「人生このまま進んでいいの?」というモヤモヤを抱えた35歳の女性ふたりが主人公の「エミリとマリア」。恋愛、結婚、キャリア、若さ……と様々な問題を抱えた二人が交わす会話に吹き出すこと必死のドラマになっている。幼稚園から私立女子校育ちのエミリとマリアを演じるのは、演技派の松本まりかと高橋メアリージュン。お互いを信頼し合っているふたりの楽しい対談をお届け!
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Photo/佐賀章広
Styling/章憶
Hair&Make up/【松本】Rina、【高橋】堀紘輔(+nine
Text/佐久間裕子
――子供の頃からの友達であるエミリとマリアの会話がおかしくて度々吹き出してしまいました。お芝居でやりとりするにあたり意識したことはありましたか?
松本:私はもうとにかくセリフを覚えなきゃ!と思っていましたが、メアリーちゃんのことを大信頼しているので、掛け合いをすることへの不安は一切ありませんでした。実際一緒にお芝居してみてもとてもやりやすかったです。メアリーちゃんの言葉を受けて自分から出てくるものを出せば良かったので、意識してキャラクターをこうしなきゃみたいなことはあまり考えませんでした。脚本もすごく面白かったので、ちゃんと読んでメアリーちゃんと会話していれば何かおもしろくなるみたいな、そんな感じはありました。
高橋:私も現場で遊びたかったし、セリフに追われてカチコチになりたくないので、セリフをいかに自分の中に入れ込むかということを大切にしていました。現場で遊ぶというのは、リアクションを固めず、相手がこう来たらこうしようってお互いの芝居に乗っかっていきながら柔軟に対応していく、そういうことを二人とも意識していたと思います。
松本そうそう。ラリーをしている感じが本当に楽しかった。
――テンポの良い会話が続きますよね。
高橋:そう、めちゃくちゃテンポ良くしました。
松本:テンポと音がね。セリフの音感みたいなものが、何か面白いんですよね。
高橋:うん、音楽のように。
――テンポと音というとラップみたいな。
高橋:そうですそうです、まさに!(笑)
松本:この役はこうだから、脚本にはこういう風に書いてあるからこんな言い方でとか、そういうことじゃないんです。何ていうのかな……、身体がわかってくれるというか。信頼している人たちと面白い脚本でやれば、自然と役作りというものはできちゃうんだ、面白いものになるんだなってすごく感じました。
高橋:だから80〜90%の状態に持っていくというより、50%ぐらいにして、現場で柔軟に対応するようにしました。だから意識したことは?と聞かれたら柔軟性ですね。
松本:うん、そうかも。
――先程、高橋さんのお芝居に絶対的な信頼があるとおっしゃっていました。以前も共演されていますが、信頼関係はどんな風に培われていったのでしょうか?
松本:「奪い愛、真夏」はメアリーちゃんが大変な役を演じて、本当に面白くして下さいました。あの作品の救世主みたいな存在で、嫉妬に狂った妻の役を面白く演じて、話題をかっさらってくださったので、本当にあっぱれでした(笑)。作品としてもメアリーちゃんのおかげでおもしろくなったし、ヒットしたと思っているので、本当に感謝しかないです。人としてもピュアで、私もそうしたいと思える生き方をしていて、俳優としても人としてもすごく好きという気持ちが中心にあります。
高橋:うれしいです(笑)。私も共演する前からめちゃくちゃ信頼できるお芝居をされる方だと思っていました。「奪い愛、真夏」はすごく高いクリエイティビティのある現場で、皆さんのチームワークで成功した作品だと思っていますけど、生で観るまりかちゃんのお芝居は本当にすごい。今回は「奪い愛、真夏」とは全然違うキャラクターを演じていて、まりかちゃんはコメディーも最高です。笑いのツボにハマるところもいっぱいあって、お芝居しながら自然とウケてしまって(笑)。コメディーなんだけど、本人たちは真剣に演じているんですね。自分の悲劇は周りから見たら喜劇みたいな状況があるじゃないですか。一生懸命やっているのにウケてしまう、そういうことを自然な演技でできたのはまりかちゃんのおかげです。
――「奪い愛、真夏」では一人の男性を取りあう恋敵だったじゃないですか。一緒に育ってきた友達をやることが決まったときの心境はいかがでした?
