クリストファー・ノーラン監督が、次の映画を撮り始めるまでには「少なくとも3年」かかると、米NBCの朝の番組「トゥデイ」で語った。「オデュッセイア」の製作で、自身の体力の限界にまで達したという。
ホメロスの叙事詩をもとにした「オデュッセイア」は、マット・デイモンがオデュッセウスを演じ、トム・ホランド、ゼンデイヤ、アン・ハサウェイ、ルピタ・ニョンゴ、ロバート・パティンソン、シャーリーズ・セロンらが共演する。米国などですでに公開され、ノーラン監督作として自己最高の世界オープニングを記録している。
ノーラン監督は過酷だった現場をこう振り返る。
「間違いなく自分の体力の限界に達した。たぶん、みんなもそうだったと思う」
そのうえで、苦しさは覚悟のうえだったとも語る。
「なにしろ『オデュッセイア』だからね。難しくて当たり前だ。もし難しく見えないとしたら、それは『オデュッセイア』の映画化がうまくいっていない証拠だよ」
過酷さの理由は、その徹底した撮り方にもあった。ノーラン監督は、CGになるべく頼らず、できる限り実際にカメラの前で起きたことを撮る手法で知られる。「オデュッセイア」もギリシャやモロッコ、イタリア、アイスランド、スコットランドといった各地の実景で、約6カ月かけて撮影された。
さらに、全編をIMAXカメラで収めることにもこだわった。撮影に入る前、ノーラン監督はIMAXの担当者にこう伝えていたという。
「全編をこの方式で撮る。その夢を叶えられる作品があるとすれば、これしかない。『オデュッセイア』こそがそれだ」
監督に加えて脚本と製作も自ら背負う「オデュッセイア」は、それだけ消耗の大きい仕事だった。それでもノーラン監督はこの撮り方を悔いていない。米ニューヨーク・タイムズには、大作こそ安全策を捨てるべきだと語っている。
「映画とその歴史に本気で関心があるなら、ひとつだけ確かなことがある。成功するにはリスクを冒すしかない。いちばん大きなリスクは安全策をとることだ」
観客は新しいものを求めているのだと、ノーラン監督は続けた。
「オデュッセイア」の日本公開は9月11日。
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オデュッセイア
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