山元環監督(「この夏の星を見る」)の新作となるオリジナルホラー映画「呪いのスマホ」が、11月13日に公開されることが決定した。併せて早瀬憩ら主要キャスト7人が発表され、特報、6種のティザービジュアルが一挙披露された。また、第30回プチョン国際ファンタスティック映画祭国際長編コンペティション部門への正式出品とワールドプレミア上映が併せてアナウンスされた。
・
【フォトギャラリー】「この夏の星を見る」の山元環監督最新作「呪いのスマホ」怖すぎる6種のティザービジュアル卒業制作「ゴロン、バタン、キュー」がPFFアワード2015で審査員特別賞を受賞し、若手映画監督育成プロジェクト(ndjc2018)に選出されるなど、早くから映画界の注目を集めてきた新鋭・山元環監督。昨年、中高生のコロナ禍での青春を瑞々しく切り取った「この夏の星を見る」で商業長編デビューを果たすと、約1年に渡るロングランを記録し、第17回TAMA映画賞で最優秀新進監督賞、第39回高崎映画祭で新進監督グランプリを受賞した。
そんな俊英が次にカメラを向けたのは、私たちが毎日片時も離さず、寝る直前まで見つめ続ける「スマホ」。コロナ禍における“つながり”を描いた山元監督が、今度は“つながり”そのものの恐怖を、学校を舞台にした新作オリジナルホラー映画「呪いのスマホ」で描き出す。
高校生たちが旧校舎で拾った、1台のスマホ。画面に流れる“不気味な動画”を目撃した彼らの元に、差出人不明の“死の通知”が届き始める。そして1人、また1人と、デジタル呪物【呪いのスマホ】によって無残に殺されていく──。
本作で映画単独初主演という大きな挑戦に身を投じ、主人公・榊ユラ役を演じるのは、早瀬憩。「違国日記」(24)「あのコはだぁれ?」(24)で第67回ブルーリボン賞新人賞および第16回TAMA映画賞最優秀新進女優賞をダブル受賞し、フジテレビ月9ドラマ「サバ缶、宇宙へ行く」(26)での好演や、ヒロインを務める中野量太監督作「私はあなたを知らない、」(26)の8月公開も控える若手実力派だ。山元監督作品へは「この夏の星を見る」以来2度目の出演となり、瑞々しい少女から一転、本作で恐怖に顔を歪ませるヒロインを演じる。
共演陣は、崩壊していく平穏の中で正義感を捨てずに立ち向おうとするリーダー的存在・日下部理恩役を窪塚愛流。篠宮かおる役には、「第39回少年の主張全国大会」で文部科学大臣賞を受賞し、ジュノン・スーパーボーイ・コンテストで、「可愛すぎるジュノンボーイ」として脚光を浴びた井手上漠。風見千明役は、こねこフィルムの「最強の女」シリーズで話題となった、「仮面ライダー」シリーズの坂巻有紗。高月颯馬役に、山元組へは前作に続き2度目の参加となる、ドラマ「最高の教師1年後、私は生徒に■された」(23)の萩原護。林流星役には、BALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBEのメンバーの砂田将宏が扮し、死への恐怖に直面するリアルな人間の弱さを表現。花井琴葉役を、ABEMA「今日、好きになりました。」で同世代から支持を集め、本作で映画初出演を果たす平松想乃が結集している。
特報映像は、スマートフォンのバイブ音を模した、耳の奥を這う不穏な重低音と不快な振動が執拗に鳴り響く中、静かに幕を開ける。画面が蜘蛛の巣のようにバキバキに割れた1台の古いスマートフォン。鳴り響くバイブ音に続き、何かを察したようにカメラを鋭く見つめるユラ(早瀬)の姿。そして、怯える生徒たちの表情が次々と映し出され、逃れられない破滅のカウントダウンが始まる。
「誰?」という囁きと共に、液晶から放たれる不気味なノイズ。暗闇の中、スマホのライトだけを頼りに恐怖に瞳を凍りつかせる高校生たちや、迫り来る何かから逃れるように廊下を猛スピードで逃げ惑う緊迫のカットがノンストップで展開されていく。さらに、その極限状態のなかで、必死につながろうとする手と手のカットに重なるのは、血のような赤で浮かび上がる「〈拒否〉できない。」という絶望的な宣告。激しく燃え盛る業火の向こうから見つめる生徒たち、そして何かに気づき絶叫する顔がフラッシュバックする。映像の終盤、静まり返った暗闇のなか、床に落ちたスマホへと吸い寄せられるように膝をつき、手を伸ばすユラの前に、音もなく静かに佇む“足元”が――。身近なデバイスからドクドクと溢れ出る恐怖と、観る者の五感を内側から破壊するような音響が完全に融合し、一瞬たりとも呼吸を許さないおぞましき30秒となっている。
