7月18日(土) 2:20
キャッシュレス決済は、財布から現金を取り出す手間がなく、ポイント還元が受けられるケースもあるため、日常的に利用している人も多いでしょう。
経済産業省によると、2025年の日本のキャッシュレス決済比率は58.0%まで上昇しており、国は2030年までに65%という中間目標を掲げています。キャッシュレスは今後もさらに普及していくと考えられます。
一方で、便利だからといって「いつでも必ず使える」とは限りません。
最近のニュースでも報じられたように、決済ネットワークに障害が発生すると、店舗側の端末が正常でもカード会社との通信ができず、支払いができないケースがあります。また、クレジットカードが利用できない影響で、一部のスマホ決済や交通系ICカードへのチャージまで利用しづらくなることもあります。
特にコンビニやスーパーでは、店舗側に問題がなくても「システム障害のため現金のみ」と案内される場合があります。そのような状況で財布に現金がなければ、購入をあきらめざるを得ないこともあるでしょう。
「現金をいくら持ち歩くべきか」に正解はありませんが、ひとつの目安になる調査があります。
Paidy合同会社が2022年に実施した調査「日本の未来のお買い物白書」によると、キャッシュレス決済を利用する前は、財布に入っている現金の平均額は約1万7000円でした。
一方、キャッシュレス利用後は約1万3500円まで減少しています。さらに、「今後財布に入れておきたい現金」は平均約1万2000円という結果となり、現金を持ち歩く金額は今後さらに少なくなると考えられています。
ただし、これはあくまで平均額です。実際には生活スタイルによって必要な金額は変わります。
例えば、近所への買い物が中心なら3000~5000円程度でも十分な場合があります。一方、外出先で食事や買い物をする機会が多い人や、車で遠出する人なら、1万円程度あると安心感が高まるでしょう。
システム障害は頻繁に起こるものではありません。しかし、発生した際にはATMも混雑したり、近くに現金を引き出せる場所がなかったりする可能性もあります。そのため、「普段ほとんど使わないけれど、もしものためのお金」として数千円から1万円程度を財布に入れておくと安心でしょう。
システム障害への備えは、現金を持つことだけではありません。
例えば、クレジットカード1枚だけではなく、別ブランドのカードを持っておく、交通系ICカードにはあらかじめ残高を入れておく、コード決済と現金を組み合わせるなど、支払い方法を複数用意しておくと、万が一の際にも対応しやすくなります。
また、飲食店や個人商店では、もともと現金しか利用できない店舗もあります。旅行先やイベント会場などでも現金決済のみの場合があるため、普段から「現金はまったく持たない」と決めてしまうと、不便を感じる場面が出てくるでしょう。
キャッシュレス決済は今後も普及が進むと考えられますが、システム障害や通信トラブルを完全になくすことは難しいのが現実です。そのため、便利さを最大限に活用しながらも、「少額の現金」と「複数の決済手段」を備えておくことが、安心して日常生活を送るためのポイントといえます。
キャッシュレス決済は非常に便利で、日本でも利用率は年々高まっています。一方で、システム障害が発生すると、普段利用しているクレジットカードやスマホ決済が突然使えなくなることがあります。こうした事態は頻繁ではありませんが、いざというときに現金がまったくないと、買い物や食事ができず困る可能性があります。
今回参照した調査では、今後財布に入れておきたい現金の平均額は約1万2000円という結果でしたが、自分の生活スタイルに合わせて数千円から1万円程度を目安に備えておくと安心でしょう。
キャッシュレスの利便性を生かしつつ、万一に備えた現金や複数の決済手段を用意しておくことが、これからの時代の賢いお金の管理方法といえます。
経済産業省 2025年のキャッシュレス決済比率を算出しました
Paidy合同会社 キャッシュレス化推進から3年、約9割がキャッシュレス決済を使用する中 財布に入れる現金は平均5,000円減少 ペイパルとPaidy、『日本の未来のお買い物白書』を公開
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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