メンズファッションバイヤー&ブロガーのMBです。洋服の買いつけの傍ら、「男のおしゃれ」についても執筆しています。連載第578回をよろしくお願いします。
無印良品マストバイ
「ユニクロよりも良いものが欲しい……でも高いブランドモノは必要ない」。
そんなふうにお考えのアナタにピッタリなのが無印良品です! ユニクロ以上のクオリティながら、ブランドほどのプライスではない“ちょうど良いバランス”が魅力。
今回は、そんな無印良品の中から、今季の名作マストバイをご紹介いたします。
「合繊ワッフル」素材は最高クラスの着心地
・紳士UVカット乾きやすいワッフルクルーネック半袖Tシャツ2490円
・紳士UVカット乾きやすいワッフルショートパンツ2990円
まずご紹介するのは、ワッフル素材のTシャツとショートパンツ。筆者は好きすぎて2セット買いしました。
こちら大変珍しいのが「合繊ワッフル」素材を採用している点です。ワッフル素材はユニクロなどでもコットンを主原料として使うことが多いのですが、こちらはポリエステル100%。ワッフルはミリタリーなどに由来する土臭く男性的な印象で、かつ肌にあたる面積が物理的に少なく、ドライタッチな機能素材として知られています。
そんなワッフルを、さらに機能的なポリエステル繊維で作ったのが本作。これが最高クラスの着心地なのです。夏場に黒のワッフルTとなると地獄のような暑さをイメージしがちですが、こちらはドライタッチで通気性が高く、黒でも断然涼しい。軽量でルームウェアのような快適さがあり、ストレスが全くありません。
下手にブランドモノを買うよりもはるかにおすすめ
加えて、今年の無印のTシャツシリーズの中でも1、2位を争うほどのオーバーサイズ仕様。単純に素材だけでなく、パターン的にも風通しが良い設計です。しかもUVカット機能付きで、洗ってもすぐ乾く速乾性があり、コットンと違ってシワになりにくいため、洗った数時間後にはすぐ使える便利さも備えています。アイロンプレスの必要もありません。
Tシャツは「ダボッと感」が出ないように裾をリブ仕上げにしていたり、パンツも股下が長すぎることなくスマートな見た目になっていたり……下手にブランドモノを買うよりもはるかにおすすめです。僕はルームウェアとしても外出着としても使いたくて、2セット購入したほどです。
エアリズムよりもおすすめなTシャツ
・紳士天竺編みクルーネック半袖Tシャツ(ボーダー)990円
「Tシャツはエアリズムの独壇場」と思っている方も多いでしょうが、実はこの990円の無印Tシャツの方が個人的にはおすすめです。
無地とボーダーがありますが、どちらも色バリエーションが非常に豊富。ユニクロはどうしてもバレやすい「ユニクロ特有の色使い」というものがありますが、無印のこちらはツボをついた配色になっており、ブランドモノと見間違えるほどセンスが良いのです。
知名度や浸透度合いもエアリズムほどではないため、これを着用して「無印バレ」したことは一度もありません。
990円ながら究極のアイテム
素材は「サラサラ・ツヤツヤのスムースコットン素材で、肌あたりもよく、高級感があって快適……」だと思っていたのですが、実はこのTシャツ、ポリエステルが高混率で入っているのです。プロが触っても「コットン100%」だと錯覚するほどクオリティの高い素材感になっています。
しかしながら、ポリエステルが入っていることで経年変化が起きにくいという特性があります。洗ってもコットンのように風合いが変わることがなく、シワもつきにくい。「コットンのTシャツは新品の時はカッコよかったのに、洗うと急にシワシワになって印象が変わってしまった……」なんてことも多々ありますが、ポリエステルを混紡すればこの問題は回避できます。
一方で、ポリ混になると風合いが犠牲になることも多いのですが、このアイテムは990円ながら「ポリエステルの洗濯耐久性」と「コットン100%の風合いの美しさ」を両立させた究極の一着。何気にこれ、傑作ですよ。
1990円と格安のレインコート
・EVAロングレインコート(フリーカット)1990円
ちょっと変わった商品ですが、こちらもおすすめです。この時期に欠かせないレインコート。1990円と格安ですが、実はこれがなかなか使えます。
所詮1990円なので、もちろんデザインやディテールは最小限。色使いやオーバーシルエットなどで洗練されてはいますが、「すごくおしゃれ!」とまでは言えないかもしれません。しかしながら、使い勝手は半端なく良いんです。