6種のティザービジュアルは、“デジタル呪物”の【呪いのスマホ】から決して逃れることのできない恐怖と絶望を暗示する、不気味かつスタイリッシュなデザイン。スマホ画面の向こう側から、ユラが虚ろな瞳でこちらをじっと見つめ返す、精神を侵食するような「ユラフォーカス」。さらに、日常の風景の中に潜む異常さを、美しくも残酷に、悪趣味なほどスタイリッシュに切り取った「死体シリーズ」が5点。静かなプールに浮かぶ冷たい生徒の影、赤黒く炎上する肉体、校舎の屋上から虚空へ転落するまさにその瞬間など、凄惨な結末を暗示するショッキングな光景の数々。そこに、現代を生きる若者たちのリアルな心の叫びを切り取った不穏なコピーがそれぞれ添えられており、見る者の胸に逃げ場のない不快感を植え付けるビジュアルとなっている。
また、今回の発表に併せて早瀬憩、窪塚愛流、井手上漠のインタビューが公開された。本作の撮影は本物の廃校で行われたため、キャスト陣はリアルな恐怖とも隣り合わせだったというが、そんな現場で起きた“奇妙な出来事”に話が及ぶと、早瀬の身に起きた驚愕の体験が明かされた。
撮影期間中の1カ月間、ロケ先のホテルに滞在していた早瀬は、「朝起きたらスマホのアプリが全部消えちゃってて」と告白。さらに撮影中は動画の再生ができなくなったり、連絡の受信にひどい時差が生じるなどスマートフォンが不具合を起こし続け、周囲に助けを求めていたという。井手上が「それ直ったの?」と問いかけると、早瀬は「撮影が終わって帰ったらなおったんです。『呪いのスマホ』の撮影で、本当に私のスマホが呪われてしまい、呪いのスマホになってしまい……」と苦笑い。作品のタイトルを地で行くリアルなホラーエピソードに、窪塚と井手上から驚きと怯えの声が上がった。
現代のSNS社会にも通ずる「スマートフォンが呪物と化していく恐怖」という、本作が持つ最大のテーマへと話が及ぶと、井手上が「私はスマホがなかった青春を味わってみたかったの。今って会おうと思ったら簡単に会えるし、その人の中身を知る前にSNSの写真や言葉だけでその人を判断しようとする癖がついちゃってるじゃない。でもSNSって、私は全て『偽り』だと思ってるの。でも、すべてが本当のことだと思い込むのが10代の時期はありがちだと思うのよね。だからこそ、作中で恐怖に襲われてみんながスマホをあんまり使わず、一人一人のい人間としてお互いを見てぶつかり合い、打ち解けていく描写が、あれが『本物の人間関係なんだよ』っていうのが学生のみなさんに伝わるんじゃないかなと思って。だから、オーディションの時に『スマホをホラーにするのは絶対必要だと思いました』って言ったの(笑)」と、熱い持論を展開。続けて井手上が、「スマホって、実は一番気を奪われてるからね。みんなも気づいてないんだけど」という言葉に、早瀬や窪塚も深く共感していた。
「呪いのスマホ」は、今年最後の“13日の金曜日”となる11月13日から全国公開。山元監督とキャスト陣のコメントは以下のとおり。
■監督・脚本:山元環
星を見るためにオンラインで繋がった高校生たちの青春映画「この夏の星を見る」から一転、今作ではスマホによって繋がった高校生たちが恐怖の底に引きずり込まれていく。
いくつもの自分を使い分けなければコミュニケーションが成立しない時代。情報、感情、記憶、人間関係——スマホは無自覚に、機能的に、連鎖的に繋げてくる。拒否するか、受け入れるか。僕たちは絶えず誰かの視線に晒されている。もしそう感じるなら、いつの間にかポケットに忍び込んだスマホに、もう呪われているかもしれません。
■早瀬憩(榊ユラ役)
