コムキャスト傘下スカイ、英民放最大手ITVを買収へ英放送界が再編

英国のテレビ業界を大きく塗り替える大型再編となる

コムキャスト傘下スカイ、英民放最大手ITVを買収へ英放送界が再編

7月10日(金) 20:00

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英国の民放最大手ITVを、コムキャスト傘下のスカイが買収すると、両社が発表した。英国のテレビ業界を大きく塗り替える大型再編となる。

ITVは、71年の歴史を持つ英国最大の民放だ。恋愛リアリティー番組「ラブ・アイランド」やオーディション番組「ブリテンズ・ゴット・タレント」といったヒット作を抱え、BBCと並ぶ英国放送の顔とされてきた。一方のスカイは、米コムキャスト(NBCユニバーサルを傘下に持つメディア大手)の有料放送だ。今回の買収で、ITVはNBCユニバーサルの陣営に加わる。

スカイは、買収の前払いとして12億ポンドを支払う。さらに、来年の広告収入が一定の水準に届くことを条件に、2028年前半に2億ポンドを上乗せする。ITVの株主には、あわせて約9億5000万ポンドが現金で還元される。制作部門のITVスタジオは、今回の買収の対象には含まれず、切り離される。

背景にあるのは、テレビ広告市場の長引く低迷だ。ITVの株価は、2015年の高値から3分の2ほど下がっている。無料放送と、配信サービス「ITVX」を、スカイのもとでより強いストリーミング基盤に育てるのが狙いだという。スカイとITVを合わせた5月のテレビ・配信の視聴シェアは17.7%に上り、首位のYouTube(18.6%)に迫る。

視聴者になじみの番組は、これまで通り楽しめる見通しだ。「ラブ・アイランド」や、長寿ドラマ「コロネーション・ストリート」などは、引き続きITVスタジオが手がける。スカイが2032年まで総額21億ポンドを投じて番組を発注する契約を結んでおり、これらがスカイの有料の壁の内側に移ることはない。

ITVとNBCユニバーサルには、もともと縁がある。日本でも人気を集めたドラマ「ダウントン・アビー」は、ITVで放送され、NBCユニバーサル系のカーニバル・フィルムズが制作した作品だ。縁のあった両社が一つになる今回の買収は、英国のテレビ業界にとって、大きな節目となる。

【作品情報】
ダウントン・アビー

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