松岡茉優×成田凌「男ともだち」劇中絵画を画家・田中千智氏が担当原作者・千早茜氏からのコメントも

劇中絵画

松岡茉優×成田凌「男ともだち」劇中絵画を画家・田中千智氏が担当原作者・千早茜氏からのコメントも

7月16日(木) 12:00

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松岡茉優が主演を務め、成田凌が共演する映画「男ともだち」の劇中絵画を、画家・田中千智氏が担当していることがわかった。

原作は直木賞作家・千早茜氏の同名小説。自分勝手な男と過ごす“3つの夜”を通して清濁が混ざり合った一人の女性の心情をリアルに捉え、そこにしかない曖昧で確かな男女のつながりを映し出していく。

出演は松岡、成田のほか、井上祐貴、中島歩、咲妃みゆ、三浦貴大、余貴美子、池畑慎之介ら。メガホンを取ったのは、「幼な子われらに生まれ」など国内外で高い評価を得る三島有紀子。脚本は「愛がなんだ」の澤井香織。

京都に暮らすイラストレーター、神名(松岡)。30歳を目前にした彼女は人生に静かな行き詰まりを感じていた。絵本で賞を獲り脚光を浴びたのは何年も前、最近は無茶なクライアントワークに神経をすり減らし、惰性続きの不毛な恋愛に逃げる日々を送っている。同棲中の恋人・彰人(井上)とは会話もほとんどなく関係は冷めていく一方、妻子ある医師・真司(中島)と逢瀬を重ねるも満たされはしない。そんなある日、神名の元に大学時代の先輩・ハセオ(成田)から突然電話が入り二人は7年ぶりに再会。あの頃も今も変わらない温度で接してくれる“男ともだち”と過ごす京都、富山、広島での3つの夜が、神名の人生を大きく動かしていく。

今回は、数年前雑誌に掲載され、評価を得た神名の絵画が公開された。「グリム童話特集 赤ずきん」の挿絵は、本作で絵画の監修、提供、指導を務めた画家・田中氏が本作のために描きおろしたもの。挑発的にこちらを見つめるオオカミと、その隣に佇む赤ずきんの複雑な表情は、神名の心の奥底にある揺らぎや葛藤を感じさせる。国内外で多数の個展の開催や、千早氏の著書「正しい女たち」の装丁作画も手掛けている田中氏は本編鑑賞後、「映画も絵画も、すべてを描き切ることはできないからこそ、心に残るものがあるのだと思います。表現は違っても、その余白が見る人の中で時間をかけて育っていくところには、どこか通じるものがあります。」とコメントし、映画と絵画、異なるカルチャーの中に宿る共通点を語った。

また千早氏からもコメントが寄せられ、「京都での撮影を見学させてもらったとき、神名と彰人が暮らす京町家から、かつて私が住んでいた町家が見えました。デビュー作を書いていたときに暮らしていた家で、京町家の土間の匂いと共に二十代の自分がよみがえりました」と語り、「誰もが身に覚えのある、強くなりたいと願う弱さも、勘違いの不幸も、生きにくさも、情けなさも、苛立ちも、まるで三島監督はすべてを知っているかのように、鮮やかに残酷に描いていました。孤独で、無様で、それでも、なにかを掴もうと足掻いていた人。今も、足掻いている人。そんな人たちの救いになる映画だと思います。何者でもなかった私の二十代も、救われた気がしました」と今回の映像化に賞賛を送った。

「男ともだち」は、11月6日から新宿ピカデリーほか全国公開。田中氏、千早氏からのコメント全文は以下の通り。

■田中千智(絵画制作・指導・監修)

映画の中で描かれる絵の制作に参加させていただき、とても光栄でした。
普段は一人で制作することが多いので、多くの方と一つの作品をつくり上げる映画の現場は、新鮮で刺激的な経験でした。撮影では、監督や俳優、スタッフの皆さんが、それぞれの表現に真摯に向き合い、作品を作り出していく姿がとても印象に残っています。
映画も絵画も、すべてを描き切ることはできないからこそ、心に残るものがあるのだと思います。表現は違っても、その余白が見る人の中で時間をかけて育っていくところには、どこか通じるものがあります。この映画は、描かれたものだけでなく、描かれなかったものや、その先にある時間まで思いを巡らせたくなる作品です。時間が経っても静かに心に残り、何度でも向き合いたくなります。

■千早茜(原作)

京都での撮影を見学させてもらったとき、神名と彰人が暮らす京町家から、かつて私が住んでいた町家が見えました。
デビュー作を書いていたときに暮らしていた家で、京町家の土間の匂いと共に二十代の自分がよみがえりました。
空気の匂いも、肌触りも、痛みもある映画だと思いました。
他人事とは思えない映画だと。
でも、それは私が原作者だからではなく、三島有紀子監督をはじめ、俳優さん、スタッフさんたちが細やかに映画の世界を創りあげているからだと思います。誰もが身に覚えのある、強くなりたいと願う弱さも、勘違いの不幸も、生きにくさも、情けなさも、苛立ちも、まるで三島監督はすべてを知っているかのように、鮮やかに残酷に描いていました。
孤独で、無様で、それでも、なにかを掴もうと足掻いていた人。今も、足掻いている人。そんな人たちの救いになる映画だと思います。何者でもなかった私の二十代も、救われた気がしました。ありがとうございます。

【作品情報】
男ともだち

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