【漫画】本作を読む
初恋の相手から陰で「キモい」と言われた過去を引きずり、自分に自信を持てずに生きてきた25歳の青年・青井春樹。見た目で判断されることに傷つき、「どうせ認めてもらえない」と心を閉ざしていた彼が、一歩踏み出すまでを描いた作品が『アオハルがはじまる』だ。今回は、本作を手掛けた夏野ばな菜(@NatsunoBanana)さんに、キャラクター設定や作中の裏話について話を聞いた。
■主人公は"イケメンではない"25歳
主人公の青井は、仕事はできるものの自分に自信がなく、周囲からも心ない言葉を向けられている青年だ。そんな彼が、ある出来事をきっかけに変わり始める。
夏野さんはキャラクター作りについて、「イケメンとは見た目だけではなく中身が大事ですよね。何もかも完璧な主人公ではなく、自信のない人が成長していく物語を描きたいと思いました」と語る。過去のトラウマや自己肯定感の低さを抱えながらも前へ進もうとする姿に、多くの読者が共感する理由がありそうだ。
■理不尽な光景を見逃さなかった自分
物語の中で青井は、営業事務の女性社員が上司から一方的に叱責されている場面に遭遇する。共有サーバー内のデータが消えたことが原因だったが、状況を理解しようとせず女性を責め立てる上司の姿に違和感を覚える。
「僕が行ってどうなる!?」と一度は通り過ぎようとした青井。しかし、そこで立ち止まり、自分でも驚くような行動を取る。その一歩が彼自身の人生も大きく変えていくことになる。
■読者をうならせた暗号ネタとは?
作中では、青井が設定したパスワード「43452524」を巡るやり取りも登場する。この数字について夏野さんは、「ポリュビオス暗号表という暗号方式を使っています」と説明。5×5のマス目でアルファベットを数字に置き換える仕組みで、推理小説などにも登場することがあるという。
さらに数字の意味については、「43がS、45がU、25がK、24がIかJなので、この場合は『SUKI(好き)』になります」と明かしてくれた。
■本当のかっこよさとは何か
本作は、見た目にコンプレックスを抱え、自分を過小評価してきた青年が少しずつ殻を破っていく成長物語でもある。誰かを助けたいと思ったときに行動できる勇気、自分を信じる力、そして人としての誠実さ。夏野さんが描きたかった「真なるイケメン」の姿が、青井というキャラクターには詰まっている。
■取材協力:夏野ばな菜(@NatsunoBanana)
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