7月21日(火) 4:20
老齢厚生年金を受給していても、会社などで一定の条件を満たして働いている場合は、厚生年金保険の被保険者となります。そのため、現役世代と同じように給与に応じた厚生年金保険料を負担する必要があります。
「年金を受け取る人」と「厚生年金保険に加入して働く人」は別の制度ではなく、条件を満たせば両方に該当することがあります。そのため、年金を受給していることだけを理由に厚生年金保険料の支払いが免除されるわけではありません。
今回のケースにおいて、再雇用で働く67歳の会社員が給与から厚生年金保険料を差し引かれているのは、この仕組みによるものです。給与明細に厚生年金保険料が記載されていても、制度上は特別なことではありません。
「すでに年金を受け取っているのに保険料を払う意味はあるのか」と疑問に思う人もいるでしょう。
結論からいえば、65歳以降に厚生年金保険へ加入して納めた保険料は、その後の老齢厚生年金額の計算に反映されます。つまり、保険料を納め続けることで、将来受け取る年金額が増える可能性があります。
ただし、年金額は加入期間だけでなく、給与水準なども含めて計算されるため、「毎月いくら増える」と一律にいえるものではありません。また、増加額は人それぞれ異なるため、一般的な目安だけで判断することはできません。
65歳以上70歳未満で厚生年金保険に加入している人については、「在職定時改定」という仕組みにより、毎年1回、加入実績が年金額へ反映されます。これにより、退職を待たなくても働いた期間が年金額へ反映される仕組みとなっています。
働きながら老齢厚生年金を受給する場合は、「在職老齢年金」という制度についても確認しておきましょう。
在職老齢年金とは、給与や賞与と老齢厚生年金の額が一定の基準を超えた場合に、老齢厚生年金の全部または一部が支給停止となる制度です。これは「年金がなくなる」という意味ではなく、一定以上の収入がある期間に限って支給額が調整される仕組みです。
例えば、再雇用後も高い給与を受け取っている人は、この制度の対象となることがあります。一方で、給与水準によっては支給停止にならず、年金を満額受け取りながら働けるケースもあります。
なお、在職老齢年金の対象となった場合でも、厚生年金保険に加入している間は保険料を納め、その加入実績は将来の年金額に反映されます。そのため、「年金が一部停止されるから保険料が無駄になる」というわけではありません。
67歳で再雇用となり、すでに老齢厚生年金を受給していても、厚生年金保険の加入条件を満たしていれば給与から保険料が差し引かれます。
一見すると負担だけが増えるように感じるかもしれませんが、納めた保険料は将来の老齢厚生年金額に反映される仕組みです。具体的な増加額は給与や加入期間によって異なるため一概にはいえませんが、保険料がまったく無駄になるわけではありません。
また、働きながら年金を受給する場合は、在職老齢年金による支給調整が行われることもあります。年金額や給与額によって支給調整の有無や調整額は異なるため、自身の状況に当てはめて確認することが大切です。
不明な点がある場合は、日本年金機構の「ねんきんネット」や最寄りの年金事務所で確認し、自分の年金見込み額を把握しておくと安心です。
日本年金機構 60歳以降も引き続き勤めます。勤めていても年金は受けられますか。
日本年金機構 在職老齢年金の計算方法
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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