7月5日(日) 23:10
遺族基礎年金は、国民年金に加入していた人などが亡くなったとき、一定の条件を満たす「子のある配偶者」や「子」に支給される年金です。子どもがいない配偶者には、原則として遺族基礎年金は支給されません。
令和8年度の金額では、子のある配偶者が受け取る場合、昭和31年4月2日以後生まれの人は年84万7300円に子の加算額が上乗せされます。子の加算は、1人目と2人目がそれぞれ年24万3800円、3人目以降がそれぞれ年8万1300円です。
子どもが3人いる場合、年金額は84万7300円に、1人目24万3800円、2人目24万3800円、3人目8万1300円を足した金額です。合計は年141万6200円、月額にすると約11万8000円です。
この金額は、母子家庭にとって大きな支えになります。ただし、生活費、家賃、教育費、医療費をすべてまかなえるとは限りません。児童扶養手当、児童手当、就学援助、自治体のひとり親支援もあわせて確認しましょう。
遺族基礎年金でいう「子」は、原則として18歳になった年度の3月31日までにある子です。たとえば高校3年生で18歳になった場合、その年度末までは対象になります。一定の障害がある場合は、20歳未満まで対象になることがあります。
子どもが対象年齢を過ぎると、その子の加算はなくなります。3人いた子どもが1人ずつ対象外になれば、年金額も段階的に減ります。特に最後の子が対象外になると、「子のある配偶者」ではなくなるため、遺族基礎年金そのものが終了する可能性があります。
たとえば、3人のうち一番上の子が18歳到達年度末を過ぎると、3人分の加算から2人分の加算になります。さらに2人目、3人目も順に対象外になると、受取額は減っていきます。大学進学の時期に年金が減ることもあるため、注意が必要です。
「頼みの綱を奪われる」と感じるかもしれませんが、制度上は子どもの年齢に合わせて支給される仕組みです。大切なのは、減る時期をあらかじめ知り、教育費や生活費の計画に反映することです。
遺族基礎年金が減る時期が分かったら、早めに家計を見直しましょう。特に高校卒業後は、大学、専門学校、就職など進路によって費用が大きく変わります。年金が減る一方で、進学費用が増える可能性があります。
まず、子どもごとに18歳到達年度末を確認し、何年後に年金がいくら減るかをメモにします。そのうえで、学費、受験費用、通学費、一人暮らし費用を見積もりましょう。奨学金、授業料減免、母子父子寡婦福祉資金貸付金なども選択肢になります。
働ける状況であれば、少しずつ収入を増やす準備も必要です。ただし、子育てや心身の負担が大きい時期に無理をしすぎると、体調を崩すことがあります。勤務時間を増やす、資格を取る、在宅でできる仕事を探すなど、段階的に考えましょう。
また、遺族厚生年金を受け取れる場合は、遺族基礎年金が減った後も続くことがあります。夫が厚生年金に加入していたなら、遺族基礎年金が終了したタイミングで、中高齢寡婦加算 が自分の遺族厚生年金に上乗せされる可能性があります。
中高齢寡婦加算は、子が18歳到達年度の末日に達した等のため、遺族基礎年金を受給できなくなったときなどに、40歳から65歳になるまでの間、年63万5500円が加算されるものです。年金事務所で今後の見込額を確認しておくと安心です。
未成年の子どもが3人いる場合、遺族基礎年金には子の加算が付き、令和8年度の金額では年約141万6200円、月約11万8000円になる計算です。子どもの人数が多い時期は、生活を支える大切な収入になります。
ただし、子の加算はずっと続くわけではありません。原則として子どもが18歳になった年度の3月31日を過ぎると、その子は対象外になります。子どもが成長するにつれて加算が減り、最後の子が対象外になると遺族基礎年金が終了する可能性もあります。そのとき、遺族厚生年金には中高齢寡婦加算があることも知っておきましょう。
不安を減らすには、いつ、いくら減るのかを年金事務所で確認し、教育費と生活費の計画を早めに立てることです。児童扶養手当、奨学金、授業料減免、ひとり親支援なども活用し、年金が減る時期に備えましょう。
日本年金機構遺族基礎年金(受給要件・対象者・年金額)
日本年金機構遺族厚生年金(受給要件・対象者・年金額)
内閣府男女共同参画局母子父子寡婦福祉資金貸付金制度
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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