めてです。前作は、2020年のコロナ禍での選出だったので、日本からオンラインでしか上映の様子も分からなかったのですが、今回は現地に赴きオープニングに参加できるということでたいへん嬉しいです。

“コンペ”部門は光栄ですが、きっと今年の各国の優れた映画が集まると思うので、それに出会えるのもまた楽しみです。トロント国際映画祭はとても大きな映画祭であるとともに、カジュアルで、北米中の映画人たちと街の人たちとが、街の劇場でたくさんの映画を観る、素敵な映画祭なので、私たちの作品を持っていけるのがとても嬉しいです。今回の作品は子どもから大人までが総力を挙げて挑んだ作品ですし、日本の映画人の”力の結晶”のような仕上がりになっているので、世界の人にも作品のクオリティを味わって頂きたいなと思います。

映画は、「字幕がつけばどこまででも渡っていける表現」だと思います。私も隅々まで監修した英語字幕付きのものを、トロントで上映してもらいますが、映画を見てもらうことで国同士の壁が低くなって、よく知らなかった国の人たちとも対話ができたりするようになるんですね。海外の人からすれば、日本の戦中・戦後の物語は身近ではないと思いますが、同時に戦争がたくさん起きている今の世界状況で、みんなが共通に抱いている不安や、どこの場所にも子どもたちがいるということを、もう一度思う契機にもなる内容だと思うので、ぜひトロントでたくさん人と言葉を交わして、友達を作ってきたいなと思います。

【⼩⼋重葵美(茅野琴⼦役)】

トロントってどこだろう?と最初は思ったけど、調べたらカナダでした。映画祭は初めてなので、すごく緊張しますが、今までの色んなことを思い出しながら、落ち着いて話せたらいいなって思っています。撮影した時間は3ヶ月だったけど、その前にも、西川監督や、たくさんのスタッフの方々がいろんなこと調べて、頑張って準備してきてくれて、撮影もみんなで一緒に頑張ってやってきたので、いろんな人に見てもらえるのはすごく嬉しいです。

【⼆階堂ふみ(曽根⽂美⼦役)】

西川監督と小八重葵美ちゃんが中心となって、みんなで頑張った作品が、日本から外に出て、多くの方の観て頂けるというのは、本当に光栄だなとも思いましたし、すごく良いことだなと思いました。本当に1人でも多くの方々にこの作品が届いてほしいと脚本を読んだときからずっと感じていたので、良かったなと思いました。

映画祭って国を越えて、映画という1つの文化を共有できる場所だと思うので、そういう場所で対立ではなく、想いを寄せ合えるような、そういう作品にきっとなるんじゃないかと思います。いま世界中のいろんなところで争いが続いている中、みんなそれぞれの”戦争”というものに対して、様々な思いや考えを持って、きっとこの作品を観て下さると思います。観てくださる方々にも私たちも思いを寄せて、お届けすることができたらなと思いますし、きっと皆さんが色々なものを感じ取ってくださる作品になっていると思うので、本当に多くの方に届いてほしいです。

【作品情報】
わたしの知らない子どもたち

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