7月16日(木) 3:00
お金の貸し借りには時効があります。現在の民法166条では、一般的な債権は、権利を行使できることを知った時から5年、または権利を行使できる時から10年で時効にかかるとされています。
そのため、友人に50万円を貸してから2年しか経っていないなら、多くの場合、まだ時効で消えていないと考えられます。ただし、返済期限をいつにしたかで考え方が変わります。
たとえば、「半年後に返す」と約束していたなら、その返済期限から時効期間を考えます。返済日を決めていなかった場合は、請求できる時期の判断がやや難しくなることがあります。
また、相手が一部だけ返したり、「もう少し待って」と借金を認めるメッセージを送ったりしていれば、時効の判断に影響することがあります。LINEやメールのやり取りは消さずに保存しておきましょう。
友人同士のお金の貸し借りでは、借用書を作っていないことも多いです。借用書がないからといって、必ずあきらめる必要はありません。
銀行振込の記録、ATMの出金記録、LINEやメールでの「貸して」「返す」というやり取り、返済期限を話したメッセージ、相手からの一部返済の履歴などが証拠になります。現金で手渡しした場合は証拠が弱くなりますが、当時の会話やメモ、同席した人の証言が役立つこともあります。
大切なのは、「あげたお金」ではなく「返してもらう前提で渡したお金」だと示せることです。相手が「もらっただけ」と主張する可能性もあるため、貸した目的、金額、返済約束をできるだけ具体的に整理しましょう。
まずは時系列を作るのがおすすめです。貸した日、金額、渡し方、返済期限、催促した日、相手の返事をまとめておくと、弁護士や裁判所に相談するときも説明しやすくなります。
連絡しても返事がない場合は、内容証明郵便で催告する方法があります。内容証明郵便とは、「いつ、どのような内容の文書を送ったか」を郵便局が証明してくれるものです。
内容証明では、一般書留とする必要がありますが、加算料金は480円です。つまり、「(基本料金)+(一般書留の加算料金)+(内容証明の加算料金480円)」で利用することができます。これだけで強制的に回収できるわけではありませんが、相手に本気度を伝える効果があります。
それでも返済されない場合は、支払督促や少額訴訟を検討できます。支払督促は、金銭の支払いを求めるときに使える裁判所の手続きです。相手が異議を出さなければ、強制執行につながる可能性があります。訴訟の場合のように、裁判所に行く必要はありません。
一方で少額訴訟は、60万円以下の金銭請求に使える手続です。50万円の貸金なら金額の条件に合います。原則として1回の審理で解決を目指すため、証拠が比較的はっきりしている場合に向いています。2026年5月21日より、オンラインでの訴状提出が可能になっています(電子申立て)。
ただし、相手の住所が分からないと手続が進みにくくなります。共通の知人に無理な聞き込みをしたり、職場へ押しかけたりすると、別のトラブルになる可能性があります。住所不明の場合は、弁護士や法テラスに相談しましょう。
友人に貸した50万円が2年返ってこなくても、すぐ時効で請求できなくなるとは限りません。まずは貸した証拠、返済約束、催促の記録を集めましょう。
借用書がなくても、振込記録やLINE、メール、一部返済の履歴があれば、返済を求められる可能性があります。連絡が取れない場合は、内容証明郵便、支払督促、少額訴訟などの法的手段を検討できます。
友人関係だからと遠慮して放置すると、時間が経つほど証拠が集めにくくなります。感情的に責めるのではなく、記録を整理し、必要に応じて法テラスや弁護士に相談することが、お金を取り戻す第一歩です。
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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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