松本:めっちゃうれしかった。
高橋:うれしかったです。「奪い愛、真夏」はもう大変だったもんね。
――生きるか死ぬかって感じの恋愛バトルだったから(笑)。
松本:はい(笑)。だからまた共演できるのが……メアリーちゃんに会えるのがうれしかったです。
高橋:全然別の役で共演できるのをすごく楽しみにしていました。
――今回コメディーで共演して、特に面白く感じたことは?
高橋:いっぱいあります。エミリは表情もジェスチャーも豊かで面白いんです。マリアが「ねぇ、話聞いて!」と言ったときに、エミリが「わかった聞く聞く~」と某人気キャラの口みたいに指を×にするんです。
松本:私、いちいちふざけてたなー(笑)。良い意味で遊んでるというか、童心に帰れていたなって思います。
高橋:脚本がまず楽しくて、脚本を100%信じられるのは嬉しかったですね。根本宗子監督の演出も新鮮だったし。常に新しいことが生まれて、追加されたセリフもありました。
松本:それがまた面白いんだよね。本番中に「その言い方だったら、マリアはこのセリフを追加してください」って言われて。そのセリフがまためちゃくちゃ面白くて、「それ言うの!?」みたいな(笑)。
――脚本でも十分おもしろいのに、現場でさらに面白いセリフがプラスされたと。
松本:そうそう、いっぱいあります。今回はセリフが多くて大変だから、いっぱい練習したんですよ。撮影の合間にも何回も。でも新鮮さが失われないってすごくなかった?
高橋:すごかった!何回やっても新鮮だった。飽きない。
――印象に残った根本監督の演出を教えてください。
高橋:言えることあるかな(笑)。出てくるワードがちょっと……ふぁ〜って言葉が多いので(笑)。
松本:本当に話したいんだけど、ピーッ入れないといけない言葉を私たちがちゃんと言っているんです(笑)。監督に「こう言いたいんですけど、どうですかね?」と提案されて、「うん、面白いじゃん」って乗っちゃったよね。
高橋:「セーフですね」って(笑)。
松本:多分、普通の女優はOKしない。
高橋:現場で気にされるってことはそうだよね(笑)。
松本:事務所NGも出そうなことを私たち、ノリノリで言ってます。
――同窓会に出席するお話もありましたが、エミリとマリアの同級生もひと癖ある人ばかりでした(笑)。
松本:やはりそう思いますか(笑)。すごいキャラが出てきますよ。
高橋:すごい濃かったなー(笑)。
松本:でも「あの子たち、本当にやり過ぎよね」みたいなことを言ってる私たちが、視聴者のみなさんからクスクス笑われるんだろうなと。その構図を予想するとたまらなくおもしろくて楽しかったです。
高橋:面白かった。みなさんのお芝居がまた達者でね。
松本:出演者の方々、みなさん本当にお上手なんです。ユニークで本当に素敵な人たちばかりでした。
高橋:みなさん、現場での立ち振る舞いがけっこう大変だったと思います。なぜかというと、一連で撮っちゃうから、監督に自由にやってくださいと言われて、引きの画でどう動きをつけていくかが難しいはずだけど素晴らしかったです。私たちは基本的に大きく動いてくれる同級生たちを見て、こそこそ話しているんです。面白くてスムーズな撮影でありがたかったですね。
――お二人が特にここ面白かったと思ったシーンはありましたか?
