7月2日(木) 22:30
自転車は道路交通法上、軽車両です。つまり、歩行者ではなく「車のなかま」として交通ルールを守る必要があります。
令和4年に警察庁の定めた交通ルールである「自転車安全利用五則」では、交差点で信号や一時停止を守ること、夜間はライト点灯、飲酒運転は禁止、ヘルメット着用、そして「車道が原則、左側を通行」であることが掲げられています。
自転車は原則として車道を通行し、道路の左側を走ります。歩道を走れるのは、道路標識などで自転車通行可とされている場合や、13歳未満の子ども、70歳以上の高齢者、身体の不自由な人が運転する場合などに限られます。
高校生は通常、13歳未満には当たりません。そのため、歩道を自由に走ってよいわけではありません。歩道を通行できる場合でも、歩道では歩行者が優先です。歩道では、自転車は車道寄りを徐行し、歩行者の通行を妨げるおそれがあるときは一時停止する必要があります。
歩道を猛スピードで走る行為は、ルール上も安全面でも非常に危険です。高齢者や小さな子どもは急に進路を変えることがあります。スピードが出ていると、避ける時間も止まる距離も足りません。
自転車事故では、加害者が未成年でも、相手にけがをさせれば損害賠償責任が発生することがあります。損害賠償には、治療費、通院交通費、休業損害、慰謝料、後遺障害が残った場合の将来の収入減などが含まれます。
相手が高齢者で転倒し、骨折や頭部外傷を負った場合、長期入院や介護が必要になることがあります。重い後遺障害が残れば、賠償額は数千万円規模になることもあります。
過去には、小学生の自転車事故で、保護者側に約9521万円の賠償が命じられた例も知られています。高校生であっても、スピードを出して歩道を走り、歩行者に大けがをさせた場合、家庭に大きな金銭負担が生じる可能性があります。
未成年本人に十分な支払い能力がない場合、親の監督責任が問題になることもあります。日ごろから危険な運転をしていると知っていながら放置していた場合、親としての対応も問われかねません。
まず確認したいのは、自転車事故に備える保険です。自治体によっては、自転車損害賠償責任保険等への加入が義務化されています。
国土交通省によれば、34都府県において義務化、10道県において努力義務化する条例が制定されています(令和6年4月1日時点)。そうでない地域でも、高額賠償に備えるためには加入しておくと安心です。
自転車専用保険だけでなく、自動車保険、火災保険、クレジットカード付帯保険などに「個人賠償責任補償」が付いていることがあります。この補償があれば、日常生活で他人にけがをさせたり、物を壊したりしたときの賠償に対応できる場合があります。
ただし、補償額が十分か、家族全員が対象か、示談交渉サービスがあるかは確認が必要です。入っているつもりでも、子どもの自転車事故が対象外だったということがないよう、保険証券や契約内容を見直しましょう。
あわせて、家庭内で具体的なルールを決めることも大切です。2026年4月からは、青切符制度も始まっています。歩道では徐行する、歩行者がいたら止まる、スマホやイヤホンを使わない、雨の日は無理に乗らないなど、行動に落とし込める約束にしましょう。
高校生の息子が自転車で歩道を猛スピードで走っているなら、早めに止めさせる必要があります。自転車は原則として車道を走る軽車両であり、歩道を走る場合は歩行者優先です。
歩行者と衝突して重いけがを負わせると、自転車事故でも数千万円規模の賠償になる可能性があります。未成年の事故でも、親の監督責任が問われることがあります。家庭でできる対策は、自転車保険や個人賠償責任補償を確認することです。補償額、対象範囲、示談交渉サービスの有無を見直しましょう。
そのうえで、歩道では徐行する、歩行者がいたら止まる、スマホを使わないなど、具体的なルールを親子で共有することが大切です。事故が起きてから後悔しないよう、今のうちに安全運転の意識を見直しましょう。
警察庁 交通局 自転車は車のなかま~自転車はルールを守って安全運転~
東京都都民安全総合対策本部 自転車利用中の対人賠償事故に備える保険等
国土交通省 自転車損害賠償責任保険等への加入促進について
警察庁交通局 自転車を安全・安心に利用するために ー自転車への交通反則通告制度(青切符)の導入ー【自転車ルールブック】
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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