ディズニーのボブ・アイガー前会長が、在任中に「007」シリーズの買収を検討していたことを、英経済紙フィナンシャル・タイムズのインタビューで明かした。ピクサー、マーベル、ルーカスフィルムと大型買収を重ねたのと同じ時期の話だという。
アイガー前会長は、数々の大型買収でいまのディズニーを築き上げた立役者だ。2006年にピクサーを買収したのを皮切りに、09年にマーベル、12年にはスター・ウォーズを擁するルーカスフィルムを次々と傘下に収めた。
「買収候補のリストを作ったんだ。マーベルもそうだし、スター・ウォーズもそうだった」と、アイガー前会長は振り返る。そのリストには「007」も並んでいたという。
だが、アイガー前会長の在任中、「007」の買収が実を結ぶことはなかった。スパイ映画の代名詞ともいえるこの人気シリーズは、長く製作を手がけてきたブロッコリ家ががっちりと権利を握っていた。そのブロッコリ家がついに製作の主導権を手放し、シリーズがアマゾンの傘下に入ったのは、それからずっとあと、25年のことだった。
幻に終わった大型の買収・合併は、「007」だけではない。アイガー前会長は、アップルとの合併についても交渉していたことを明かした。実現すれば「真に革命的で、対等な合併」になり得たというが、話はまとまらなかった。
「社内でも話し合ったし、アップルとも何度かやり取りした」と、アイガー前会長は語る。「だが、結局どこにも進まなかった。アップル側が、さほど関心を示さなかったんだ」
さらに、Twitter(現X)の買収を土壇場で見送ったことも告白した。ディズニーの配信基盤にしようと考えたものの、契約当日の朝になって「とんでもなく気を散らされることになる」と怖気づいたという。ツイッターはその後、イーロン・マスクの手に渡った。
アイガー前会長は2026年3月にディズニーのトップを退き、いまは後任のジョシュ・ダマロが指揮を執っている。
【作品情報】
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007 ノー・タイム・トゥ・ダイ
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写真:Jordan Strauss/Invision/AP/アフロ