離婚の財産分与で、夫から「現金2000万円」をもらいました。財産分与には税金がかからないと聞きましたが、贈与税の心配はゼロでしょうか?

離婚の財産分与で、夫から「現金2000万円」をもらいました。財産分与には税金がかからないと聞きましたが、贈与税の心配はゼロでしょうか?

7月6日(月) 0:00

離婚の財産分与で夫から現金2000万円を受け取った場合、「財産分与には税金がかからない」と聞いていても、本当に贈与税の心配がないのか不安になるでしょう。 結論からいうと、離婚に伴う財産分与は、通常は贈与税がかかりません。これは夫からの好意による贈与ではなく、夫婦が婚姻中に築いた財産の清算や離婚後の生活保障として受け取るものだからです。ただし、金額が明らかに多すぎる場合や、税金逃れのための離婚と見られる場合は、贈与税がかかる可能性があります。

離婚の財産分与は通常は贈与税がかからない

国税庁は、離婚により相手方から財産をもらった場合、通常、贈与税はかからないと説明しています。理由は、財産分与が贈与ではなく、夫婦の財産関係の清算や離婚後の生活保障に基づくものと考えられるためです。
 
たとえば、結婚後に夫婦で協力して築いた預金、不動産、退職金見込み、保険などを、離婚時に分ける場合は、財産分与として扱われます。夫名義の預金であっても、婚姻中に夫婦で築いた財産なら、妻が一部を受け取ることは自然です。
 
そのため、現金2000万円を受け取ったからといって、ただちに贈与税がかかるとは限りません。婚姻期間が長く、夫婦で築いた財産が多く、生活保障の必要性もあるなら、財産分与として説明しやすいでしょう。
 
ただし、受け取ったお金が本当に財産分与なのかを説明できるようにしておくことが大切です。離婚協議書、公正証書、財産目録、振込記録などを残しておきましょう。
 

多すぎる財産分与には贈与税がかかる場合がある

財産分与なら必ず無税というわけではありません。国税庁は、分与された財産の額が、婚姻中の夫婦の協力によって得た財産の額やその他の事情を考慮してもなお多すぎる場合、その多すぎる部分に贈与税がかかるとしています。
 
たとえば、夫婦の共有財産が実質1000万円程度しかないのに、妻が2000万円を受け取った場合、差額部分が多すぎると判断される可能性があります。一方、夫婦の総資産が5000万円あり、そのうち2000万円を受け取ったなら、不自然とは言いにくいでしょう。
 
判断には、婚姻期間、夫婦の収入、財産形成への貢献、子どもの養育、慰謝料の有無、離婚後の生活保障などが関係します。金額だけで機械的に決まるものではありません。
 
また、離婚が贈与税や相続税を免れるために行われたと認められる場合は、財産分与として受け取った財産すべてに贈与税がかかることがあります。実態のない離婚や、税金逃れ目的と見られる行為は避けるべきです。
 

現金で受け取る場合は記録を残しておく

現金2000万円を受け取る場合は、必ず記録を残しましょう。口頭だけで「財産分与」と言っても、後から説明できないと困ることがあります。
 
離婚協議書には、財産分与として誰が誰にいくら支払うのか、支払日、支払方法を明記します。可能であれば公正証書にしておくと、後日のトラブル防止にも役立ちます。振込で受け取れば記録が残るため、現金手渡しより説明しやすくなります。
 
もし現金で受け取った場合は、受領書を作り、双方の署名押印をしておきましょう。受け取った日、金額、財産分与として受け取ったことを明記します。大きなお金ほど、証拠が重要です。
 
また、財産分与とは別に慰謝料や養育費がある場合は、それぞれ分けて書くとよいでしょう。何の名目で受け取ったお金なのかが明確になれば、税務上も説明しやすくなります。
 
財産分与の時期について法務省は、離婚までに協議を済ませ離婚時に行うか、離婚をしてから分与請求する場合は離婚から5年(令和8年3月31日以前に離婚した場合は2年)が経過すると、家庭裁判所に申立てすることができなくなると案内しています。
 

まとめ

離婚の財産分与で夫から現金2000万円を受け取った場合、通常は贈与税がかかりません。財産分与は、夫婦で築いた財産の清算や離婚後の生活保障として行われるものだからです。
 
ただし、金額が明らかに多すぎる場合や、税金逃れのための離婚と見られる場合は、贈与税がかかる可能性があります。贈与税の心配がゼロとは言い切れません。
 
大切なのは、財産分与として妥当な金額であることを説明できるようにすることです。離婚協議書、公正証書、財産目録、振込記録を残しておきましょう。金額が大きい場合は、税理士や弁護士に相談してから受け取ると安心です。
 

出典

国税庁No.4414離婚して財産をもらったとき
法務省財産分与
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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