7月22日(水) 10:40
前記のとおり、50代から投資を始めるのは決して遅すぎるわけではありません。2024年に新しくなったNISAは制度が恒久化され、非課税で運用できる期間も無期限となりました。口座開設に年齢の上限はないため、50代でスタートしても生涯にわたり非課税のメリットを受けられます。
日本人の平均寿命は男性で約81歳、女性で約87歳まで延びており、50代からでも20年以上の運用期間を確保できる計算です。子育てや住宅ローンが一段落する50代は、むしろ投資へお金を回しやすい時期だといえるかもしれません。
月5万円の積み立てを10年間しっかり続ければ、200万円を超える運用益を目指すことも十分に可能です。毎月5万円を10年間コツコツ積み立てた場合、投資した元本の合計は600万円になります。
金融庁のシミュレーションを参考にすると、年3%の運用で約697万円、年5%で約772万円まで増える試算が示されています。年7%で運用できれば約855万円となり、運用益はおよそ255万円に達する計算です。NISAなら運用益に税金がかからないため、増えた利益をまるごと受け取れる点も大きな魅力といえるでしょう。
50代の投資では、リスクを抑えながら資産を守る姿勢がとても大切になります。投資信託は預貯金と違い元本が保証されないため、相場が下がると元本割れが起こる場合もあります。
定年が近い50代は運用に充てられる期間が短く、値下がりからの回復を待ちにくい点には注意が必要です。資産配分を考えるときは、100から年齢を引いた数字をリスク資産の割合の目安にする方法が知られています。
言い換えると、年齢と同じ割合を債券や預貯金などの安全資産に充てる考え方で、55歳なら株式を45%程度に抑える形がイメージしやすいでしょう。年齢を重ねるほど株式などのリスク資産を少しずつ減らし、債券や現金の比率を高めていくと、相場の急落にも動じにくくなります。
退職金などのまとまったお金を一度にリスクの高い商品へ投じる選び方は避け、複数の資産へ分散しましょう。生活費の半年から1年分は預貯金で確保したうえで、余裕資金だけを投資へ回す進め方が安心につながります。
本記事の内容は投資の成果を保証するものではなく、あくまで目安です。最終的な判断は自身の資産状況に応じて行いましょう。
50代からの投資は遅すぎるどころか、老後資金をしっかり調えるための有効な手段になります。制度が恒久化され非課税期間も無期限となったNISAなら、50代スタートでも長く運用を続けられるでしょう。
月5万円を10年積み立てれば、想定利回り次第で200万円を超える運用益も見込めます。焦らず長期の視点を持って続ければ、複利の効果が働き、資産は少しずつ着実に育っていくはずです。
執筆者 : 高柳政道
FP1級、CFP、DCプランナー2級
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