7月14日(火) 2:40
親子で同居すると、食費や水道光熱費などの生活費は増えます。そのため、親が年金の一部を生活費として負担すること自体は珍しいことではありません。
総務省統計局「家計調査(家計収支編)2025年 二人以上世帯」によると、子ども世帯との同居で必要になると考えられる主な1ヶ月の消費支出の平均は表1のとおりです。
表1
| 支出項目 | 1ヶ月の平均支出 |
|---|---|
| 食料 | 8万9754円 |
| 住居費 | 1万8665円 |
| 光熱・水道 | 2万4544円 |
| 保健医療 | 1万5785円 |
| 交通・通信 | 4万5562円 |
出典:総務省統計局「家計調査(家計収支編)2025年 二人以上世帯」を基に筆者作成
これらを合計すると約19万4000円になります。仮に親1人と娘夫婦の3人で生活していると考えれば、単純計算では1人あたり約6万5000円程度を負担するイメージになります。
もちろん実際には、住宅ローンの有無や持ち家か賃貸か、食費のかけ方などによって金額は変わります。しかし、年金が月10万円ある場合、そのうち6~7万円程度を生活費として負担することは、ひとつの目安と考えられるでしょう。
一方で、生活費を負担することと、年金すべてを家族が管理することは同じではありません。
今回のケースでは、月10万円の年金のうち自由に使えるお金は3万円です。つまり約7万円は娘が管理していることになります。
仮にその7万円が生活費として適切に使われ、本人も納得しているのであれば、大きな問題とはいえないでしょう。家族全体で家計を管理した方が、お金の使い過ぎを防げる場合もあります。
しかし、本人が「何に使われているのか分からない」「必要なお金まで自由に使えない」と感じているのであれば、一度話し合うことが大切でしょう。
例えば、病院代や洋服代、友人との食事、趣味など、年齢を重ねても自分で自由に使えるお金は生活の満足度につながります。毎月の収支が分からないまま我慢を続けると、精神的な負担が大きくなる可能性があります。
「居候だから文句は言えない」と考えてしまう人もいるかもしれませんが、年金は本人が受け取る大切な収入です。生活費を負担しているからといって、使い道を一切知らされない状態が望ましいとはいえません。
親子であっても、お金の管理は曖昧にしないことが大切です。例えば、「生活費として毎月7万円を家計に入れる」「残り3万円は本人が自由に管理する」「医療費など急な支出はその都度相談する」といったルールを決めておくと、お互いに安心できます。
また、家計簿や通帳の内容を一緒に確認できるようにしておけば、「どこにお金が使われているのか分からない」という不安も減らせます。
娘夫婦との同居では、生活費として年金の一部を負担することは一般的です。統計データから考えても、月10万円の年金のうち6~7万円程度を家計に入れることには一定の合理性があります。
ただし、それはあくまで生活費を負担するという意味であり、本人が収入の使い道を全く把握できない状態が当然というわけではありません。
「居候だから我慢するしかない」と考えるのではなく、お金の流れをお互いに確認し、納得できるルールを家族で話し合うことが大切です。生活費の負担と本人の自由に使えるお金のバランスを見直すことで、同居生活をより安心して続けられるでしょう。
e-Stat政府統計の総合窓口 総務省統計局 家計調査(家計収支編)2025年 二人以上世帯 詳細結果表<用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出 表番号1-1 都市階級・地方・都道府県庁所在市別
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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