7月5日(日) 23:00
器物損壊罪は、他人の物を壊したり、使えない状態にしたりする行為が問題になります。落書きも、物の見た目や価値を損なう場合には、器物損壊などが問題になることがあります。法律事務所の解説でも、落書きは器物損壊罪や建造物損壊罪などに当たる可能性があるとされています。
ただし、チョークで道路に少し絵を描き、雨や水で簡単に消える場合、スプレー塗料で壁に描くようなケースとは違います。実際に処罰されるかは、描いた場所、範囲、消えるかどうか、所有者や管理者の意思、注意後の対応などによって変わります。
たとえば、自宅前の道路でも、公道であれば自治体などが管理している場所です。私道であれば、所有者や共有者がいることがあります。自分の家の前だから自由に使ってよいとは限りません。
また、道路に大きく描くと、通行人や車の運転者に不安を与えることがあります。差別的な言葉や不快な内容を書いた場合は、近隣トラブルが大きくなる可能性もあります。子どもの遊びであっても、保護者が状況を見て止めることが必要です。
子どものチョーク落書きで最初に起きやすいのは、刑事事件よりも近隣トラブルです。隣人が道路を汚されたと感じたり、何度も同じことが続いて不快に思ったりすると、注意や苦情につながります。
「雨で消えるから大丈夫」と思っていても、相手はそう感じないかもしれません。道路の見た目が悪くなる、家の前が汚く見える、他の子も真似する、落書きが増える、と心配する人もいます。チョークの粉が玄関や車に付くことを嫌がる人もいるでしょう。
近所から注意された場合は、まず謝り、すぐに消すのがよい対応です。水で流す、ブラシでこするなどして、できるだけ元の状態に戻しましょう。子どもにも、道路や他人の物には勝手に描かないことを伝える必要があります。
もし注意を無視して何度も繰り返すと、相手が警察や自治体に相談する可能性があります。その場合、保護者が指導を受けることもあります。幼い子どもの行為でも、保護者の管理責任が問われることがあります。
道路交通法第14条に、児童・幼児の路上遊戯の監督や付添いの義務についての記載があります。交通のひんぱんな道路において子どもを遊ばせること、監護者なしで6歳未満の幼児を歩行させてはならないことが決められています。
子どもがチョークで絵を描くこと自体は、創造力を育てる楽しい遊びです。問題は、描く場所です。道路や他人の敷地ではなく、自宅敷地内の許可できる場所、黒板、ホワイトボード、模造紙、チョークボードなどを使うと安心です。
どうしても屋外で遊ばせたい場合は、自宅の庭やベランダなど、他人の通行や所有物に影響しない場所を選びましょう。マンションやアパートの共用部分では、管理規約で禁止されている可能性があります。共用廊下や駐車場に描くのは避けるべきです。
公園でも、地面への落書きが認められているとは限りません。自治体や公園管理者のルールを確認しましょう。イベントなどで道路にチョークアートを描く場合は、主催者や管理者が許可を取っていることが多いです。家庭で勝手に道路を使うのとは違います。
子どもには、「自分のものではない場所には描かない」「描く前に大人に聞く」「描いたら片付ける」というルールを教えるとよいでしょう。叱るだけでなく、描いてよい場所を用意すれば、子どもも納得しやすくなります。
子どもが道路にチョークで落書きをした場合、すぐに器物損壊で処罰される可能性は高くないと考えられます。ただし、チョークでも場所や描き方、消えにくさ、注意後の対応によっては、問題になることがあります。
特に、道路は自分の家の前であっても公共の場所や共有の場所である場合があります。隣人から注意されたら、軽く考えず、謝って消すことが大切です。何度も繰り返すと、近隣トラブルや警察への相談につながるおそれがあります。
子どもが絵を描くこと自体は悪いことではありません。大切なのは、描いてよい場所を決めることです。自宅敷地内や黒板など、安心して遊べる場所を用意すれば、子どもの楽しみを守りながら近隣トラブルも防げます。
e-Gov 法令検索道路交通法
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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