北山宏光主演映画でヒロインを演じる加藤千尋のホラー愛が止まらない!【インタビュー・前編】

北山宏光主演映画でヒロインを演じる加藤千尋のホラー愛が止まらない!【インタビュー・前編】

北山宏光主演映画でヒロインを演じる加藤千尋のホラー愛が止まらない!【インタビュー・前編】

7月2日(木) 11:00

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間もなく公開の映画『氷血』でヒロインを演じている加藤千尋。雪に閉ざされた白い世界で、平穏な家族に異変が起こるホラー作品になっている。加藤はもともとホラー映画が大好きで、オファーを受けたときはすごく嬉しかったと語る。加藤自身のホラー映画愛も伝わる撮影中のエピソードをいろいろと聞かせてくれた。

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Photo/booro
Styling/石谷衣(BOWWOW)
Hair&Make up/久慈愛
Text/佐久間裕子

――もともとホラー映画がお好きだそうですね。

加藤:大好きです。寝る前に必ず怖いものを見てから寝ます。

――その理由は?怖いものを見るとよく眠れるから?

加藤:私、普段は凪のテンションで生きているタイプなので、スリルや怖いって気持ちが自分の中でとても大事なんです。だから寝る前に電子レンジみたいに、怖さで自分を温めてあげる。願わくば夢に出て来てくれたら嬉しい。怖ければ怖いほど、そういう感情に出会えたときが嬉しいです。

――だったら今回のオファーは嬉しかったでしょうね。

加藤:すごく嬉しかったです。内藤瑛亮監督の作品も大好きだったので。自分が怖さを感じる中で、気持ち悪さというものがとても大事なので、監督はそれを共感できる人なんじゃないかと会うのを楽しみにしていました。

――ホラーも内藤監督作品も好きということで、これは内藤監督ならではとかホラーならではと、テンションが上がった演出はありましたか?

加藤:私の出演シーンではありませんが、身体の……首や腕などの角度にこだわりがあって、作品を観たときに怖いと思う角度がわかるんだなと思いました。私も怖いものが好きだからこそ、「今、きっと気持ち悪いんだろうな」って伝わるものがあって(笑)。この作品の中にはいろいろ“角度”が出てくるので、「ここかな」と思って見て欲しいポイントです(笑)。あとは本当にところどころにちりばめられた、気づくか気づかないかもわからないような演出。「あ、今なんか見たかも」みたいな、そういう気づきがあると思うので、そこも面白いです。

――わりと最初の方からそういう演出がありました。「あれ……何かいるけど」ってビクビクしました。

加藤:監督のこだわりも強く感じ、素敵だなって思いました。

――では今作で演じられた悠希という女性の印象と、内藤監督とどんなお話をされたか教えて下さい。

加藤:悠希に対する私のイメージは、孤独を抱えた女性で、生い立ちも普通ではなく、家族というものにすごく執着がある。だからこそ、自分の中で大事にすべき光を求めながらもがいていく存在なのかなと思いました。監督は、私に対してはこうして欲しい、こうあるべきだとあまり言わず、任せてくれる方でした。でも私が悩んだときは、親身になって話し合ってくれましたし、とても朗らかな印象の方で、ホラー現場とは思えない雰囲気でした。

――監督からのアドバイスで印象的だったのは?

加藤:声のことを言われることが結構あって、私自身の声をどう活かすか、恐怖を感じたときに、人間はどういう声色で怖がるか、怖いと思う音色って何なんだろうなってずっと一緒に考えました。アフレコでも考えて、それがすごく楽しかったです。

――監督は加藤さんについて、ホラーをわかっている俳優さんだとおっしゃっていたそうですが、ご自身がこれまでご覧になった映画のシーンを意識したりしましたか?

加藤:なんか……本当に自然に出て来ました。子供の頃からずっとホラーを見続けてきたので、「今の北山さんはあれだな」と感じたり、今はこういう“怖い”を表現したいなという気持ちは自分の中にありました。作品自体がジャパニーズホラーの不気味さがすごく表現されているので、私がこの作品を観たら、ここでこうあって欲しいみたいなものはすごく大事にしていたと思います。

――映画後半は、加藤さんの見せ場が多いと思いました。雪原で転んだり、加藤さんご自身も撮影が大変だったのでは?

加藤:ひと言でいえば、本当に寒かった。雪国に慣れていないので、それが一番つらかったです。でも東京で生まれ育ったからこそ、どんなにつらくてもワクワクするんですよ(笑)。雪を見ると触りたいし、足跡を付けたくなるという衝動に襲われました。でも薄着で倒れ込むシーンは、自分でも抑えきれない寒さによるぶるぶるが襲ってきて。ヘアメイクさんが温かいものを持って来てくれて、録音部さんとヘアメイクさんが必死に私を温めてソリに運んでくれました。それが私の中で思い出になっていて、震えながら乗ったソリがすごく印象的でした。

――吹雪いている映像もありましたが、あれもリアルな風吹ということですね。

加藤:そうです。車が止まっちゃうぐらいの大雪だったので、スタッフさん総出で車を動かしている姿を見て、「映画みたい」と思ったりしました。

――雪の中に倒れ込むシーンはどれくらいの時間でしたか?

加藤:どれくらいだろう。でも私の身体のことをしっかり考えて下さって、過酷ではあるけれど、人体に影響を及ぼさない撮影をして下さいました。白い女性たちも雪に耐えながら演じて下さって。私は本当に寒そうで、苦しそうなのが映像としては一番良く見えるだろうなって思っていたので、撮影時は極限を生きていました(笑)。

――後半は加藤さんにとっていろいろと過酷な状況が続きます。撮影するのはずっと大変だったのでは?

加藤:後半、悠希は手足が使えず動けない状況になるんですが、そこが大変でした。歩くのも何をすることもできないから。しかも悠希のある状態をリアルに作って下さって、それを一切崩さずに1日生きていく方法をなかなか生み出せませんでした。その事細かに作って下さったリアルな状態を見て欲しいです。でも、その前段階になっているシーンの撮影は楽しかったです。日常ではなかなかされることではないので(笑)。

加藤千尋
5月8日生まれ、東京都出身。
BiSHのメンバー、セントチヒロ・チッチとして活動。2023年6月にグループ解散後、音楽活動はCENT名義でソロプロジェクトを開始。加藤千尋名義で女優として活動。近年の出演作はNetflixシリーズ『ソウルメイト』(26年)、ドラマ『ESCAPE それは誘拐のはずだった』(25年)、映画『ミーツ・ザ・ワールド』(25年)、ミュージカル『奇跡を呼ぶ男』(26年)等。

映画『氷血』

7月3日(金)新宿バルト9ほか全国公開
出演:北山宏光、加藤千尋、山谷碧都、佐津川愛美、福島リラ、渡辺哲/佐野史郎
監督:内藤瑛亮
脚本:片桐絵梨子
配給:ショウゲート

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