被爆80年の節目に公開され、故・美輪明宏さんが語りを務めた映画「長崎閃光の影で」(現在DVD・Blu-rayおよび各配信サイトにて展開中)が、このたびベトナム・ダナンで開催された第4回ダナン・アジア映画祭(DANAFF IV)アジア・コンペティション部門に正式出品され、7月4日に現地上映およびレッドカーペット、閉会式・授賞式に参加した。
今年のアジア・コンペティション部門には、日本から本作と「しびれ」の2作品が選出され、「しびれ」は審査員特別賞を受賞。日本映画が国際舞台で存在感を示す結果となった。
本作は、1945年夏、原爆投下直後の長崎を舞台に、被爆者救護にあたった若き看護学生の少女たちの姿を描いたドラマ。原爆被爆者の救護にあたった日本赤十字社の看護師たちが被爆から35年後にまとめた手記をもとに脚本が執筆された。
上映会場はほぼ満席となり、一般観客に加え、日本大使館・領事館関係者も来場。上映後には松本准平監督、エグゼクティブプロデューサー・岩本炯沢氏、制作会社ふればり代表・関顕嗣氏が登壇し、Q&Aセッションを実施した。
観客からは「戦争映画は決して商業的に有利ではない中、なぜこの作品をつくろうと思ったのか」「映画づくりを志しているが、本作は製作費を回収できたのか」など、映画祭ならではの率直な質問が次々と寄せられた。
松本監督は、自身が長崎出身の被爆三世であることに触れながら、「私たちの戦争の傷をただ共感してほしいという思いだけで作った作品ではありません。今なお世界で戦争が続く中、その現実に警鐘を鳴らしたいという思いで制作しました」と語り、「この映画が、家族や友人と平和について語り合うきっかけになればうれしい」と、作品に込めた願いを伝えた。
また、エグゼクティブプロデューサーの岩本炯沢氏は、「戦争映画はビジネスとして難しい側面があります。しかし、日本だからこそ、エンターテインメントを通して平和のメッセージを発信していくことが大切だと思っています」と、本作を製作した意義を説明。
さらに、関顕嗣氏も「ベトナムで上映することが私たちの一番の願いでした」と喜びを語り、「この地でも核戦争の恐ろしさを感じてほしい」と呼びかけた。
【作品情報】
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長崎閃光の影で
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