「ANORA アノーラ」のショーン・ベイカーが脚本を務め、長年彼とタッグを組んできた台湾出身のツォウ・シーチンがメガホンを取った最新作「左利きの少女」より、劇中の世界観を映した場面写真6点が公開された。
・
【フォトギャラリー】「左利きの少女」
本作は、台北を舞台にシングル・マザーの母親とその娘イーアンとイージンらが困難を乗り越えるべく奮闘する姿を、幼いイージンの目線で描くヒューマンドラマ。第98回アカデミー賞では、国際長編映画賞「台湾代表」に選出されたほか、同賞の最終候補15作品にリストインするなどの支持を集めた。
このほど公開された場面写真では、天真爛漫な表情を見せるイージン(ニーナ・イエ)を中心に、不器用ながらも懸命に生きる母娘たちの姿が捉えられている。食事中、母・シューフェン(ジャネル・ツァイ)と姉・イーアン(マー・シーユエン)の口論に挟まれるカットは、子どもながらに戸惑うイージンの複雑な心境を見事に表現。また、台北へ引っ越してきたばかりの車中の様子を収めたカットでは、待ち受ける未来に希望を見出すイージンと、都会での厳しい暮らしへと舵を切った母の不安げな表情が対照的なカットになっている。
さらに、イージンが興味津々の表情で屋台を見て回る、台北の夜市のワンシーンも。イーアンとの“姉妹カット”では、明かりが灯された屋台が鮮やかな光を放ち、臨場感あふれる街の空気感を醸し出す。夜市の麺屋台の片隅で、母の後片付けを待つイージンのどこか心許なげな姿を収めたカットも愛らしいものになっている。なお、撮影が行われた「通化街夜市(臨江街観光夜市)」は、ツォウ監督の出身地でもある。
そして、イージンがベッドの上で自身の左手をじっと見つめるカットは、過去に祖父から「左手は悪魔の手だ」とそしられたことで罪悪感を抱く彼女の悲しい眼差しを捉えたもの。“左手”が物語のキーとなる本作において、このシーンが一体何を意味するのか。
本作でツォウ監督は、iPhoneのカメラを駆使して街の奥へと自在に入り込み、そこに生きる人々の日常を生々しく撮影。古いしきたりや世代間のギャップ、“左利き”をモチーフとした社会的な制約といった文化的背景を、パーソナルで温かな物語へと見事に織り交ぜている。
「左利きの少女」は8月14日(金)公開。
【作品情報】
・
左利きの少女
【関連記事】
・
ショーン・ベイカーと共同脚本、ツォウ・シーチン「左利きの少女」8月14日公開
・
【「ANORA アノーラ」インタビュー】ショーン・ベイカー監督「映画が扱う題材について議論して」マイキー・マディソンは役作り参考に「女囚さそり」を鑑賞
・
軽薄な元ポルノ俳優が魅惑的な少女と見る甘くビターな夢物語「フロリダ・プロジェクト」監督最新作「レッド・ロケット」
©2025 LEFT-HANDED GIRL FILM PRODUCTION COMPANY LIMITED. ALL RIGHTS RESERVED.