片付けが苦手な娘のことで、私は長い間悩んできました。何度言っても変わらず、大人になってからも片付けの苦手さは残ったままでした。それでも今は、親の価値観だけで変えようとするのではなく、見方を変えることも大事なのかもしれないと思うようになりました。
小さいころから片付けが苦手な娘
うちの娘は、小さいころから片付けが苦手でした。お菓子を食べた後の袋は置きっぱなし、ジュースを飲んだコップもそのまま。遊んだ後のおもちゃも散らかしたままで、私は何度も「片付けなさい」と言い聞かせていました。
叱られると「はーい」と返事はするものの、面倒くさそうにようやく動き出す、そんな調子でした。何度言っても同じことの繰り返しで、どうしたら片付ける習慣がつくのだろうと、私はずっと悩んでいたのです。
手伝うのをやめても、困っていないように見えて
小学校5年生になっても、娘の部屋は足の踏み場もないくらい散らかっていました。最初のうちは私も一緒に片付けていましたが、手伝うから片付ける習慣が身に付かないのではないかと思い、しばらく手を出さずに見守ることにしたのです。
散らかっていれば、どこに何があるのかわからず困るはずで、そうすれば少しは変わるかもしれないと思っていました。
けれど、部屋がどれだけ散らかっても、娘はあまり困っている様子を見せませんでした。むしろ「散らかっているほうが落ち着く」と言うほどで、私はますます戸惑ってしまったのです。
大人になっても苦手さは残っていたけれど
その後も、娘の片付けの苦手さは大きくは変わりませんでした。私ができるときは、片付けや掃除をすることもありました。私は机の周りが片付いていないと勉強もできないタイプだったので、娘の感覚は私には理解しにくかったのです。
やがて娘は大人になり、仕事を持ってひとり暮らしを始めました。最初のうちは私も時々、片付けや掃除をしに行っていました。けれど、一度、重要な書類を私が間違って捨ててしまったことで娘が怒り、「来なくていい」と言われてしまったのです。
片付けは苦手なままでも、娘は勤勉で、友だちも多く、趣味も楽しんでいて、職場や公共の場ではきちんとしていました。
まとめ
「何度言っても変わらない」という事実に目を向けると、どうしても修正することに執着してしまいがちでした。しかし、娘は片付けが苦手でも、仕事に励み、豊かな人間関係を築いていたのです。
短所を親の価値観で埋めようとするのではなく、その子なりに築いている「今の姿」を尊重し、できていることに光を当てる。それが、親子が良い関係を保ち続けるための第一歩なのだと感じています。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:木村美和子/60代女性・主婦
イラスト:藤まる
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年5月)
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