映画製作・配給・興行を手がける東京テアトル株式会社が、今月6月28日に創立80周年を迎える。それを記念して同社の新たなムービングロゴや、ファン投票で上映作品を決める特集上映といった新プロジェクトが発表された。
「映画を通じた娯楽で、人々の暮らしに活気と明日への意欲をもたらしたい」という理念のもとに創業して以来、80年にわたってミニシアター文化を牽引してきた同社。新たな節目を飾るプロジェクトとして、これまで配給作品の冒頭で静止画として表示されてきた配給ロゴが「ムービングロゴ」へと刷新される。ロゴを丁寧に分解し、全編コマ撮りのストップモーションで制作された映像は、「集合Bird」「スポットLight」「回転 Film」「呼吸Baby」「巻き物Carpet」の全5タイプだ。音の違いで多彩な表情を生み出す別バージョンも、東京テアトル系列劇場や公式YouTube、Xにて順次公開され今後の上映作品への導入もスタートするという。
このムービングロゴ制作にあたっては気鋭のクリエイターが集結しており、企画・監修は、同社の製作・配給作「ぼくのお日さま」を手掛けた映画監督の奥山大史。アートディレクション・グラフィックデザインは、NHK Eテレ「デザインあ」関連プロジェクトなどで知られ、ADCグランプリ受賞歴を持つデザイナーの岡崎智弘が担当。さらに、多数の映画で音響効果を手掛ける勝亦さくら、東京2020パラリンピック開会式にも参加した音楽家・アーティストの蓮沼執太が名を連ね、同社が大切にする「作り手の思い」と「作品そのものの魅力」が丁寧に込められている。
また、11月13日からは、テアトル新宿およびテアトル梅田にて、創立80周年記念の特集上映が開催される。同社が厳選した配給作品と、ファン投票で選ばれた作品をあわせた全10作品をスクリーンで一挙上映予定だ。ファン投票は、本日から7月25日まで特設サイトにて募集を開始する。
なお、ロゴ制作を担ったクリエイター陣や、東京テアトル代表取締役社長・太田和宏氏からの詳細コメントも以下に到着している。
▼奥山大史氏 コメント
「ぼくのお日さま」でお世話になったプロデューサーから、東京テアトルのムービングロゴを作りたいから手伝ってほしいとの電話がありまして、切ってすぐに「デザインあ展」でみた『解散集合!』という作品が頭に浮かびました。あの作品を作られた方に引き受けてもらえたら、手触りがある素敵なものになりそうだ!という妄想が、実現して何よりです。
岡崎さんやテアトルの方々と話し合う時間は、なんだかとても楽しかったです。
暗くなって配給ロゴが出るところから、映画は始まっていると、いち観客として思います。映画を作った監督やプロデューサーが、最後のこだわりとして、どのタイプのムービングロゴが自作の導入に相応しいか、悩むことも楽しんでもらえたら。そして映画館にきた方々が、これから始まる物語に、よりワクワクしてもらえたら嬉しいです。
▼岡崎智弘氏 コメント
映画は人の手でつくられます。ムービングロゴをデザインするうえで、この「人の手でつくること」を意識し、向き合うことが大切だと感じました。映画には様々な体験があります。ムービングロゴ自体に強い特色は持たせず、紙から生まれる動きや手作業によるムラを受け入れながら生かし、コマ撮り技法で制作しました。また、制作プロセスからいくつかの動きが生まれ、ムービングロゴを選べる形式へと繋がりました。このムービングロゴが、ゆっくりと時間をかけて馴染んでいくことを願っています。
▼代表取締役社長・太田和宏コメント
当社の映画興行事業は、戦後の荒廃した国民の心に温かな灯を与え、そのことで少しでも生活に潤いをつけてもらいたいとの願いを込めてスタートいたしました。
その実現のため良質な娯楽作品の上映は勿論のこと、イベントや展示企画などを通してその映画の周辺にある楽しみを味わっていただくとともに、スタッフによる高い品質のおもてなしを提供することに絶えず努めてまいりました。その志は今もってなお変わることはございません。今後も作家とお客様とのリレーションシップを深めていく取り組みを絶えず行いながら、映画だけに留まらずあらゆるコンテンツを提供し、多くの方々の心を豊かにしていくことを目指してまいります。
是非これからも私どもの活動にご期待をお寄せいただきたいと思います。
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ぼくのお日さま
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