濱口竜介監督(「ドライブ・マイ・カー」「悪は存在しない」)の最新作「急に具合が悪くなる」の公開記念舞台挨拶が6月19日、東京・TOHOシネマズ日比谷で行われ、濱口監督をはじめ、岡本多緒、長塚京三、黒崎煌代が出席。196分の上映が終わり、観客がスタンディングオベーションで登壇者を迎え入れると、岡本は「感動しちゃいました」と感無量の面持ちだった。
第79回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、岡本が共演したビルジニー・エフィラとそろって女優賞を受賞。がん闘病中の演出家・真理を演じ、日本人で初のカンヌ国際映画祭女優賞受賞を果たした。
岡本は「本当に人生を変える1本になっている」と改めて喜びを噛みしめ、「フランス語の勉強もそうですし、タスクはいっぱいあったが、毎日が楽しい現場。彼女と一緒だったからこそ、乗り越えられた」とこの日は不在だったエフィラに感謝を伝えていた。
パリを舞台に同じ名前の響きを持つ女性2人の魂の邂逅を描いたドラマ。がんの転移を経験しながら生き抜く哲学者・宮野真生子と、臨床現場の調査を積み重ねた人類学者・磯野真穂が交わした20通の往復書簡「急に具合が悪くなる」を原作に、偶然出会った2人の女性の交流と世界に対峙する姿を描き出す。
濱口監督は「結構ムチャな映画だったが、原動力は原作の力です」と断言し、「原作の中にある、本当に価値があるものを映画に置き換えたいと思った。皆さんにも献身的にお仕事していただいたが、これが価値ある仕事なんだと思ってもらえる“根本”が原作にあった」と原作がもつ力を強調していた。
長塚は、真理が演出する舞台の出演俳優・清宮吾朗を演じ「見たことないような映画だとお思いになりませんか?」と余韻にひたる観客に問いかけ。「何といいますか、奇矯とか珍しいとかじゃない、見たことないテイストの映画だと思って感動しました。皆さんもそうであったら、いいんですけど」と反応に期待を寄せる。
また、吾朗の孫・窪寺智樹を演じた黒崎は「参加させていただき、かげかいのない経験になりました。1人1人の人生に関われたのは、偶然であり、奇跡のようなものだと思う」と達成感をにじませた。
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急に具合が悪くなる
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