マーベル・スタジオのケビン・ファイギ社長が、マハーシャラ・アリの主演で計画されながら実現していない「ブレイド」の新作について、「自分は大失敗だと感じている」と俳優や映画監督へのインタビューで知られる米国のポッドキャスト番組「ハッピー・サッド・コンフューズド」で語った。
ブレイドは、マーベル・コミックスに登場する吸血鬼ハンターだ。人間と吸血鬼の混血として生まれ、日光を浴びても平気な「デイウォーカー」として、夜の世界で吸血鬼を狩り続ける。1998年にウェズリー・スナイプス主演で映画化され、日本でも翌99年に公開された。「X-メン」や「スパイダーマン」に先んじてヒットした、マーベル作品の実写映画化の先駆けにあたる。その後も「ブレイド2」「ブレイド3」が作られ、スナイプス主演の3部作となった。
マーベルがアリ主演で新たな「ブレイド」を作ると発表したのは、2019年7月のことだった。アリは「ムーンライト」と「グリーンブック」でアカデミー賞助演男優賞を2度受賞した実力派で、2021年の「エターナルズ」ではすでにブレイドの声だけで登場していた。
だが企画は難航する。最初にメガホンをとる予定だったバッサム・タリク監督は、撮影開始の約2カ月前にあたる22年9月に降板した。代わって入ったヤン・ドマンジュ監督も24年6月に離れている。脚本家は少なくとも5人が入れ替わったとされ、24年秋には公開予定からも外された。
止まった理由について、ファイギ社長は昨年7月、マーベルが「拡大しすぎた」ことにあったと説明している。ディズニープラス向けの配信作品を増やした結果、「史上初めて量が質を上回った」という。開発の進め方を見直すなかで、「ブレイド」も止まった企画のひとつだった。
「革のコートを着せて吸血鬼を殺させるだけにはしたくなかった。唯一無二のものでなければいけなかった」
ファイギ社長はそう振り返り、こう続けた。
「とんでもなく素晴らしいものしか通さない、と引き締め始めた時期に重なった。あのときの脚本はそうではなかった。撮影を通じて良い脚本を素晴らしい脚本に変えていくことはよくあるが、『ブレイド』でそれができる自信は持てなかった。マハーシャラにも、自分たちにも、そんなことはしたくなかった」
アリ自身は、いまもブレイド役への意欲を失っていない。昨夏には「ジュラシック・ワールド 復活の大地」のレッドカーペットで、「準備はできている。そう伝えてほしい」と話していた。
一方でファイギ社長は、2024年の「デッドプール&ウルヴァリン」でスナイプスがブレイド役に戻ったことについては「胸が躍った」と語る。当たり役への約20年ぶりの再登板だった。
マーベルの次回作「アベンジャーズドゥームズデイ」は、12月18日から公開される。
【作品情報】
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アベンジャーズドゥームズデイ
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