主演を務めさせて頂きました、榊ユラ役の早瀬憩です。信頼する山元環監督のもと、山元組のスタッフの皆さん、尊敬するキャストの皆さんと一緒に、新しいホラーを楽しみながら撮影することができました。撮影時とは裏腹に、初めて完成した作品を見た時は、まるで自分の身に襲いかかってくるような恐怖の連続で、心臓のバクバクが止まらなかったです。身近なスマホを通して巻き起こる様々な恐怖...皆様にもぜひ!大きなスクリーンで、あの恐怖を味わって頂きたいです。
■窪塚愛流(日下部理恩役)
僕が演じた理恩は真面目で正義感が強くキャストの中ではリーダー的存在です。普段は決して問題を起こさない生徒ですが、ある出来事をきっかけに、校内で起きる不可解な出来事に巻き込まれてしまいます。僕が個人的に「呪いのスマホ」で好きな所は、キャスト全員が個性的で魅力的な役を演じ切っている所です。これまでのホラー映画とは全く異なる驚きと恐怖が詰まっていると思います。僕らが本気で臨んだ作品を是非観て頂きたいです。
■井手上漠(篠宮かおる役)
私が演じたかおるは、どこか孤高で独特な空気を纏った人物です。強い信念を持ち「放っておけない誰か」の前では素直になれる人なのだと感じ、一つひとつの感情を大切に表現しました。ホラーに惹かれる理由は、恐怖そのものではなくその先で自分の心と出会えるからなのかもしれません。この作品は、そんな人間の孤独や揺らぎを美しく映し出します。ぜひ劇場で、その余韻を受け取って頂きたいです。
■坂巻有紗(風見千明役)
皆様こんにちは!千明役を演じました坂巻有紗です。ホラー映画をこよなく愛し、普段からホラーに浸っている私ですが、「呪いのスマホ」を観た後は、衝撃を受けすぎて数十分現実世界に戻って来れなかったです笑
山元監督の技量に息を呑んでばかりの数時間でした。とてつもなくホラーを感じられる、そんな映画になってます!臨場感溢れる音楽にも注目して欲しいです。ぜひ楽しんで存分にホラーに溺れてください!
■萩原護(高月颯馬役)
「この夏の星を見る」に続き、山元組に参加させていただきました。山元環監督のエネルギーに背中を押していただきながら、とても良い雰囲気の中で撮影が進み、のびのびと演じることができました。幅広い世代の方々に楽しんでいただける作品になってほしいと願いつつ、特に私よりも下の世代の方々にこの作品がどう映るのか気になっています。ぜひ劇場でご覧いただけると嬉しいです。
■砂田将宏(林流星役)
この度映画「呪いのスマホ」で林流星役を演じさせていただきました砂田将宏です。昔からビビリで怖いものも苦手でホラー映画も1人じゃ絶対に観ることができないタイプなのですが自分が出演する側だったら大丈夫かなと思い、撮影に挑みました!
喧嘩っ早い筋トレバカな役ですが、かなり体を張って撮影したシーンも沢山ありますので筋肉と表情、そして体の不気味な動きとかにも注目して観てほしいです!僕はもうすでに完成品を観させていただきましたが、先の展開を知っているのに目つぶってしまうくらい怖かったです!笑でもただ怖いだけじゃなく、そこに感動や美しさがある素敵な作品になっています!沢山の方に届くことを願っています。
■平松想乃(花井琴葉役)
花井琴葉役の平松想乃です。私は初めての映画撮影でしたが、初めての作品が今作で本当に良かったです。撮影中はもちろん、完成した映画を観た時にも、その緻密な演出と世界観に、私自身、新しい衝撃を何度も受けました。この映画に込められているメッセージ性と、沢山の点を辿って結びついていくストーリー、そして、登場人物の個性的なキャラクターにも注目しながら見ていただけたら嬉しいです。ぜひ劇場で、この「ホラー」に没入してください。
【作品情報】
・
呪いのスマホ【関連記事】
・
【動画】「この夏の星を見る」の山元環監督最新作「呪いのスマホ」特報・
坂口健太郎主演、中野量太監督「私はあなたを知らない、」に早瀬憩・
2025年度「新藤兼人賞」最終選考に「ルノワール」早川千絵、「秒速5センチメートル」奥山由之ら監督13人が決定!©「呪いのスマホ」製作委員会