7月19日(日) 6:00
配当金領収証の表面には、「払渡期間(〇月〇日から〇月〇日まで)」という約1ヶ月間の期限が記載されています。これは、「郵便局(ゆうちょ銀行)の窓口で現金と引き換えられる期間」を指すものであり、この期間を過ぎると郵便局では対応できなくなります。しかし、お金を受け取る権利そのものが消滅したわけではありません。
期限が切れた後は、その企業の株主名簿を管理している信託銀行(三菱UFJ信託銀行や三井住友信託銀行など)や、証券代行機関が窓口となります。
領収証の裏面に記載されている管理機関に連絡して手続きを行うことで、配当金を受け取ることができる場合があります。つまり「期限切れ=もう受け取れない」ではなく、「郵便局での受け取りができなくなっただけ」と理解しておくとよいでしょう。
「いつでも受け取れるなら安心だ」と放置することには注意が必要です。配当金には、「除斥期間」と呼ばれる権利の有効期限が定められているからです。
多くの上場企業は、定款に「配当金が支払開始日から満3年を経過した場合は支払義務を免れる」旨の規定を設けています。
つまり、各企業が定めたこの除斥期間(一般的に3年)を過ぎると、会社側はその配当金を支払う義務がなくなり、受け取る権利が消滅します。三井住友信託銀行のFAQでも「発行会社各社所定の除斥期間を経過した配当金領収証はお支払いできない」と明記されています。
今回は「3年前」に払渡期間が切れているということで、除斥期間がすでに過ぎているか、ギリギリのタイミングである銘柄が含まれている可能性があります。
「払渡期間が切れた日=除斥期間の起算日」ではなく、「配当金の支払開始日」が起算点になる点にも注意が必要です。複数の銘柄がある場合は1枚ずつ確認し、見つけた場合はできるだけ早く手続きを進めましょう。
亡くなった人の未受領の配当金は、「遺産(相続財産)」として扱われます。領収証を単に銀行に持っていくだけでは換金できないため、以下の手順で手続きを進めましょう。
領収証の裏面に記載されている信託銀行等の「証券代行部」に連絡し、株主が亡くなったことと未受領の配当金があることを伝えます。銘柄ごとに管理機関が異なる場合があるため、領収証1枚ずつ確認することが大切です。
亡くなった人の配当金を遺族が受け取るための書類(相続手続依頼書など)を郵送してもらいます。
戸籍謄本や、代表して配当金を受け取る相続人の印鑑証明書など、指定された書類をそろえて返送します。書類に不備がなければ、後日指定の銀行口座に振り込まれます。手続きには数週間かかるケースもあるため、除斥期間が迫っている場合は早めに連絡することをおすすめします。
払渡期間が過ぎた配当金領収証であっても、各企業の定款に定められた除斥期間(支払開始日から一般的に3年)を経過していなければ、信託銀行などの窓口を通じて受け取れる場合があります。
3年前に払渡期間が切れているものは、除斥期間が迫っているか、すでに過ぎている可能性があります。まずは領収証の裏面に記載されている管理機関に連絡し、状況を確認することをおすすめします。大切な遺産を確実に受け取るためにも、遺品整理の際に見つけたらできるだけ早めに動くことが重要です。
執筆者 : 高橋祐太
2級ファイナンシャルプランナー技能士
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