7月5日(日) 23:10
八丈島に移住すれば、当然ながら満員電車のストレスからは解放されます。都心のように、毎朝ぎゅうぎゅうの電車に乗って通勤する生活とは大きく変わります。
都会では時間をかけて出かけなければいけない海や山が、八丈島では日常のすぐ近くにあります。仕事の前後に海を眺めたり、休日に温泉や自然散策を楽しんだりできる環境は、都心ではなかなか得られません。
一歩外に出ればすぐに雄大な海と山にアクセスできる環境は、都会では決して味わえない贅沢といえるでしょう。
移住のハードルとなるのが、引っ越し費用や当面の生活費です。離島への引っ越しでは、荷物の輸送費が高くなりやすく、家具や家電をそろえる費用もかかります。
そこで注目したいのが、八丈町が用意している「八丈町定住支援金」です。これは、八丈町への移住・定住促進と、町内事業者の人手不足解消を目的とした制度です。
都内の条件不利地域以外から八丈町へ移住し、町の「八丈町おしごと掲示板」を通じて対象の仕事に就いた場合、就業の場合は単身世帯に60万円、2人以上の世帯に100万円が支給されます。
さらに、令和8年度からは、18歳未満のお子様を帯同して移住する場合、子ども1人につき100万円が加算されます。たとえば、夫婦と18歳未満の子ども2人で移住し、要件を満たす場合、100万円に子ども2人分の200万円が加わり、合計300万円となる可能性があります。
また、今の仕事を辞めずにテレワークのまま移住する場合でも、単身で30万円、2人以上の世帯なら50万円が支給対象となります。リモートワークができる人にとっては、収入を維持しながら自然豊かな環境へ移る選択肢が広がります。
ただし、支援金には要件があります。転入前の居住地、転入後の期間、就業先、継続居住の意思、税金の滞納がないことなどを確認する必要があります。また、予算に達すると申請受付が終了する場合もあります。移住を考える際は、必ず八丈町の公式情報を確認しましょう。
支援金が充実している一方で、八丈島の物件探しには少しコツが必要です。
本土から300km離れた離島であるため、建築資材の輸送コストが高く、大工さんの人手不足も影響しています。そのため、民間の賃貸物件は家賃がやや高めになりやすく、一戸建てで8万円〜、集合住宅で6万円〜が目安とされています。
家賃が格安の町営住宅もありますが、誰でも入れるわけではありません。八丈町の町営住宅は、世帯所得が月額15万8千円以下、18歳未満の子どもを含む世帯や高齢者世帯などは21万4千円以下といった所得要件があります。さらに、町税や保険料などの滞納がないこと、住宅に困っていることが明らかなことなども条件です。
そのため、移住前から理想通りの物件を見つけるのは簡単ではありません。そこでおすすめなのが「二段階移住」という考え方です。
まずは条件に100%合わなくても、空いている物件に入居して島暮らしをスタートさせます。そして、島に住みながら情報収集をし、より理想的な物件が空いたタイミングで引っ越す方法です。
島内では、空き家情報が口コミで早く回ることがあります。本土からネット情報だけを見て探すより、まず島民として暮らし始めることで、住まいの選択肢が広がる可能性があります。
ただし、最初の住まい選びを軽く考えすぎるのも危険です。職場や学校、スーパー、病院までの距離、車の必要性、湿気、台風時の安全性、インターネット環境は必ず確認しましょう。家賃だけでなく、生活全体のしやすさを見ることが大切です。
八丈島は、東京都でありながら別世界のような大自然に囲まれた魅力的な移住先です。満員電車のストレスから離れ、海や山、温泉を身近に感じながら暮らせる環境は、都会では得にくい価値があります。
一方で、島内は車社会です。公共交通機関だけで生活するのは難しく、車や原付バイクの準備が必要になります。また、台風や塩害、防風林に囲まれた住宅事情など、観光では見えにくい現実もあります。
移住費用を抑えるうえでは、八丈町定住支援金が大きな助けになります。就業の場合は単身世帯60万円、2人以上の世帯100万円、テレワークの場合は単身30万円、2人以上の世帯50万円が支給対象となり、令和8年度からは18歳未満の子ども1人につき100万円が加算されます。
ただし、支援金には要件があり、予算の範囲内での交付です。町営住宅にも所得要件などがあります。移住前には、八丈町公式サイトや八丈町おしごと掲示板、不動産情報を確認し、制度を使えるかを早めに調べましょう。
理想の物件がすぐに見つからない場合は、まず島に住み始め、暮らしながら住まいを探す二段階移住も選択肢です。補助金と現実的な生活設計を組み合わせれば、八丈島での新しいライフスタイルはぐっと実現しやすくなります。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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