京都の3ピースバンド「台風クラブ」の5年間の軌跡を記録した長編ドキュメンタリー映画「ひまつぶし、のようなもの」の劇場公開が決定した。併せて予告編とメインビジュアルが披露された。
石塚淳(歌とギター)、山本啓太(ベース)、伊奈昌宏(ドラムス)による三人組バンド・台風クラブ。“日本語ロックの西日”と称された、侘び寂びとノスタルジーが滲む人懐っこく耳に残る楽曲と、手刷りのTシャツや手の込んだレコードなど、こだわりと独自の美学が宿る作品は多くの著名人や音楽ファンに愛されている。
「ひまつぶし、のようなもの」は、メンバーでもある山本啓太、そして後藤元樹が共同監督を務めている。2015年の元旦、雨が降る京都・鴨川デルタで初めてのライブを行ってから十余年、コロナ禍を経て制作・リリースされたセカンドアルバム、山本と伊奈が京都を離れ遠距離となったバンド活動、そして過去最大規模・最長となったライブツアーなど、2021年〜2026年の記録を中心に、それぞれが音楽とは異なる生業を持ちながらバンド活動を続けていくこと、創作や表現を追求していくことの意味を見つめる、市井の表現者たちを追ったドキュメンタリーとなっている。
メガホンを取った山本のコメントと上映劇場・上映スケジュールは以下のとおり。
■台風クラブ/ 山本啓太 (ベース・本作の監督)
小学生の頃から、映画監督に憧れていました。これまで自主映画はいくつか撮ってきましたが、憧れた映画という形で、まだ何ひとつ結果を残せていません。
2015年、台風クラブにベースで入りました。ただの趣味ではじめたバンドが、思った以上に人に知られました。石塚が作るすごい曲が人に知られたと嬉しい反面、台風クラブのベースの人という認知は意外と僕を苦しめました。
映像ディレクターとしての僕は無名に近い存在でどんな仕事でも頑張って作るのに、やっぱ大勢の人には見てもらえないのかーと虚無感の連続。改めて努力するしかない人間なんやなぁと自分の運を恨んだりもしてました。そして2021年から、台風クラブという自分がいるバンドを撮り始めました。正直に言うと、自分の中で禁じ手だったものを撮影するという事でかなり悩みました。フィクションの映画が撮りたいのにドキュメンタリーを気軽に扱うことに抵抗を感じてました。
気がついたときには、自分に残された映画の可能性が台風クラブを撮ることしかない気がしていました。バンドを撮ってるようで自分のひねくれた所や嫌な所も全部出して行こうと。
ただ考えれば考えるほど、どこで終わればいいのか、結末も見つからないまま、撮影は5年続きました。ライブ、移動、スタジオ、何気ない会話や、ただ過ぎていく時間。そのすべてを友人であり共同監督の後藤元樹と共に記録してきました。これは、僕にとって初めて本気で完成させようとしている映画になりました。
【上映劇場】
■京都
出町座:8月21日(金)〜(1週間上映)
■東京
ヒューマントラストシネマ渋谷:8月28日(金)~(1週間上映)
キネカ大森:9月18日(金)〜(1週間上映)
※ほか順次公開予定
【作品情報】
・
ひまつぶし、のようなもの
【関連記事】
・
“人生の視点が変わる”おすすめドキュメンタリー映画30選映画.com編集部が本当に面白い傑作・秀作・必見作を厳選
・
忌野清志郎の軌跡追ったドキュメンタリー「愛し合ってるかい? 忌野清志郎が教えてくれた」10月2日公開決定 清志郎イズム溢れる特報映像公開
・
市川團十郎×三池崇史監督のドキュメンタリー映画「襲名」、公開日が9月25日に決定!團十郎が圧倒的存在感を見せる本予告&親子の絆を感じるポスターを披露