まず、オーバーサイズのレインコートながら、コンパクトに畳んで収納できる点。バッグの中に入るくらい小さくまとめることができるので、雨が降った時だけ取り出し、必要なかったらしまっておくことができます。公式では「畳み方」なども推奨されていますが、実はこれ、グシャグシャッと収納袋に詰め込んでもさほどシワが気になりません。
梅雨時期用に持っておいても損はない
実際に僕がテキトーに袋へ入れて1日置いてみたところ、さほどシワになることもなく、すぐに伸びて綺麗になりました。この手のアイテムによくある「収納袋はあるけど出し入れが面倒で2度と使わない」という事態にもならないかと思います。
さらに、フリーカット仕様で着丈や袖を自由にハサミで調整できるという優れモノ。EVA素材なので当然可能ではあるのですが、「フリーカットです」と公式で謳うアイテムは結構珍しいです。
スナップボタンも気が利いたデザインで安っぽくなく、梅雨時期用に持っておいて損はないでしょう。
生地と発色が素晴らしいマドラスチェックのシャツとパンツ
・紳士マドラスチェック半袖シャツ2990円
・紳士マドラスチェックイージーショートパンツ1990円
個人的に一番のおすすめが、このマドラスチェックのシャツとパンツです。とにかく生地と発色が素晴らしい! こちらはインド産の生地を使っており、風合いが段違いに良いのです。
インドにはまだまだハンドメイドの小規模工房が文化的に多く残っており、Diorなどメゾンクラスのブランドからも発注を受けるほど、高クオリティな機屋さんや刺繍屋さんが多数存在します。
中国やバングラデシュなどの産地は「機械化による大規模生産」が増え、ハンドメイドの工房や職人さんが少なくなりましたが、インドにはクラフト感のある生産工房が健在です。
チェック柄のセットアップなんて、と思うかもしれないが…
「生地の良し悪しなんてわかんないよ」と思うかもしれませんが、生地が良いということは「シルエット」「発色」「着心地」と多岐にわたり良い影響をもたらします。
別にアパレルのプロでなくとも、この生地の良さは十二分に伝わるはずです。昔ながらの織機で作った生地らしく、ふくらみのあるヴィンテージテイストの風合いで、色味を多数使っても下品になりません。
現代の高速織機で生産すると、シートのような均一な表情の生地になり、発色も強くなりすぎる傾向がありますが、こちらはザラつきのある風合いで大人な印象。「チェック柄のセットアップなんて……」と敬遠するかもしれませんが、これはなかなか名作ですよ。
素晴らしく使い勝手が良いハット
・風を通すちいさくまとまるバケットハット1990円
最後は「ちいさくまとまる」シリーズ! キャップやバケットハットで展開されていますが、これが素晴らしく使い勝手が良いのです。
芯材が使われておらず、なんとパンツのポケットに入ってしまうほどコンパクト。クシャクシャにしても問題ありません。例えばカーゴポケットの中に忍ばせておいて、「髪のセットが崩れたら」「日差しが気になったら」サッと被る、なんて使い方もできます。
クシャクシャにしても問題ない
芯材を使わないとなると、当然ヘニャっとした頼りない風合いになりそうですが、実際に被ってみると案外そうでもありません。頭の形に綺麗にフィットしてくれるので、特に文句のつけどころがありません。
1990円と手頃な価格帯でありながら、細かいパーツ類も気を抜いておらず、夏場でも使いやすい通気性の良い素材感に仕上がっています。
【MB】
ファッションバイヤー。最新刊『ロードマップ』のほか、『MBの偏愛ブランド図鑑』『最速でおしゃれに見せる方法 』『最速でおしゃれに見せる方法』『幸服論――人生は服で簡単に変えられる』など関連書籍が累計200万部を突破。ブログ「Knower Mag現役メンズバイヤーが伝えるオシャレになる方法」、ユーチューブ「MBチャンネル」も話題に。年間の被服費は1000万円超! (Xアカウント:@MBKnowerMag)
【関連記事】
・
「ダサいおじさん」と言われたくない!ユニクロ「1290円から手に入る」今、買っておくべき“夏の6アイテム”
・
GU「買ってはいけない」ワーストバイ5。アパレル関係者が着ていない「NGアイテム」の正体
・
ダサい中年男性はだいたい陥る“流行を追っているつもりが「近所のオジサン化」する”夏のNGコーデ3選
・
「ダサい中年男性」しか持っていない“実は時代遅れなアイテム”ワースト5
・
ユニクロのTシャツ「2000円以下で異質のクオリティ」「どれも一軍レベル」絶対に買わなきゃ損する“3つの最高傑作”