【写真】真澄(ディーン・フジオカ)のバディとして活躍した麻帆(瀧内公美)
ディーン・フジオカが主演を務めるドラマ「LOVED ONE」(毎週水曜夜10:00-10:54、フジテレビ系/FODにて配信)の第11話が6月24日に放送され、最終回を迎えた。法医学者として真澄(ディーン)が15年前に目を背けてしまった事件。バラバラになったチームが再び力を合わせる熱い展開で、俳優陣の見ごたえある演技が繰り広げられた。(以下、ネタバレを含みます)
■隠された真実と“生きた証”を解き明かす法医学ヒューマンミステリー
完全オリジナルストーリーとなる本作は、法医学という硬質な題材をとおして、人を思う気持ちや生きていた時間を丁寧にすくいあげ、日本社会に多く存在する“死因不明”の闇に静かに光を当てる新感覚の法医学ヒューマンミステリー。
厚生労働省主導で新設された法医学専門チーム「MEJ(メディカルイグザミナージャパン)」が、遺された痕跡を手掛かりに、隠された真実とその人が生きた証を解き明かしていく。
“LOVED ONE”とは、法医学者が遺体にささげる込められた言葉で、“亡くなった人”ではなく、かつて“誰かに愛されていた存在”として呼ぶための名。
ディーンが演じるのは、MEJに招へいされた、アメリカでメディカルイグザミナーとして数多くの検視を担当してきた変わり者の天才法医学者・水沢真澄。そして真澄のバディとなる、MEJのセンター長で、崖っぷちのエリート官僚・桐生麻帆を瀧内公美が務める。
ほか、MEJメンバーとして、死後画像診断専門の法医学者・本田雅人役で八木勇征、臨床法医学専門の法医学者・高森蓮介役で綱啓永、法歯学・骨学専門の法医学者・松原涼音役で安斉星来、検査技師・吉本由季子役で川床明日香が出演。
■真澄は15年前の事件の真犯人の痕跡を追う
法医学者として「矛盾」を突き止め、事件や事故に遭ったご遺体=“LOVED ONE”の真実や生きた証を解き明かしてきた真澄が、15年間後悔し続けた「白峯女子連続殺害事件」。恩師・九条(小木茂光)の助手として参加した鑑定の結果がねつ造されたものだと気付いたが、追及できなかったのだ。犯人とされた芹沢真一(渋谷謙人)は無実を訴えるも、死刑囚となって刑が執行されることにおびえる日々を過ごしていた。
真澄は事件の真実を明らかにしようと動き始めたが、そのせいでMEJが閉鎖されることに。そこには真相を隠したい検察の圧力があった。
真澄を憎みながらも真実のために協力することにした真一の姉・明子(りょう)から受け取った当時の裁判資料や、厚生労働省に戻ったものの、MEJをここで終わらせたくないとして手伝う麻帆の働きによって、少しずつ真相へと近づく。しかし、あと一歩、決定的な証拠にたどり着けなかった。
そんな中、真澄は刑事の穂乃果(山口紗弥加)から手渡された、現在起きている連続殺人事件の司法解剖結果に違和感を覚える。それが真一のえん罪を晴らす唯一の手掛かりかもしれない。直近の被害者となった女性のご遺体はまだ解剖が行われた大学にあり、真澄は再解剖を願ったが、女性の父親・森下聡(林泰文)は愛娘を早く家族のもとに返してくれと懇願していた。
■真澄を手伝いうため本田や高森たち元MEJメンバーが集まる
矛盾を見過ごせない性格ながら、15年前に唯一矛盾から目を背けてしまった真澄。それが引っ掛かりながら、これまでの事件で、口ぐせのように「矛盾します」とつぶやき、真実を見つけるピースを丹念に集めて解決に導いてきた。そんな真澄に振り回されながらもMEJのメンバーたちは成長し、穂乃果は真澄と信頼を築き上げてきた。この最終回では、彼らが総力を挙げて事件解決に向かう様子が胸を熱くした。
穂乃果は、森下に深く頭を下げて再解剖を依頼し、通夜の時間までという約束で承諾を得た。そして、その穂乃果の姿を偶然見かけた本田が、バラバラの職場に移っていた高森、涼音、由季子に声を掛け、真澄の力になりたいと解剖の手伝いを申し出た。
そこで見つかった血液のDNA鑑定から、かつて警察に裏社会の情報を流す情報屋でもあった内山(川瀬陽太)という男が浮上。穂乃果は、自分を見下した社会を見返すためという身勝手極まりない理由で卑劣な犯行に及んだ内山を取り調べで揺さぶる。白峯事件については否認したが、穂乃果はかすかな動揺が見えたことから真犯人だと感じ取った。
■真澄は検事たちの前で真実を明かす
真一のため、明子は再審請求をした。ただ再審開始決定となっても、検察は即座に抗告すると考えられた。そうなれば、再審を始めるかどうかが争われて、結論が出るまで数年かかってしまう。明子は「私たちにできることが一つだけあります」と、検察に抗告しないよう要求しに行く協力を真澄や麻帆たちMEJメンバーに願った。
検察庁で検事たちと対峙する明子や真澄たち。検事の中には、第6話から登場して不穏な存在感を放っていた太田(笠松将)の姿も。「我々が決めたことが正義」と上司に言われた太田は、代表して真澄の指摘を打ち消していく。
真澄は、穂乃果が内山の罪深い自尊心を刺激して引き出した白峯事件への関与の告白を持ち出し、太田たちに少なからず動揺が見えたが、真澄の次の言葉がさらなる興味を引いた。
白峯事件の被害者3人とも自分が殺したという内山の告白は「うそ」だったというのだ。白峯事件は、一人目の被害者を襲った人物と、二人目と三人目の被害者を襲った人物という、2人の犯人がいた。検察は一人目の被害者のストーカーだった真一を犯人に仕立てたのだが、真澄たちはもう一人、元恋人だった警察官がストーカーとなって罪を犯したことを突き止めた。犯人は二人いるのに、一人だという仮定で捜査が進められたことで、真澄いわく「矛盾にあふれて事件の全容をつかむことができなかった」のだ。警察の情報屋だった内山は、当時の警察内が捜査で混乱しているのを知り、その混乱に乗じて犯行を模倣したのだった。
検察という巨大な権力の前で、小さな矛盾から判明した真実を解き明かしていく真澄。麻帆や本田たちも調査や解剖結果で分かったことを突き付けていくのが頼もしかった。内山を揺さぶった穂乃果の力量と、明子の凛とした訴えも。
15年前に矛盾を突き止めなかったことで、真一や明子の貴重な時間を奪ってしまった。真澄は「私たちは失われた時間を返すことはできません。だからせめて芹沢さんとご家族が名誉を取り戻す機会を奪ってはならないんです」と語った。すると、他の検事が抗告の申し立てを行う方針だと話す中で、太田がすくっと立ち上がり、頭を下げて詫びた。真澄の言葉は、彼の中の正義を揺さぶったようだった。
MEJと穂乃果たちが総力を結集した展開は、ディーン、瀧内、山口らレギュラー陣と、ゲストのりょう、そして対峙した笠松の演技合戦としても見応えがあった。
SNSには「役者のみなさんの演技に感動」「りょうさんの演技が芯食っててよかった」「山口紗弥加さんの狂気じみた演技好き」「ラストの検察との対峙シーン!見応えありました」「笠松将さんの動揺した演技がうますぎてすっごくスカッとした」などの反響が寄せられた。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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