俺はヒロユキ。このたび、ありがたいことに妻アリサとのあいだに新しい命を授かった。子どもが生まれてくるのは素直に嬉しい。けれど俺の収入はお世辞にも高いとは言えず、ベビー用品をそろえるのもひと苦労。そんなとき母に兄夫婦からお下がりをもらうことを提案されたんだ。なるほど、「お下がり」という手は考えていなかった。俺は「兄やチアキさん(義姉)はきっと喜んで譲ってくれるはず」と期待に胸を膨らませ、浮いたお金の使い道まで考えはじめていたんだ。
実家での楽しい食事会。兄とチアキさん、そしてセナちゃんも揃い、和やかなムードで会は進んだ。早くお下がりの話を切り出したかったけれど、食事中にセナちゃんが飲み物をこぼしたり、食べながらウトウトしたりしていたので、兄夫妻はお世話にかかりっきり。結局、食事中には話ができなかった。食後、兄は手伝いのため席を外していたけれど、俺はチアキさんの隣に陣取ると、ようやくお下がりのことを切り出した。
俺の勢いに、チアキさんは驚いたように目を丸くした。戸惑った様子で俺と妻の顔を交互に見る。はっきりと困惑した表情だ。でも、そんなの今の俺には関係ない。確約を取るため、チアキさんに次々と予約を申し込んだ。すると妻が慌てて口を出したんだ。
俺はチアキさんに「お下がりが欲しい」と切り出した。戸惑うチアキさんの様子も構わず、「回せるものは全部回してください!」とまくしたて、今着ている服や使用中のマグまで次々と「予約」した。
妻にたしなめられ、チアキさんには「確約はできない」と言われたけれど、俺は止まらなかった。だってもらえないと困るから。
鼻息荒くマーキングを続ける俺。チアキさんのおかげで、「欲しいものリスト」のチェックはどんどん埋まっていったんだ。
原案・ママスタ脚本・motte作画・吉田ぱんだ編集・みやび
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