「貯金1000万円」ある独身40代の姉は、「老後に向けて家賃負担を抑えたい」と公営住宅への入居を考えているそうです。貯金があっても申し込めるでしょうか?

「貯金1000万円」ある独身40代の姉は、「老後に向けて家賃負担を抑えたい」と公営住宅への入居を考えているそうです。貯金があっても申し込めるでしょうか?

7月22日(水) 3:40

貯金が1000万円あるからといって、公営住宅に申し込めないわけではありません。しかし、公営住宅を利用するには、いくつかの条件を満たしている必要があるため注意が必要です。 今回は東京都を例に挙げて、公営住宅の入居条件や、公営住宅以外での老後に向けた対策などについてご紹介します。

単身者が公営住宅に入居できる条件とは

東京都住宅政策本部によると、単身者向けの都営住宅に入居申し込みできるのは、次の条件をすべて満たしている人です。
 

・東京都に3年以上継続して住んでいる
・配偶者がおらず、一人で住んでいる
・所得が基準以内
・住宅に困っている
・次の(1)~(6)のいずれかに該当する
(1)60歳以上
(2)次の3つのいずれかに該当する障害者基本法で定められている障がい者
1~4級の身体障害者手帳を交付されている
1~3級の精神障害者保健福祉手帳を交付されている
知的障がい者(愛の手帳の場合は1~4度)
(3)生活保護受給者もしくは中国残留邦人支援給付受給者
(4)海外から引き揚げて5年経過していない
(5)ハンセン病療養所入所者であることを証明書などで示せる
(6)配偶者から暴力を受けた被害者のうち、一時保護や保護が終了してから5年以内、もしくは裁判所から配偶者に対して接近禁止命令などが出されてから5年以内
・暴力団員ではない

 
東京都の場合、東京都に昔から居住していても、40代で公営住宅を申し込めるのは、障がい者や生活保護受給者など、一部の人に限られます。
 
40代で一定の収入があり、特別な事情がない場合は、入居資格を満たさないケースが多く、公営住宅への入居は容易ではないと考えられます。なお、ほかの自治体では条件が異なる可能性があります。自分が住んでいる自治体の募集条件を調べておきましょう。
 

若年・中年単身者向けの住宅付き就労支援プログラムが実施されるケースもある

通常募集されている公営住宅とは別に、公営住宅を活用した60歳未満向けの就労支援プログラムを募集している自治体もあります。
 
例えば、東京都では、令和7年に期限付きで都営住宅を提供する就労支援プログラムを公募しました。申し込みの必須条件は次の通りです。
 

・18歳以上60歳未満で単身者
・令和6年6月末日以前から継続して葛飾区、もしくは多摩地域に住んでいる成年者
・年間所得が189万6000円以下などの所定の要件を満たす者

 
葛飾区に住んでいて条件を満たす人は葛飾区の都営住宅へ、多摩地域に住んでいて条件を満たす人は府中市の都営住宅への申し込みが可能でしたが、令和7年1月30日〜同年2月26日で募集は終了しています。
 
40代で公営住宅への入居を希望する場合は、自分が住んでいる自治体で同様のプログラムがないかチェックしてみるとよいでしょう。
 

公営住宅を利用しなくても老後に向けた対策はできる

申し込む時点で生活や収入に困っていない場合は、老後に向けた収支の見通しを立てたうえで、不要な費用は削るなどして資金形成を進めることが大切です。
 
例えば、無駄な支出を減らすだけでも、老後の資金は増やせます。特に、水道光熱費や不要なサブスクリプション費などは、費用を節約しやすい項目です。さらに、健康を維持することも、老後の安定した生活につながります。
 
また、40歳の時点で収入から毎月3万円貯金をすると、60歳の時点でさらに720万円が貯まります。元の1000万円と合わせると、1720万円の貯金です。無理のない範囲で貯金をして、余裕を持った老後のために、資金形成を実践するようにしましょう。
 

条件を満たしていなければ公営住宅は申し込めない

40代の場合、公営住宅は障がい者や生活保護受給者など、多くはすでに条件に該当する公的支援を受けている人、あるいは受けたことのある人が対象となります。条件を満たしていない場合は、公営住宅に申し込むことはできません。
 
就労状況で困っている場合は、若年・中年向けの住宅付き就労支援プログラムを利用できる場合があります。
 
現在一定の収入がある人は、公営住宅への入居を前提に考えるのではなく、今のうちから無駄な支出を見直すなどして、老後に向けた資金形成を進めることも大切です。
 

出典

東京都住宅政策本部
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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