松本:撮影の裏側が面白かったですよ。根本宗子さんは連続ドラマの監督は初めてなのに全てが見えているんです。仕切り、カメラのアングル、現場の回し方、衣装やメイク、ビジュアルのセンス……もう全てを持っていらっしゃる方で。
高橋:総合演出だよね。
松本:すごかったよね。根本さんを見ているだけでおもしろかった。
高橋:根本さんに密着していたかったよね。
松本:していたかった(笑)。
高橋:演出やカメラワークとか、急に入ってきて「そんなの思いつかないよ」ってなりました。
松本:根本さんが1個だけカメラ回していましたからね。意外性があるものを撮りたいからと。要するにカメラマンさんはちゃんとしたものを撮るから、もっとぐちゃぐちゃなのを撮りたいと言って、素人が撮った感のある映像が1個だけ欲しくて、根本さんがカメラを回したのが面白かったね。
高橋:それは3話にあります。
松本:その回はホストクラブにも行きまました。
高橋:ホストも楽しかったね(笑)。本物のホストさんも撮影に来てコールをやって下さって。なので、どのシーンもかなりおすすめです。最終話の4話もね、最後まで観ていただきたいですね。
松本:そう、最後にある仕掛けがあります。「え……?え!?」みたいな(笑)。
高橋:そう、だから最後まで観て欲しいです。残り1分でも観るのをやめないで欲しい。
松本:1分早くやめちゃったらもうわからないから。
高橋:ちゃんと違う番組に切り替わるまでは……。
松本:ちゃんと観ていて欲しいです(笑)。
――Pop’n’Rollはアイドルもたくさん登場するサイトなのですが、お二人にとってのアイドル的存在を教えてください。
高橋:アイドルではないんですけど、ヒュー・ジャックマンとアンジェリーナ・ジョリーがずっと好きです。アンジーは昔とすごく変わったじゃないですか。そうなるまでにいろんなことを経験して、今すごく凜として自分をしっかり持っている。そして自分の子供がいるのに養子も迎えて、みんなを平等に愛しているのがすごくカッコイイ。難民キャンプを訪れて、受賞式ではちゃんとスピーチでそれに関してのメッセージも伝える。自分が持っている影響力を社会的なメッセージに使っているところも素敵ですよね。
松本:間違いない。私もアンジェリーナ・ジョリーが昔から大好きで、養子を迎えたり環境保護の活動をしたりする生き方にもとても尊敬してます。アンジーみたいな活動をするにしても、自分は俳優としてまだまだだから知名度上げたいなって気持ちもあって。自分が影響力を持つとしたら、こういうことに使いたいと思わせてくれるロールモデルですね。
松本まりか
1984年9月12日生まれ、東京都出身。
近年の主な出演作にドラマ「元科捜研の主婦」(26年)、「奪い愛、真夏」(25年)、映画『湖の女たち』(24年)、(放送中)等。現在放送中のドラマ「るなしい」では声の出演で語りを担当。
高橋メアリージュン
1987年11月8日生まれ、滋賀県出身。
近年の主な出演作に映画『ゴールデンカムイ』シリーズ(24年・26年)、ドラマ「離婚弁護士 スパイダー〜慰謝料争奪編〜」(24年)等。7月スタートのドラマ「GTO」に出演。
ドラマ特区「エミリとマリア」(全4話)
【放送局】
MBS:6月18日(木)深夜0時59分
tvk:6月18日(木)よる11時30分
チバテレビ:6月19日(金)よる11時
テレビ埼玉:6月24日(水)深夜0時30分
とちぎテレビ:6月25日(木)よる11時30分
群馬テレビ:6月25日(木)深夜0時
MBS放送後、Tverで見逃し配信
Prime Video、U-NEXT、Huluでも配信
監督・脚本:根本宗子
出演:松本まりか高橋メアリージュン/伊藤万理華後藤剛範桜井玲香
Ⓒ「エミリとマリア」製作委員会・MBS
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