実際の事件に基づく恐怖映画『ヘンリー』が公開決定…非情問題作『エヴィレンコ』『アングスト/不安 4K』も立て続けに公開へ

全米で300人以上を殺害したといわれる連続殺人鬼ヘンリー・リー・ルーカスの日常を描く『ヘンリー』/[c] 1986 MALJACK PRODUCTIONS

実際の事件に基づく恐怖映画『ヘンリー』が公開決定…非情問題作『エヴィレンコ』『アングスト/不安 4K』も立て続けに公開へ

7月11日(土) 18:00

実在した殺人鬼をモデルにした恐怖映画『ヘンリー』(86)が8月28日(金)より全国順次公開される。加えて、同じく実在の連続殺人鬼のたいへんな行いを描いた2作品、日本初上陸の『エヴィレンコ』(03)、初めて4K化された『アングスト/不安 4K』(83)も立て続けに公開される。
【写真を見る】恐怖映画の新たな地平を切り開いた『ヘンリー』が満を持しての正式リバイバル上映

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完成から数年間、そのあまりの内容に本国アメリカでお蔵入り状態となり、1990年にやっと正式に公開、日本では92年に劇場公開された『ヘンリー』。70年代後半~80年代にかけて、全米で300人以上を殺害したといわれる連続殺人鬼ヘンリー・リー・ルーカスの日常を淡々と凍るような冷たさで描いた犯罪スリラーだ。流血や残虐シーンはほとんどないにもかかわらず、作品の放つ空気と徹底したドキュメンタリータッチの描写で「史上最も恐ろしい映画」の一つとして映画史に刻まれている。

完成した1986年当時、『13日の金曜日』(80)のような観客を楽しませるホラー映画を望んでいた出資会社は、本作のいっさいの感情を寄せつけない冷徹な内容に唖然、さらにはMPAA(アメリカ映画協会)によりX指定を受けたことにより数年間正式な劇場公開が見送られてきた。近年、日本では限定的に劇場公開されていたが、今回が満を持しての正式リバイバル上映となる。

オープンリール式テープレコーダーを捉えた『エヴィレンコ』のティザーポスター

あわせて、50人以上を殺害したソ連時代最大の連続殺人犯であるアンドレイ・チカチーロを『時計じかけのオレンジ』(71)のマルコム・マクダウェルが演じた『エヴィレンコ』、オーストリアの衝動的な一家惨殺事件犯であるヴェルナー・クニーセクをアーウィン・レダーが演じた『アングスト/不安 4K』が同じく今秋、続けざまに上映されることも決定した。『エヴィレンコ』はこれまでパッケージ販売や配信も無く、これが完全初上陸、日本の劇場初公開となる。『アングスト/不安 4K』は2020年に日本で劇場初公開されるや否や異例かつ異様な大ヒットを記録、今回は4Kレストア版での上映となる。

血に染まったトンネルに転がるボールを切り取った『アングスト/不安 4K』のティザーポスター

さらに、3作品のティザーポスターも完成。すべて実際の事件に基づく作品であることから、「これが彼のやったこと。」というコピーが挿入されている。『ヘンリー』、『エヴィレンコ』、『アングスト/不安 4K』の印象的かつ重要なシーンがセレクトされ、人間の不在がより一層、現場の不穏さを際立たせている。草むらに打ち捨てられた血塗れのスーツケース、取調室の仰々しいオープンリール式テープレコーダー、血塗れのトンネルに転がるボール。ここでいったいなにが起きたのか、彼らはなにをやったのか。決して止めることのできない、予め決定付けられた非情な運命を予期させるデザインとなっている。

人間の狂気と残虐性を描いた衝撃作『ヘンリー』、そして『エヴィレンコ』と『アングスト/不安 4K』。血も凍るような恐怖を劇場で体感してほしい。

文/平尾嘉浩


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